絡繰秘伝忍法帖
(からくり・ひでん・にんぽうちょう)


其の三
「城下町物見話」

(じょうかまち・ものみばなし)





           宿屋『惑仁屋』(まどにや)


惑  「お前たちっ、お客さんの手荷物、運びなさいっ!!」

若  「あいよぉぉぉっ!!」


           体格が良く、人相の悪い若い衆が外に置いてある大きな荷物を持つ。

若  「お客さん、失礼致しやすっ!!」
星  「((((;゜Д゜))))びくっ。」


惑  「申し訳ない、何せ的屋を任せてる若い衆なもので。」

星  「的屋っ!?」



岱  「( ̄- ̄ )y─ んじゃ、女将も窮屈やない?
          はっちゃけて行こうぜ?」

惑  「やっぱそうか?よーーーしっ!!
          んじゃ、野郎共!!気合い入れて行くよっ!!

若  「うえああああああああああああああおおぅ!!

惑  「客人!!何か困ったらいつでも私に言いなっ!!
          表じゃできない事は、裏でやるさっ!!」



星  「((((;゜Д゜))))はわわわ・・・。」

岱  「( ̄- ̄ )y─ ほぅ。これまた気前がいいな、姐さん。」

惑  「客人・・・・・アンタも『裏』の人間だろ・・・?(笑)」



          お惑は、少しふくんだ笑いをして、
          窓の外を見る。


          
惑  「ココから、この城下町が一望できる。」
星  「(≧▽≦)ですね、眺めがいいです。
         夜は、流れ星でも見れそう。」

惑  「ああ、見えるよ。ん・・・?」


          ちょうど、下を見下ろした時、向かいの呉服屋の娘、お真(おしん)と目が合った。
          一礼をし、それから二人を呼ぶ。


惑  「あの、向かいの呉服屋の娘。
          仲良くしておくといい・・・・・。」
岱  「なぜだ・・・? 仲良くなったら脱ぐのか・・・・・?」








          妹−_−)=O)X_X兄)


岱  「ぎゃー!!」

惑  「はっはっはっは。お嬢ちゃん・・・・・苦労するね。(笑)」

星  「そうなんですよっ!!」



岱  「ひりひり(# ̄- ̄ ) 呉服屋・・・・・お真・・・・・か。」

星  「(`・ω・´)ん?」

岱  「いや・・・女将、茶店は何処に?」


惑  「茶店ね・・・・・呉服屋の裏の二軒隣、あの黒い壁の店さ。
         今、女将は療養中で居ないけど、看板娘がしっかりしてるし、良い店だよ。」

岱  「( ̄- ̄ )y─ そうか。」



              そのまま部屋で居眠りをしてしまった、お星を置いて
              岱はその茶店へと向かう。


岱  「上から見た感じでは、結構品揃えありそうな大きな茶店だったな。」



              その黒い壁の茶店へと近づく。


              角を曲がった所で、誰かがぶつかってくる。



男  「おい!!気をつけろ!!」


              そのまま走っていく。

岱  「ほぅ・・・・・。」




              岱の腕が飛び、鎖が音を立てて放出される。

              その発射音が気になった男は振り返る。


男  「なんだありゃ!!



              男の腕から鎖が伸び、その先端の『手』が、
              今まさに自分の肩を掴んでいるのである。

男  「うお!?は、放しやがれ!!」


              そのまま、鎖が腕の中に収納され、
              男は捕まれたまま、引き寄せられる。


男  「何しやがる!!おまえ・・・妖かっ!!」

岱  「ぶつかってきたのは・・・おまえだよな?」

男  「そんなとこ突っ立ってるほうが悪いんだろ!!」

岱  「ほぅ・・・。」

              掴んでる手に力が入る。

岱  「で・・・。財布出せよ?」

男  「!?」

岱  「いま、掏ったよな・・・・・?」

男  「ちっ、ばれたら仕方ねぇ・・・・・!!」


              岱を振りほどき、逃げる男。










岱  「やれやれ・・・・・。」


              今度は左腕を引っこ抜いた、その中から砲身が現れた。
              その砲身を男の方に向け、右手を添える。

岱  「馬鹿はどの天下にも居るもんだな・・・・・。」


              絡繰圧縮空気砲弾

               発射音だけを確認すると、岱は店へと足を進める。


               遥か向こうから聞こえる、炸裂音と叫び声が心地よかった。








               それを影から見てる者が居た。

               詐欺師:お蘭(おらん) である。


蘭  「な・・・あれは・・・絡繰・・・・・・?
        ふぅ〜ん、なんだか使えそうね・・・・・。」

               お蘭も岱についていくのであった。







              茶店『涙雫』


岱  「ん・・・・?茶店・・・・・るい・・・だ?」

雪  「いらっしゃいませ〜!!茶店、涙雫(なみだのしずく)へようこそ。」

岱  「おお。」


              短めの髪の娘がにこやかに立っていた。

岱  「ほほぅ。」

              奥では女将の代理で店を任されている「序部次郎」(じょべじろう)が居た。

序  「いらっしゃいませ。」


              熱く蒸した手ぬぐいを持ってくる、お雪。


雪  「(^−^)どうぞ。お熱いのでお気をつけくださいまし。」

岱  「いいね。めんこぃ看板娘だ。」

雪  「え・・・全然そんなんじゃないです・・・。」

岱  「はっはっは。」







蘭  (んー。女好き・・・・・?)

雪  「いらっしゃいませ!!」

蘭  「え・・・あ・・・・はいな!?」

雪  「((((;゜Д゜))))びくん!」






              お品書きを見て。



岱  「牛飯を!!」
蘭  「牛飯を!!」














              続く。










































おまけ。


惑  「また、祭りの時期か・・・。」

星  「あ、お店がいっぱい並ぶんですね。」

惑  「ああ、綿飴や金魚すくいも良いが、なんかいい案無いもんかね?」

岱  「ああ・・・それなら・・・。」


























      妹−_−)=O)X_X兄)


岱  「ひ、ひどいな・・・妹よ。まだ何も言うてない・・・・・。」

星  「いえ、読者全員、『絶対卑猥な案』だと、思ってます。」

岱  「そんな事はないぞ!!」

星  「じゃあ、言ってみて?」

岱  「((((;゜Д゜))))・・・・・。」



惑  「・・・・・?」














岱  「姐さんの・・・・・。」




      妹−_−)=O)X_X兄)


惑  「まだ言ってない・・・。(笑)」

星  「言ったら、姐さんも張り倒したくなりますよ?」



岱  「ひりひり(#´・ω・`)」

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