第壱の箱
01「パンドラのパズル」0506 完成させてはいけないパズル。 その1片1片を拾い少しだけ完成図を心の中だけに描く。 そしてまた人間がここにその片を拾った。 完成させてはいけない。とわかっているからこそ、 完成間近まで行けてしまう、そんな魅力を片は持っている。 時には完成させてしまう者もいる。 だが、きっと完成させた時から世界は崩壊するだろう。 でも、もしかすると完成させた当人には関係の無い事なのかもしれない。 当人たちはそれでいいはずだから、、、、。 ただ、パズルの下にはいろいろなものが敷かれている。 1片1片完成するたびに、1つづつかき消されて行くという事を忘れてはならない。 完成させてはいけないパズル。 人は完成を目前にした時、何を思うでしょう? そのパズルには何が描かれているでしょう? |
02「伝書鳩」0506 昔の鳩は家にしかいなかった。 今では皆が共にしている。 伝えたい思いを即座に伝える事ができる。 だからこそ、鳩が来ない時人は不安になるのだろうか? いつの間に人はそう弱くなったのであろう? 人は慣れしんだ物がなくなった時に応用がきくはず、 いつの間に人は弱くなったのだろう? 昔よりは便利になる事はいいのかもしれない。 しかし、鳩を通した魂は色を失う。 送った人の表情はわからない。 色を失ったそれは、貰った者が着色する。 捕らえどころは本人次第。 悪用する輩に粛正を! 鳩は両刃の剣を運ぶ。 そして、また飛び交う。 |
03「走りつづける列車」0508 毎日同じ列車に乗る。 同じ所に着き、また同じ列車で帰ってくる。 それは「安定」?「平和」? その繰り返しに不満を持つ者はいるが、 駅を少し変えたり 列車の乗る位置を変える程度。所詮は線路の上。 窓から飛び降りて、自分の足で歩く者なんてそうはいない。 巨大なリスクを背負う可能性より、安定や平和を望む。 妥協してませんか? それはアナタの意志ですか? それでアナタが満足しているといい切れるならそれでいいのかも。 |
04「10円玉」0508 10円玉の形は?と問う、すると半数以上は円形と答える。 少し考えた者は円筒形と答える。 高さが幅以下でも確かに円筒形である。 「10円玉は四角」という者を、アナタはどんな目で見ますか? 何も気づかずに愚弄する者。 理解した後で共感する者。 ソレを正しいとするか奇抜とするかは個人次第。 固定観念を捨て去って物事をあえて周りから見る事、 大事だと思いませんか? 10円玉だって、歪んでたりするんだよ。 ギザ10だって見落としたりするさ。 もっと、良く見よう。 |
05「聖域の水」0513 歩き疲れた旅人は、ふと涌き水を見つけ、飲んだ。 しかし、その水は聖域の水であった。 世の人は「神の水」を犯し者として旅人を非難する。 しかし旅人は「神の水」を飲んだのではない。 ただ「水」を飲んだだけで、たまたまそれが 聖域にあっただけの事。 |
06「色とりどりの絵」0513 様々な人の手によってまた1つの絵が完成されようとする。 人が何気につけた色。 何気につけたからこそ意味がある。 色の意味、場所の意味、、、。 見る人によってさらに意味は変わる。 どんな色にも描いた人の思いが詰まっている。 表現はひとつじゃない、、、。 それが心の絵、、、。 |
07「鳥」0515 ただ鳥の声を奏でて欲しいだけだった。 籠から出さずともよかったのである。 鳥は沈黙しているのか、 声がでないのか、 ただの気紛れなのか、 それはわからない。 鳥は歌うのをやめた。 そして籠の扉をとり払った。 |
08「月夜に吠える」0516 月は照らしていた。太陽の反対を。 月は心から照らしていたはず、、、。 月はあの時照らしていたはず、、、。 月はモノトーンになった。周りに気づかせないくらいに。 でも、狼は知っている、その色を。 そして月に叫び続けている。 月はモノトーンのまま、、、。 |
09「衣」0516 着なくなった服。 捨てずに閉まっておく。 わざわざ捨てるつもりは無い。 何かに使えるから? というより、それは自分の成長の証。 |
10「色」0516 「黒」=なにものにも染まらない象徴。全てに打ち勝つ色。 色々な色が入り混じった色。 それを隠す防御の色。 「赤」=熱く流れる血液の色。活きてる色。 傷ついた時に流れる色。 攻撃の色。 無くなる事が終わりを告げる色。 「白」=すべてを塗りなおす色。修正の色。 再び他に染まる色。 一番強く、一番弱い色。 |