絡繰秘伝忍法帖
(からくり・ひでん・にんぽうちょう)
其の二十九
「黄金舞花団子」
(こがねが・まうは・はなよりだんご)
川沿い
あくる日。
あばら長屋の対面の、屋敷辺りが騒がしかった。
何かが建てられようとしている。
男 「なんだ・・・・・今度は一体・・・・・。」
さらに、屋敷の方も騒がしくなった。
萌 「わらわが許可する・・・潰せ。」
凛 「ひひひひひひ姫様、ここは危のう御座います、どうかお下がり下さい。」
風 「ここは、私とお凛で。」
土 「おお、これはこれは、黄金城の姫君ではありませんか?
とても、姫とは思えぬ狼藉では・・・?」
萌 「貴様が土弦(どづる)か・・・。貴様の悪事、見逃しはできん。」
土 「おお?これはこれは、どこの娘さんだか、存じませんがなんの証拠も、なんの権限もなくですか?」
萌 「ああ・・・わらわの一存だ。」
土 「どうやら・・・ちょっと痛い目を見たほうがいいようですな・・・出合えい!!出合えい!!」
雇われた剣客が現れる。
皆 「(。`・д・´)ええい!!待て待て待て!!」
あらわれたのは美奈恋門。
凛 「あ・・・。」
皆 「(`・ω・´)そなたの悪事!!全て聞かせてもらった!!」
萌 「どこかで見たような・・・見てないような。」
と、鉄ノ進の引っ立てられた剣客が連れ出された。
佑 「ふふふん、こいつが全部暴露しちまったよ?」
土 「おのれ・・・・・やらせはせん!!やらせはせんぞ!!」
剣客に混じり、土弦も刀で斬りかかる。
皆 「佑さん、鉄さん!!懲らしめてあげなさい!!」
佑吉・鉄ノ進に加え、お風も居るわけであり、歯が立つわけもない。
瞬く間に、剣客は斬り伏せられ、ねじ伏せられ。
皆 (そろそろかな・・・そろそろかな・・・?)
佑 「静まれ!!静まれ!!」
鉄 「この紋所が眼に入らぬか!!」
どーん!!
家紋の入った携帯伝書を見せる。
舞 「この紋所が眼に入らぬか!!」
どっこぃこっちも同じように、印籠を見せる。
凛 「((((;゜Д゜))))あー、お舞さんー!!」
皆 「(。`;д;´)かぶったー!!」
舞 「(`・ω・´:)あれ・・・。」←一度やってみたかった。
鉄 「こ、こちらにおわす御方をどなたと心得る!!
畏れおおくも先の副将・・・へぶらっ!」
皆 「(´;ω;`)また噛んでる・・・・・。」
佑 「(´;ω;`)だから私に・・・。」
舞 「どっこぃ、こちらにおわす御方をどなどなどなっ!?
」
皆 「(´・ω・`)あっちもやっちゃった・・・・・。」
どーん!!
ぼぇ〜〜〜〜♪
皆 「(´・ω・`)ああ・・・音楽鳴っちゃったし。」
舞 「一同!黄金城姫様の御前なのだ!!
頭が高い!ひかえおろう!」
皆 「(´;ω;`)あ、取られた。」
土 「ははーーーーっ!! ○┓」
剣 「ははーーーーっ!! ○┓」
萌 「ふん、わらわは圧倒的力で蹂躙しようとしただけぢゃ・・・。
あとはそちに任せたぞ。姫君。」
皆 「(´;ω;`)がってんだ。」
そんな騒ぎの中に、強引に架けられた橋を渡り、あばら長屋へ行く萌。
男 「姉さん・・・あんた一体・・・。」
子 「姉ちゃん〜!」
この騒ぎに長屋の住人も出てくる。
萌 「今日より、あの対岸に長屋を作る。
皆の者、そこに住むがいい。食事は城より配給される。」
民 「な、なんだって?」
萌 「そしてお主、今日よりあの屋敷は、診療所となる。お主に任せたぞ?」
男 「え?し、しかし、それには銭・・・。」
萌 「心配するな、全ての設備にかかる費用は、黄金城が全部負担する。
長屋の住人は無条件で診てもらうがよい!!」
男 「あ・・・まさか・・・・・。」
母 「黄金城の萌姫様・・・・・・。」
全員がその場でひざまずく。
萌 「あっちにおわす恋門様が、もうすぐそなたらの夫や娘も解放してくれるだろう。」
母 「ああ・・・・・ありがとうございます・・・・・・。」
男 「なんだよ、城の連中なんて、俺達の事なんか・・・・って。」
萌 「許せ・・・知らなかったのだ・・・このような場所があるとは・・・。
栄養失調など・・・・・この場で、この環境でどうしろと・・・。」
よく状況は解ってないが、父が戻ってくる事を告げられる。
子 「姉ちゃん・・・姫様だったんだね。ありがとう!!父ちゃん帰ってくるんだね。」
男 「まさか、俺たちの家だけじゃなく・・・・・。」
萌 「おおそうだ・・・一つだけ条件があった。」
母 「なんでしょうか!?私どもにできる事なら。」
萌 「ああ・・・そして・・・屋敷の横に小屋を作る。団子を作れ、母上よ。
そして毎日、わらわのもとに団子を届けるのが条件ぢゃ。」
母 「団子・・・・・?」
萌 「最上級の米を用意した。ぜひ、民に振舞ってやれ。
もちろん、全ての費用はこちらでみる。」
母 「姫様・・・・・。」
萌 「しっかり栄養取ってからだぞ?繁盛するかな。」
母 「はい・・・!!」
凛 「(`・ω・´)これにて!!一件落着!!」
皆 「(´;ω;`)ですな。」←今回は脇役。
その母の作った団子は、姫の意見で金箔を散らさせ、『黄金団子』として、
町の名物となるに、時間はかからなかったのである。
おわり。
おまけ。
序 「これは・・・完全版『だみ声団子』を完成させねば・・・・・。」
雪 「ですです!!これは茶店『涙雫』始まって依頼の試練かもしれません。」
凛 「でも、餡子団子はあっちにない、甘さ担当です。」
皆 「(´;ω;`)ですな。おいしいおいしい、やっぱ餡子は『漉し餡』」
凛 「(`・ω・´)粒餡もおいしいですよ?」
皆 「(´;ω;`)あたしは漉し餡。」
凛 「きょ、きょうはこちらの姫様に花を持たせたって事で・・・もう泣かないでくださいよ。」
皆 「(´;ω;`)ああああああん!!」
鉄 「台詞・・・・・練習するか。」
佑 「譲ってもいいよ?(笑)」
舞 「(*´ー`)」←満足。