ST:85
制空の覇者(2)












アイオ  「ふぅ〜。なんとか、、カタチにはなりましたね。」

     だが、結局、飛ばす事は不可能なのである。


カイコ  「小さくなる魔法でもあればいいんですけどね。」
アイオ  「そうですね。」



     と、完成した試作機は倉庫に置いておくしかなかったのである。

カイコ  「そんな魔法が無いか探しておきますよ。」
アイオ  「それは助かります。」
カイコ  「私も飛行機の飛ぶところが見たいですし。」



     そして、研究所で話をしている所だった。
アイオ  「あとは、方向を制御するシステムを。。。。。」
カイコ  「そうですね。これも魔導超伝動組みますか?」
トム   「(°з°)」


     
     コンコン。

     扉をノックする音である。

     アイオが出ると、魔法警察のクンツァであった。

クンツァ 「アイオさんですか?」
アイオ  「はい。」
クンツァ 「魔法警察の者ですが、、ちょっといいですか?」

カイコ  (ま、、まさか。)

クンツァ 「なにやら、不思議な研究をなさってますよね?飛行機とか。」
アイオ  「ええ。それがまずいのですか?」

クンツァ 「いえ、魔導超伝動システムの開発は、大いに結構です。。。。。
     が、その原動力の魔法石についてなんですが、
     どこで入手されたか教えてもらえませんか?」

     設計図を見ながらクンツァは問う。

アイオ  「以前、住んでいた地域の、、、まぁ、闇市で買ったものですが。。。。。」
クンツァ 「ええ、そして、研究で、超伝動システムを起動させるのは
      「デイン」の魔導石ですよね? まだいくつもありますか?」
アイオ  「いえ。。。。。何度も補充してですが。」

カイコ  「あ、私がデインの魔法力を補充してるんですよ。(ウソ)」
クンツァ 「ほう、、デインができるのか?」


     デインをやってみた。

カイコ  「このとおりです。(良かった。。。。。優先的にマスターしておいて。)」
クンツァ 「キミと、もう1人がよく出入りして研究に参加してる事はすでに知っているから、
     まぁ、いいだろう。。。。。」


     ホッと胸をなでおろすカイコ。

クンツァ 「でも、こっちの初めの方の設計図にある、トベルーラの魔法石だが。。。。。
     これも、キミが?」
カイコ  「(しまった。。。。。)い、、いえ。。。。。」
クンツァ 「なるほど。もう1人の方か。。。。。」

カイコ  ( ( ̄□ ̄;)ガネットさんは、メラしかできない。。。。。
      でも、最近こっちこないからいいけど、どうやってごまかそう。。。。。)



     そこへ。

ガネット 「よう!!」
カイコ   ( ( ̄□ ̄;)!!来ちゃったし!!
ガネット 「ん?誰?」
クンツァ 「ああ、魔法警察の者だが、、、、、。」



    と、その時、大きな音がした!!

アイオ  「ん?倉庫か!?」

クンツァ 「な、、なんだ?」


    外に出てみた。

    なんと、いつのまにかトムが飛行機を発進させている!!

アイオ  「な!!ト、、トム!!やめなさい!!
     まだ、魔法力を持たない者の操縦は危険です!!」

トム   「やだー。取られちゃうくらいなら!!」


    トムは、魔法警察が飛行機を没収しようとしにきたと
    思ってしまったのである。

アイオ  「違う、違うよ!!トム!!」

クンツァ  「まずいな、、、、。」


    だが、、、、低空だが、飛び上がっている。

アイオ  「!!  な、、、なぜ。。。。。」

クンツァ 「あの子供、、、、、魔法力を微力ながら扱えるんだな。。。。。
      魔法石直結の魔導システム起動部に直接。。。。。」
アイオ  「あの子は、魔法なんて。。。。。」


クンツァ 「ああ、アンタもな。。。。。」
アイオ  「・・・・・・・・・・・。」
クンツァ 「すまないな。。。。。個人的には応援したいんだがな。。。。。
      仕事でな。。。。。免許ないのにトベルーラの魔法石が。。。。。」

アイオ  「あ!!」


    なんと、飛行機が飛んだのである!!
    少しづつであるが、上へ。。。。。

    幼いトムが見事に操縦してるのである。

    飛行機はどんどん高度を上げていく。。。。。

アイオ  「いけない!!高く飛んでは!!着地には・・・・・・。
     必要なんだ!!トベルーラが!!」
クンツァ 「な、、、なにぃ!?」


    重量の関係で、着地用のトベルーラの魔法石は搭載していない。
    操縦者本人がトベルーラを使う事になるのである。


    しばらくして、デインの魔法石の魔法力が尽きてきた。。。。。
    飛行機の高度が下がってきた。


クンツァ 「させるかよ!!」
     クンツァは飛行機に向かって走った!!
     自分にピオリム(素早さUP)・トベルーラをかけた!!

     なんと、飛行機を追っている!!


カイコ  「な、、、なんて魔法力、、、これが魔法警察。。。。。」
ガネット 「ま、、マジかよ。。。。。」



クンツァ 「小僧、、、、大丈夫か!?」
トム   「大丈夫だよ。」

     驚きはしていたが、トムは冷静であった。

トム   「お父さんの飛行機だもん!落ちるはずないよ!
     僕が乗って飛ばすって、決めたんだもん!」
クンツァ 「・・・・・・・・・・・・。そうか。。。。。」


      飛行機にぶらさがるクンツァ。
      もちろんその体重で、さらに飛行機は降下する。

クンツァ 「小僧、、、信じてろ!!オマエの親父の飛行機をな!!」
トム   「もちろんだよ!!」



クンツァ  「バギクロス!!

     地面激突の前に、バギクロスを放ち、降下速度を抑える。
     だが、クンツァ自身がぶらさがってるだけなので、
     効果は薄い!!


クンツァ  「仕方ない。。。。。」


     クンツァはトムを抱きかかえ降りた!!
クンツァ  「トベルーラ!!」



     ちなみに、魔法力の多さが、トベルーラの速さ・高度を左右するのである。
     クンツァはトムを救った。。。

トム    「飛行機が!!」


アイオ   「トム!! なぜ、ムチャをした!!」
トム    「だって。。。。。だって。。。。。」




     そして、飛行機は遠くに落ちた。。。。。

ガネット  「飛行機は、、また作ればいいからな。。。。。」
クンツァ  「あれだけの超伝動システムメインエンジンを作るとなると。。。。。」

アイオ   「今度は数年もかかりませんよ。。。。。
       ちゃんと飛べた設計図ありますからね。。。。。
       おっと、、、、、その前に、私は免許を持ってなかったですね。。。。。」
クンツァ  「・・・・・・・・・・・・。」



カイコ   「ま、、、まだ大丈夫です。。。。。飛行機は。。。。。」

クンツァ  「ん?オマエ、、、なぜ、そんなに魔法力が低下している。。。。。」

     飛行機の所へ行く。


アイオ   「こ、、壊れてない。。。。。」
クンツァ  「ん?これは、、、、、オマエの魔導アイテムか?」

     カイコは魔導アイテム「バジリスク」を飛行機に搭載していたのである。
     魔法力の遠隔操作できないか、ためそうとアイオに提案するつもりだったのである。

クンツァ  「なるほどな、ありったけのスカラで、飛行機の守備力をあげたか。。。。。
      ハッハッハッハッハ。たいしたやつだな。。。。。
      オマエ、魔法警察に来いよ。(笑)」


トム    「わーい!飛行機だ!!やっぱお父さんの飛行機はスゴイや!!」



クンツァ  「・・・・・・・・・・・・・・。」


ガネット  「ん?どうかしたのか?」

      カイコは魔法無免許の事を伝えた。


ガネット  「ハッハッハ。俺がなぜ、学校に居残りしてたと思ってんだ?」
カイコ   「え?」
ガネット  「デイン・トベルーラを習得しようと思ってな。」
カイコ   「免許は?」

ガネット  「メラ・メラミで、免許とってな。。。。。
       でも、デインは全然無理、、、トベルーラもあまりうまく。。。。。」


クンツァ  「ハッハッハ。そうか、そうか、オマエが魔法石に
      トベルーラの魔法力をこめたのか!!」
ガネット  「え?イヤ、俺はまだ飛べない・・・・・・。」
クンツァ  「トベルーラ使える人間がいたかーーー!!」
ガネット  「え・・・・・?」



クンツァ  「アイオさん、アナタの弟子がやってたのなら、問題は無いな。
      免許不携帯での魔法使用の疑いは晴れたな。」
アイオ   「え。。。。。いいんですか、、そんなので。。。。。」


クンツァ  「おい、、俺ほどとはいわねぇ、、、、、
       せめて、次来る時は、トベルーラをマスターしとけよ。。。。。」
ガネット  「!!」
カイコ   「(;^_^A」


クンツァ  「おい、小僧。。。。無理するな。。。。。
       そのうち、絶対飛べる飛行機ができるから。。。。」
トム    「うん。ていうか、もう飛べたよ。」
クンツァ  「オヤジの言うこと聞いて、、、、、次に飛ぶときは、、、、、、。
       俺も呼べよ。」
トム    「うん!!」



アイオ   「ありがとうございます。。。。。」



ガネット  「なんだよ。警察にも、いいやついるんじゃん。。。。。」
カイコ   「私も、、、トベルーラ習得しよう。。。。。
       ガネットさんには任せておけないし。(笑)」
ガネット  「なぁ、、、、おい、、、、そのガネット「さん」てのやめろよ。。。。。」
カイコ   「いえ、やはり年上ですし。。。。。」
ガネット  「かまわねぇって、言ってるだろ。。。。。」

カイコ   「(;^_^Aはははは。」




アイオ   「お2人共、また、手伝ってくれますか?」

ガネット  「あたりまえだろ?」
カイコ   「もちろんですよ。」

アイオ   「完成には遠いかもしれないですが。」


ガネット  「何言ってるんだよ。。。。
       すでに飛んだものを飛べなくさせる方が難しくないか?」

アイオ  「かもしれませんね。。。。(笑)」







      こうして、アイオを含む4人は飛行機や、魔導超伝導システムを
      学んでいくことにしたのである。






続く。

















クンツァ  「ふむふむ。飛行機好きが祟って、奥さんがいなくなったと。。。。。」
アイオ   「(;^_^Aそんなこと調べないでください。。。。。」

トム    「手伝ってた、いとこのお兄ちゃんも出て行ったよ〜。」
アイオ   「トム、、、余計な事言うんじゃないよ。。。。。」


ガネット  「てか、クンツァさんよ。。。。毎日来てないか?」

クンツァ  「ばーか、オマエがトベルーラマスターする前に、
      他の警官来たらどうすんだよ。。。。」

カイコ   「とかいって、実は、製作に参加したいんじゃないんですか?」

クンツァ  「ば、、、ばか言え。。。。。」


アイオ   「あ、クンツァさん、ちょっと手伝ってください!!」
クンツァ  「し、、、しかたねぇな。。。。。」


カイコ   「軍手しっかり持ってきてるじゃないですか!!
クンツァ  「・・・・・・・・・・・。たまたまだ。。。。。」



ガネット  「素直じゃねぇなぁ。。。。。」

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