絡繰秘伝忍法帖
(からくり・ひでん・にんぽうちょう)
其の六
「腹減姫大脱出」
(はらぺこ・ひめさま・だいだっしゅつ)
恋門城
ひびの入った壁を前に、考える美奈恋門。
美 「(。`・д・´)・・・。忘れ物ないかな。」
佑 「姫様・・・・・何をなさって・・・・・。」
美 「((((;゜Д゜))))どき。」
佑 「まさか・・・ここから逃げようというのでは・・・。」
美 「((((;゜Д゜))))ままままままさか。
何を言うのですか、佑吉殿。」
佑 「・・・。」
祐吉の気を削ぎ、そのうちに逃げたい美奈恋門。
美 「あ、後ろにおいしそうな『うどん屋』が!!」
美 「なんてね。」
佑 「うおおお!!どこだー!!」
美 「((((;゜Д゜))))えーーー!!
ま、まぁ、今のうちだに。」
ひたすら壁に鉄拳をぶちかます。
開いた穴から、外へ出る。
美 「うっひょー!!これであたしは自由だにっ!!
もう、美奈恋門はいない!!
今日からあたしは・・・町娘「お皆」(おみな)ですよ!!」
とりあえず、眼についた呉服屋で服を購入。
ちょっとちょろまかした銭で買う。
皆 「これで全然、目立たない。うひょー。」
と、言いつつ蛍光桃色の着物を選ぶ。
皆 「さぁ、次は・・・・・。
団子でも食べるとするっ!!」
恋門城の城下町は、こっそり眺めただけの世界。
普通に食べ歩きとか、食べ歩きとかしたかった。
皆 「なんか・・・いつも『はらぺこ役』だなあ・・・。
ん? 『涙雫・特別支店』 だみ声団子・・・・・?」
さっそく、茶店を発見。
皆 「おじーさーん、『だみ声団子』八本ほどくーだーさーいーなー。」
爺 「はいよ、お嬢ちゃんそんなに食べるのかぃ?」
皆 「(。`・д・´)育ち盛りだに。」
爺 「あれ?どこかで見た顔のような・・・・・。」
皆 「(;`・д・´)いやいや。どこにでもいますよ、こんなはらぺこ顔。」
爺 「じゃな。」
皆 「((((;゜Д゜))))納得すんな!!」
もっそり食べた団子は、噛むと不気味な声を上げる。
団 「あ゛ーーーーーー!!(だみ声)」
皆 「((((;゜Д゜))))!!すっご。どうやって作ってるんだろ?」
かたっぱしから食べるが、その謎も解けぬまま。
皆 「おじーさーん、あと五本追加〜♪」
「よく、食べますね?」
皆 「そりゃ、こんなおいしいもの・・・・・って、佑吉ん!!」
佑 「(`д´)ひ・・・・・・おっと。」
『姫!!』と言いかけて止めた。
どんな輩が居るか解らない状況で身分を明かすのはまずいと思ったのだ。
皆 「((((;゜Д゜))))かたかたかた・・・堪忍だに。
あたしはあんな城に戻りたくないだに。」
佑 「(`д´)だめです!!」
皆 「(´;ω;`)佑吉のけちんぼ。」
佑 「・・・・・。姫様っ(小声)」
皆 「(´;ω;`)うあん?」
佑 「逃げた姫様を探すと言う事で・・・私もお供してよろしいでしょうか?(小声)」
皆 「(´;ω;`)!!」
佑 「まぁ、私が護衛って事で・・・。(汗)」
皆 「(。`・д・´)そうと決まれば・・・・・。
気が変わらぬうちに、この町を逃げ出すだにっ!!」
佑 「ちょ・・・・・姫・・・いや、お皆様っ!!
私はまだ、この団子を食べておらんのですっ!!」
皆 「(ノ∀`) 食べたかったんだ?(笑)」
こうして、恋門城を逃げ出した二人の珍道中は始まるのであった。
続く。
おまけ。
星 「ん?」
岱 「『暴王』!!」
右腕から腕が噴出される。
繋がった鎖がじゃらじゃらと音を立てる。
岱 「鎖が軽かったら、もっと飛ぶんじゃないか?」
星 「左腕の『炎神王』(砲撃)くらいの、出力にしてみる?」
岱 「死人出るぞ・・・・・?」
星 「ちょっと腕外すよ?」
岱 「いたたたたたた、そこは生身だ!!もっと端っ!!」
蘭 「・・・・・。生身・・・・・?外す・・・・・?」