ST:14
デスパレス








 マロンが行方不明となったその日。
 混乱を避けるため、表向きは「欠席」にしておいた。


テッケツ 「ヒメ、、、行くのか?」
ヒメ    「ええ、とりあえず、確率としては。。。。。」

テッケツ 「俺も今、ちょうど授業が自習なんだけどな。」
ヒメ    「そんな偶然、あるわけないでしょ?(笑)
      いいの? 何があるかわからないわよ。。。。。」

テッケツ 「どうやって行く?」

ヒメ    「もちろん、、、、、城のふもと。。。。。」

 2人が向かう先はバラモス城である。

 ただし、ヒメが行けるのはそのふもとにある街。

 街とはいえ、街の中は魔物しかいないのである。。。。。
 魔物のための街である。。。。。
 普通人間がココに入ることはまずありえないのである。
 「デスパレス」人はそう呼んだ。

 数々の冒険者がバラモス城へ行くためにこの街へ来たが、
 その街と、奥の洞窟で帰らぬ人となった。。。。。



 自習となって、喜んでる生徒がほとんどだが、
 3人は気が気ではなかった。。。

メロン  「(・_・、)。。。。。どうして、一緒にケーキ食べなかったんだろうアタシ。。。。。」
マイコ  「(・_・、)。。。。。誘っていれば、こんなことには。。。。。」

 それぞれが、自分を責めていた、、、、、。

カホ   「ねぇ、ヒメ先生、バラモス城に行くんだね?」
メロン  「(・_・、)うん、、、、。」
マイコ  「ヒ、、ヒメ先生なら大丈夫よね。。。。。?」

カホ   「テッケツ先生もいるから大丈夫だよね。。。。。」


 
 ヒメとテッケツはルーラでデスパレスへ向かう。


ヒメ   「さてと。」
テッケツ「お、、おい、そのままで入るのかよ? 変装とかは。。。。。」
ヒメ   「いらないわ。。。。。派手に行くだけだから。。。。。
     この街なら思う存分魔法が使えるわ。」



 街に入るなり、手に魔法をこめる。。。。。
 もちろん、氷撃極大魔法「マヒゼロス」である。
 並みの魔物なら一撃で葬ることができるのである。

ヒメ   「道をあけなさい!! 干渉するものは容赦なく、、、、、、
     ブチのめす!!
テッケツ 「こ、、恐ぇ。。。。。(汗)」


 と、女性の声が聞こえる。。。。。


女    「マヒゼロス。。。。。。かなりの使い手だね、、、アナタ。。。。。」

ヒメ   「誰!?」

魔物  「幹部キグナ様!!」

テッケツ 「幹部がなぜここに。。。。。」

 バラモス軍幹部キグナ。 
 両腕・両足・顔に包帯を巻いているが、別にケガをしているわけではなさそうだ。

キグナ 「なんのようかしら?」
ヒメ   「昨日、ここに1人ウチの生徒がこなかったかしら?」

キグナ 「ここ最近、、、、来てないと思うけど?」
テッケツ「おいおい、嘘をつくんじゃねぇよ。」

ヒメ   「待って。。。。。」
 ヒメはテッケツを止める。

ヒメ   「嘘を言ってるようには見えないわ。。。。。」
キグナ 「でも、私はココに来る魔物の情報を全て知ってるわ。」

ヒメ   「なるほどね。。。。。何が望みなの?」

キグナ 「アナタ、そうとうな魔法の使い手ね。私と勝負しない?
     心配しなくても、私は無益な殺しはしないから、降参すれば
     命は助けてあげるわ。」


 結局、その条件を飲むしかなかったのである。
 ヒメはキグナの挑戦を受けた。


ヒメ   「フバーハ!!
キグナ 「用心深いね、、、、でも、私の魔法かわせるかな?
    ピオリム!!
  素早さを上げる魔法である。

  ヒメはヒャダルコなど高等魔法で攻撃をするが、
  ピオリムを連続で唱えるキグナは全てかわした。。。。。

テッケツ 「どういうことだ? かわせるか?といいつつ、
      かわすのは自分じゃねぇか。。。。。」


キグナ 「じゃ、そろそろ行くよ。」

ヒメ   「!!」

  ヒメが身構え、一歩後ろに下がった!!
  とたん、足元で爆発が起こった!!

ヒメ   「!!うっ、、、、な、、、、なに!? 何をしたの?」

キグナ 「私にこの魔法爆弾がある限り、アナタは勝てないわ。」

 魔法を時限爆弾のように爆発させる魔導アイテムなのであろうか?
 素早くかわすと同時に爆弾をバラまいていたのであろう。
 魔法を当てない限りヒメに勝ち目はないのである。

ヒメ   「マヒャド!!
 氷撃極大魔法で攻撃!!無論、キグナはそれをかわす。

キグナ 「ムダだって言ってるでしょ? 爆弾いくわよっ!!」

ヒメ   「さっきのマヒャドは地面を凍結させたの、これな・・・・・・・・」

 ヒメの足元で爆弾が爆発した!!
 ヒメの足が凍りつく。。。。。


ヒメ  「こ、、これは、ヒャダルコ!?」

キグナ 「アッハッハッハ。今までのはずっと「イオ」の爆弾。。。。。
     まさか、他の魔法も爆弾になるとは思わないでしょ?
     トドメよ。。。。。メラミ!!

ヒメ   「ヒャド!!

 ヒメはなぜか、ヒャドを何発か撃った。。。。。


キグナ 「どうしたのかしら? 魔法力がもう尽きたのかしら?」


ヒメ   「逃げられない魔法にすればいいのよ。。。。。」

キグナ 「?????」

 ヒメが選んだ魔法は!!

ヒメ   「デイン!!
  それなりに選ばれた者しか使えない雷撃魔法。
  メラミで溶けたヒャドの水が、、、、、、。

キグナ  「きゃあああああああ!!」
テッケツ 「ぎゃあああああああ!!痺れる〜〜〜〜!!」

 テッケツ巻き添え感電。



キグナ 「うう、、、、なるほどね、、、、私の負けね。。。。。
   いいわ、約束は約束。。。。。おい、情報知ってるヤツいたでしょ?」
 魔物の中から呼ぶ。。。。。

魔物  「・・・・・・・・・・。ザラ・・・・・・・!!」
 なんと、ザラキを唱えかけて、何者かに倒された。

アラシ 「危ない危ない。。。。。」
 後ろからアラシが様子を見ていて、バギマで斬ったのであった。

テッケツ 「ア、、アラシじゃねぇか。。。。。」
ヒメ    「どうしてここへ?」

アラシ  「あなたがたの教え子から連絡を受けてね。。。。。」

 そうである、カホが極秘でアラシに依頼したのである。

アラシ  「今日が非番だったからよかったですが。。。。。」


キグナ  「魔法警察巡査長アラシ。。。。。位のわりに魔法力はすごいと聞く。。。。。
      どう?私と勝負しない?」

アラシ  「いえ、結構です。。。。。アナタがバラモス軍である限り、
      いつか、戦う事になるかもしれませんがね。。。。。
      その魔法爆弾は厄介ですから。」
ヒメ   「知ってるのっ!?」

アラシ  「そりゃ、バラモス軍幹部はほぼ全て把握してますから。」


 その後、魔物の情報により、
 ディアボロスの城近辺でマロンを見たとの事だった。。。。。

テッケツ 「ク、、、、クロスが!?」

アラシ  「もう、アレはクロスではありません、、、、、、、。
     ディアボロス。。。。。」

ヒメ    「行くしかないのね。。。。。」
アラシ  「私も同行しますよ。」

テッケツ 「おお、ソイツは心強いぜ。」



キグナ  「ああ、言っておくけど、私はこの街でなら、ただの住民のツモリ。
      でも、バラモス軍幹部として出会った時は、容赦なく、
      その命もらいますからね。。。。。」
ヒメ    「ええ、心しておくわ。。。。。」






 3人はディアボロス城へ向かった。。。。。





 その頃、上のバラモス城では。


竜王   「き、、、貴様!!」

ディア  「便利なモノだな、ここに来た者がいると。。。。。」

 ハーゴンを連れてルーラで、バラモス城へとやってきたディアボロス。
 辺りを見回した。。。。。

ディア  「ここに来てわかったぞ、バラモスは封印されているのか?
     全然その魔力を感じないぞ、それで貴様等は何か特別な魔法使いを
     さがしていると見た。」

竜王  「!!」

ディア 「まぁ、おちつけ、俺とてバラモスに五体満足で戦いたいじゃないか。」

竜王  「貴様!!バラモス様を愚弄する気か!!
     バラモス様が完全になれば、貴様など一撃で消滅する!!」

ディア 「ああ、あと、コイツ返してやるよ。」

 ハーゴンを突き飛ばした。


ディア  「竜神族竜王。悪魔神官ハーゴン。。。。。2人そろって何もできなんじゃあ、
     バラモスもたいしたことないな。」

ハーゴン 「お、、、おのれ。」

ディア  「やめておけ、バラモスを完全にして貴様等も、
     パワーアップしてもらえ。。。。。今の貴様等では俺の相手にならん。
     ハッハッハッハッハッハ!! また会おう!!」


  言うだけ言ってバラモス城をあとにしたディアボロス。
  自分の城に戻った。

カイ   「おかえりなさいませ。ディアボロス様。。。。。
     神官ハーゴンの姿が。。。。。」
ディア  「ああ、アイツ。弱いから返して来た。 やはり所詮は魔物。
     やはり人間の方が潜在能力が高い。。。。。」

カイ   「私もディアボロス様のおかげで魔力を引き出せましたし。」


ディア  「これからが楽しみだ。。。。。。」











続く。

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