絡繰秘伝忍法帖
(からくり・ひでん・にんぽうちょう)
其の三十
「鋼鉄生錬金業」
(こうてつ・うみだす・れんきんのわざ)
城下町
民 「号外!号外! 悪徳反物屋の蔵が盗賊の被害にあったそうだ!!」
号外を配ってる、久々の事だったので結構辺りはごった返す。
星 「ん〜?盗まれる方も大した事ない警備なんだね☆」
岱 「絡繰兵器でも置いておけばいいのにな。」
星 「でも、何盗まれたんだろ?」
岱 「うーむ、反物屋だし、乳帯か腰巻か何かか。」
星 「そんなの盗むの兄貴くらいじゃ?(笑)」
岱 「莫迦を言え、新品なんざ盗んだって、仕方ないだろう?」
星 「あ、うん、人として最低だけど、説得力あるし、納得できた☆」
真 「やっぱ・・・中身よね?」
と、すぐ後ろに、お真の姿。
岱 「おお、お真さん、そうですなあ、やっぱ中身でしょう!!
やっぱ見てみないと解らないよね、って事で、お真さんの・・・・・。」
真 「斬り落とすわよ?」
星 「((((;゜Д゜))))怖っ!!」
岱 「((((;゜Д゜))))かたかたかたかた・・・・・な、何をだろう・・・。」
真 「 『なに』をでしょうね・・・・・うふふふふふ。」
岱 「((((;゜Д゜))))あ゛ーーーっ!!」
『ぃち〜〜〜ん』
岱 「ん?何か・・・聞こえないか?」
星 「え?」
音 「岱ちん!岱ちん!岱ちーーーーーーん!!」
絡繰造形師:お音登場。
音 「((´∀`))お音だよ。岱ちん。」
岱 「ああ・・・。その顔は、またとんでもないもの作った顔だな・・・・・。」
音 「今まで、岱ちんの頭部は生身なのでどうにもできませんでした・・・けどっ!!」
岱 「けどっ!?」
音 「この『護星』は、色々な動物の顔を模して作ってみました。
こちらは『虎』の『護星』、かぶったら噛み付く事ができる気がします。
こちらは『鍬形』の『護星』、かぶって挟んだりできます。」
岱 「(´・ω・`)か、かぶるの・・・・・?これを?」
音 「(^−^*)」
岱 「(´・ω・`)なんか・・・変態っぽくね?」
星 「じゃ・・・ちょうどいいんじゃ・・・。」
音 「(´・ω・`)・・・・・。」
と、お音の表情が曇る。
音 「(´・ω;`)そうだよね・・・こんなの莫迦みたいだよね・・・・・。」
星 「あ・・・。」
音 「(´;ω;`)そうだよね・・・お音は、岱ちんのためにやってるけど・・・こんなのだめだよね・・・。」
岱 「((((;゜Д゜))))!!い、いや、いいぞ。うん、いいぞ。」
音 「(´;ω;`)あーん。」
ついに泣き出す、お音。
岱 「ほ、ほらみろ、胸部にはめ込めるぞ!!ほら、かっこいいじゃないか!!
おお、右腕にも、左腕にも、足の先にも、色んな所に合体できるぞ!!
な、便利じゃないか!! こ、こういうのが欲しかったんだ。(ちょっと棒読み)」
音 「(´;ω;`)」
岱 「お、お音、なんか火を吹くようなのは無いのか?(汗)」
星 (無いとおもう・・・。)
音 「(´;ω;`)この、『龍』の頭なら・・・・・。」
岱 「((((;゜Д゜))))あるんかぃ!!」
星 「((((;゜Д゜))))あるんだ!!」
龍の頭を取り付ければ、火炎放射になる・・・こういうのなら便利である。
真 「・・・・・・何?その、張り子。」
岱 「ああ・・・祭りの飾りとでもいいましょうかね・・・・・。」
当然不思議がる、お真。
真 「なんだ・・・『絡繰』じゃないのね・・・・・。」
岱 「((((;゜Д゜))))ばれてるし!!」
真 「何か一つ、見せておくれ。」
お真の至っての願いとあれば・・・・・。
少し離れ、人気の無い辺りで・・・・・。
岱 「暴王(あばれおう)!!」
右手の拳が打ち出され、じゃらじゃらと鎖が音を立てて伸びていく。
真 「世の中段々便利になるね・・・身体の一部が・・・・・絡繰なの?」
岱の身体をこんこんと叩く。
真 「絡繰になる場所が場所なら・・・・・本当の暴王・・・いえ・・・暴れん棒将軍・・・なんて・・・ふふ。」
岱 「((((;゜Д゜))))大丈夫なのか、色んな意味で。」
星 「(゚Д゚≡゚Д゚) ぎりぎりなんじゃないかな?」
色んな意味で危険だが、結構人気のある(笑)お真さんはここで帰っていく。
音 「(〃▽〃)その手があったか。」
岱 「((((;゜Д゜))))うおい!!」
とりあえず。
この色々な効果が期待できそうな、『護星』を受け取る。
星 「とりあえず、そろそろ『秘伝忍法帖』探した方がいいんじゃないの?萌姫様の。」
岱 「( ̄- ̄ )y─~~ん?」
星 「そんなんだと・・・・・。」
萌 「忍法帖・金の巻はいつになるぢゃ!!」
星 「って、言われますよ・・・・・・。」
そう、当然のごとく、呼び出されるわけである。
萌 「あれが在れば、思う存分に金属を作る事ができるのぢゃ!!黄金なのぢゃ!!」
岱 「( ̄- ̄ )y─~~たくさんあるやん。」
萌 「手掛かりは無いのか!!」
岱 「うーむ、まぁ、そりゃどっかに、ぽこぽこと好きなだけ金属作る錬金な奴が居たら、そいつが持ち主なんだろうけどね。」
星 「うーん、やたら小判作るとか、まぁ、私なら好きなだけ絡繰開発とかするかな・・・。」
岱 「そうだな〜、絡繰作り放題だもんな。」
あれ?
ふと、思う二人。
お音は、報酬を貰わずにあれだけの凄まじい絡繰を作る鋼鉄をどこから持ってくるのだろう?
岱 「(`・ω・´;)・・・。」
星 「(;`・ω・´)・・・。」
『もし』、お音が秘伝忍法帖:金の巻を持ってたとして・・・・・。
もし、それを萌姫に謙譲するとなると・・・。
岱の絡繰の開発と修理は・・・・・。
音 「(〃▽〃)あ、お音ね、鋼鉄がねー・・・もごごごごご。」
咄嗟にお音の口を押さえる二人。
萌 「なんぢゃ、そなた何か知っておるのか?」
風 「・・・・・・。」
お風は、お音の懐に何かあると見つけた。
音 「(〃▽〃)お音も、色々鋼鉄ができる巻物持ってるんだよ?」
岱 「((((;゜Д゜))))!!」
お音の取り出したのは、紛れも無く『秘伝忍法帖:金の巻』であった。
萌 「ををををををを!!」
岱 「いやぁ、見つけちゃったりなんかして・・・・・。」
萌 「そなた、それをわらわにくれぬか?報酬は望む分だけやるぞ!!どうぢゃ!!」
音 「(´・ω・`)でも、これが無いと・・・・・お音・・・絡繰開発できないよ。」
萌 「なんぢゃ、鋼鉄や材料など欲しいものはいつでも進呈するぞよ?」
音 「(〃▽〃)ほんとにぃ?」
萌 「うむ。そなたの開発とやらは、全てわらわの城で面倒みようぞ。」
音 「(〃▽〃)わーぃ。」
実の所、あの巻物を狙う輩がたまに居るという危険性を考えると
この条件を飲む方が利口だという訳である。
萌 「よくぞ、持ち主を連れてきたのぅ。」
蹴 (違うと思う・・・。(笑))
凛 (違うと思う・・・。(笑))
舞 (おなかすいた・・・。)
岱 「いえいえ、わしの仲間が持ってる事を、思い出しましてな。」
萌 「(`・ω・´)望みの褒美を言うのぢゃ!!」
岱 「では、お音の作った開発を、わしが買い取る時の銭を頂戴したい。」
萌 「ん???なんぢゃよく解らぬが、それでいいのか?」
蹴 「ん?開発は無料でできるが、販売の時に発生する代金もうちが払う・・・?」
凛 「それって、二重・・・。でも、あの巻物があれば・・・微々たるものなのかなあ・・・。」
風 「ある意味、無尽蔵な財布というわけか・・・・・抜け目が無いというか・・・・・。」
岱 「萌姫様、ここまで来たら、全ての巻物を集めてしまうのも、面白いんぢゃ?」←うつった。
萌 「ふむ、まぁ、このような奇怪な巻物じゃ、どんなものか見たい気もするのぅ。」
蹴 (あ、永遠にたかる気だ・・・。)
凛 (ずっとここに居る気だ・・・。(笑))
岱 「( ̄- ̄ )y─~~お任せください。
金の巻すら見つけた、このわしが必ずや!!」
萌 「(`・ω・´)うむ、任せたぞ。」
これで、岱は安全で無尽蔵に開発できる状況と、なぜか開発すればするほど儲かってしまう方法を入手。
ここを根城にして、何かを企んでる様子。
とりあえず、目的の物が手に入った萌姫は満足しているのである。
明日驚愕するであろう、問題は知らぬままに・・・・・。
続く。
おまけ。
星 「で、兄貴の持ってる『月の巻』は、どんな効果なの?
岱 「( ̄- ̄ )y─~~企業秘密。」
星 「じゃ、貸して?」
岱 「( ̄- ̄ )y─~~やなこった。」
星 「じゃ、腰巻と交換?(笑)」
岱 「( ̄- ̄;)y−・・・・・・・・。」
星 「あ、揺れ動いた。」
岱 「誰の?」
星 「・・・。『私』っていうと、奇妙な顔をするから・・・・・・。
お風さん?」
岱 「)`Д`)・;・; ごふっ!!」←吐血