習字のワナ



書初めの宿題は、始業式前日に書くワナ。
ウッカリ白い服なワナ。
姉のお下がりの赤い習字セットはバカにされるワナ。
習字紙の区切りに挟んである水色の紙が入ってると嬉しいワナ。
固形の墨を摺ってみるが、なんだかよく解らないワナ。
小筆の先っぽが抜けてどっか行ったワナ。
よく洗わなかったので、筆がカッチンカッチンに固まってるワナ。
撥ねる所で気合を入れすぎて、とんでもなくハネるワナ。
止める所で気合を入れすぎて、止めすぎて紙が破れるワナ。
超上手く書けたのに、最後の最後のハネでミスるワナ。
今度は全部上手く書けたのに、名前が下手なワナ。
今度こそはと気合を入れて、でっかく自分の名前を書いてしまうワナ。
文字の配分を考えず、一文字入らないワナ。
なぜ、「青い空」とかよく解らないニュアンスの文字を書かされるのか悩むワナ。
「青い青」とか、本当に意味が解らない間違いをしてしまうワナ。
墨がポタっと落ちて、別の字になってしまったワナ。
なぜか足跡が付いてるワナ。
前の席の奴の背中に墨が飛んだが、黙っておくワナ。
どうしてアイツは習字は上手いのに、普段のエンピツは雑字なんだろうのワナ。
【家内安全】でなく、【家肉安全】なワナ。
コイツはかなりイイ評価だと思ったが、想像を超える【赤い墨の修正】が入り、ゲンナリするワナ。
今度はどうだ?と思ったが、視線の合った先生がすでに赤い墨をタップリ付けてるワナ。
授業参観あるんで、自分だけ貼るのをやめて欲しいワナ。
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