絡繰秘伝忍法帖
(からくり・ひでん・にんぽうちょう)
其の三十一
「百万恋咲乱溢」
(ひゃくまんの・こい・さきみだれ・あふれる)
黄金城
舞 「んん?」
萌 「んんんん?」
舞 「萌姫様っ!!一大事です!!」
萌 「何事ぢゃ?」
舞 「四ヶ月ぶりに・・・登場です。」 (作品の更新が久々。)
萌 「ををををををを!!」
舞 「今日はなんだか、別の姫を名乗る方がやってきております。」
萌 「ほほぅ・・・通すのぢゃ。」
今日通されたのは、恋門様とお供の者。
珍しく今日のお皆は、かなり着飾っている。
一体何の目的で・・・・・。
皆 「♪しゃ〜らら〜しゃらら〜しゃらら〜しゃらら恋小路〜♪」
萌 「なんぞ、どっかで見たような・・・。」
鉄 「姫、唄ってる場合ではないでござる。」
皆 「とりあえず・・・・・むさ苦しい男連中は外。」
鉄 「なりませぬぞ!!見るからに斬りかかりそうな家来を見るでござる!!」
鉄の視線の先には、殺気を纏うお風の姿が。
風 「こちらとて・・・姫の命を狙うものなら瞬殺せねばならんのでな。
貴様らが怪しくない保障でもあるのか?????そんな輩を姫に近づけるわけにはいかぬ。」
佑 「・・・。さっき、女性の乳帯えお狙う怪しい男が城内に居たような・・・・・。」
皆 「(`д´)もー!!いいから外行ってろっての!!」
鉄 「姫、なりませぬぞ!!」
萌 「ええい、男共は全員外へ出よ!! 全く、今日は蹴田が居ないというのに、
あちらも家臣がめんどくさいんぢゃのぅ。」
双方の姫の命により、外に出された男ふたり。
風 「なぜ・・・私まで・・・・・。」
秘密の会話を交わさんとする姫ふたり。
凛 ( |壁|_・) 実は居ますけど。)
皆 「他でもなく、実はですよ?」
萌 「ふむ。」
皆 「こちらの城に、奉行所の『晴吉様』が来ているという情報を掴みまして。」
萌 「晴吉・・・・・ああ、あの御仁か。」
皆 「で、あたし甘いもの好きじゃんね?だから、甘い恋したいの。」
萌 「 『恋』とな・・・・・それは美味なのか?それは黄金どれだけで手に入れられるのぢゃ?」
皆 「((((;゜Д゜))))えーーーー。あーりーえーなーいんですけどー!!」
萌 「 『恋』といえば・・・・・あれか、男女が相手を想うて止まぬ、不治の病。」
皆 「そーそーそーそー!!」
萌 「ふーむ、自ら病に侵されたいとは・・・・・変り者よの。」
皆 「((((;゜Д゜))))も、萌姫様は、好きな殿方は居ないん?」
萌 「殿方・・・・・。そんなものより、わらわは黄金ぢゃ!!」
皆 「ああ・・・現実主義なのね・・・。とにかくさあ・・・お近づきになりたいわけよ。」
萌 「ははぁ・・・それで『姫』の立場を職権乱用ってわけぢゃな?」
皆 「(;´_ゝ`)違うとはいいません・・・・・。」
萌 「なんぢゃ、見合いの席でも設ければよいのであるか?」
皆 「え・・・・・まじでっ♪」
萌 「簡単ではないか、では用意させよう。」
萌姫が手を叩くと、天井からお凛が降りてきた。
凛 「お呼びで。」
萌 「さっき来ておった、晴吉とやらと、見合いの席を設けさせるのぢゃ。」
凛 「了解なのであります。」
皆 「(*´σー`)」
と、奥から聞こえるのは・・・・・。
晴 「ほほぅ、この晴吉、齢五十にして花が咲いたか。
こんなわしを好いとるとは、どのような女子じゃ?」
皆 「(*´σー`)ん?」
そ〜っと、ふすまの隙間から覗く。
皆 「|襖|_・)そー。」
え?
皆 「((((;゜Д゜))))誰あのおっさんは!!」
もしかしての、同姓同名の別人。
皆 「((((;゜Д゜))))ちょ!ま!!」
手違い?????
皆 「あれっ?なんでなんで?あたしの晴吉様は・・・・・・。
ちょ、もう、そこのお侍さん・・・・・あたしを斬って。
もう、叶わぬ仲、いっそ殺してください。」
風 「なんだかよく解らんが・・・・・あまり早まるものでもないぞ・・・・・。」
晴 「おお、そなたか? しかし奉行所に同じ名前の奴が居ての、そいつばかりもてるんで
おかしいと思っていたが、ついにわしにも。」
皆 「((((;゜Д゜))))ああああああ・・・・・。」
晴 「さぁ、近うよれ。」
皆 「((((;゜Д゜))))わあああああああああああ!!」
がばっと飛び起きたお皆。
皆 「おぶー!!ゆ、夢か!!夢おちか!!万歳夢落ち!!
いやぁ、もうどうなることかと・・・・・。こんな『恋ばな』聞いてない。」
萌 「全くぢゃ、折角わらわが用意した見合いの途中で寝るなんて。」
皆 「(´・д・`)はれ?」
晴 「さぁ、お皆殿。」
皆 「((((;゜Д゜))))ええええええええええええ!!」
お皆は・・・二度と・・・萌姫に願いを伝える事はなかったそうな。
続く。
おまけ。
皆 「え・・・・・?あたしの『恋ばな』ってこれなの??????」
岱 「( ̄- ̄ )y─~~ さぁねぇ・・・・・。」
皆 「きっと、次にあるんだよね?」
星 「( ̄- ̄ )・・・・・。」
皆 「いいもん!!あたしには秘伝忍法帖『陽の巻』があるけんね。
こいつを使って、恋するもん!!」
『恋はするものでなく、おちるもの』
皆 「((((;゜Д゜))))んあん!?」