絡繰秘伝忍法帖
(からくり・ひでん・にんぽうちょう)
其の一
「登場萌姫艶姿」
(とうじょう・もえひめ・あですがた)
とあるどこかの國のどこかの城。
黄金城(こがねじょう)
ちょっと成金趣味の黄金でできた城があったとさ。
星 「な・・・・・なにあれ・・・・・兄貴。」
岱 「まぁ・・・黄金の城だな・・・てっぺんの鯱盗むか?」
星 「((((;゜Д゜))))だめだめだめっ!!」
そこに現れたのは、兄妹の絡繰師であった。
兄:能守 岱(のうがみ だい)
妹 お星(おみる)
二人が呼ばれた場所がこの黄金城である。
岱 「しかし・・・趣味の悪い城だな・・・・・。」
この城の城主として姫が君臨していた。
名を萌姫(もえひめ)と言う。
その先祖に祈祷師が居て、当時の城主のお抱えだった事から
大地主となり、それから数十年。
そのまた当時の城主に見初められ妻となったのが、萌姫の母であった。
萌 「じぃ!!じぃはおらぬかっ!!」
・・・。
萌 「じぃ!!じぃ!!」
蹴 「はいはいはいはいはい、姫様。」
萌 「遅い!!」
爺と呼ばれるのは、老中:蹴田真臣衛門(けりた・まおえもん)であった。
蹴 「人遣いが荒いから嫁の貰い手も無いんじゃわぃ・・・。」
萌 「ん?何か申したか?」
蹴 「いえいえいえいえいえ、姫様はいつもお美しゅうございます。」
萌 「そぉ? で、頼んでおいた北の国の林檎果汁水はどうなった?」
蹴 「ははーっ、それがまだ荷が着かぬようで・・・。」
萌 「えーぃ!!あの国のでないと酔えんのぢゃ!!
はよぅ、持って参れ!!」
蹴 「今しがたお持ちします故に・・・・・。」
萌 「全く・・・・・切れる前になんとかするのがそなたの役目であろう?
今宵はちょりっとくらい飲めると思っていたのに・・・・・。」
蹴 「も、申し訳御座いませぬ。
(一晩で風呂桶分も飲むなんて予想できるわけがないだろう・・・ブツブツ。)」
萌 「( `・ω・´)何か申したか?」
蹴 「((((;゜Д゜;))))いえいえいえいえいえ。(この地獄耳め。)」
と、姫の御付の侍女(じじょ)、お舞が入って来た。
舞 「姫様、下に絡繰師様がお見えになりましたよ。」
萌 「うむ、通せ。」
舞 「かしこまり。」
蹴 「ひ、姫様!!どこの馬の骨とも解らぬ者を!!」
萌 「爺はいつも五月蝿いな・・・・・。
解った解った、お凛!!出ておいでっ!!」
指を鳴らすと、天井がすーっと開いて
長い髪が垂れてきたかと思うと、一人のくのいちが降りてきた。
凛 「およびですか〜姫様っ!!」
萌姫の御付忍者、お凛(おりん)である。
身を翻して蜻蛉切りをして着地・・・・・?
凛 「きゃあああああっ!!」
見事な尻餅をつく。
凛 「(´・ω;`)いたたたたた・・・・・。」
萌 「そちはいつになっても・・・。」
凛 「(´・ω;`)申し訳御座いません、萌姫様。」
萌 「よし、通せ。」
舞 「(−ω−) すやすやすや・・・・・。」
萌 「そちも、そのどこでも寝る特技を所構わず出すな・・・・・。」
舞 「(´・ω・`)ふぁぃ・・・姫様。」
城門前で待たされた絡繰兄妹は、
ようやく門の中へと入れた。
舞 「萌姫様が呼んでますよ。」
岱 「おお・・・・・。」
星 「おお・・・・・。」
岱 「城の娘は良い物を食べておるのか・・・・・発育が良い。」
妹−_−)==O)X_X兄)
岱 「褒めたのに・・・。」
舞 「((((;゜Д゜))))!!」
星 「あ、気にしないでください。」
城内へと通されるが、
眼の鋭い女子の侍が後ろについて歩く。
岱 「ん?」
舞 「あ、警護のために一人つかせております。」
岱 「ん?女一人だけって事は・・・・・相当腕が立つのか?」
風 「試してみるか?客人。」
舞 「いやいやいや、だめですよ、お風さん!!」
風 「ふん、冗談だ。」
名を、お風(おふう)と言う。
常に刀の鞘に手がある。
一瞬の隙も無さそうである。
岱 「ふむ・・・・・。桃色か・・・・・。」
星 「え?何が?」
岱 「決まっておろう、腰巻・・・・・。」
はっと気付くお風、すでに刀が抜かれていた!!
風 「貴様っ!!斬り捨ててくれるわっ!!」
岱 「いや・・・誰もお主のとは言ってない・・・。」
舞 「あ。」←こっち。
風 「なっ・・・・・。」
星 「・・・・・。兄貴・・・・・。殴っていい?(汗)」
岱 「というか、すでに刀が腕に・・・・・。」
すでにお風の刀が、岱の腕に斬りかかっていた。
風 「!? な、なんだ・・・・・その腕は・・・・・。」
岱 「企業秘密。」
そして、絡繰兄妹は姫の前へとやってきたのであった。
続く。
おまけ。
星 「(`・ω・´)はいはいはいはい!!ついに始まりましたっ!!
絡繰秘伝忍法帖!!」
風 「だいたいの性格が読めて来たな。」
岱 「うっひょっひょっひょっひょ。」
凛 「ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 うわ〜〜〜ん。」
岱 「待ちなされ、お凛殿!!」
風 「なぁ、あの男やっぱり斬っていいか?」
星 「妹−_−)=O)X_X兄)」
岱 「ふがーーーーーーーーーーーっ!!」
蹴 「全く・・・これでは私の計画が・・・・・ぶつぶつ・・・。」
萌 「え?何か申したか?」