魔術都市
148話「門の宿」
魔導超伝動列車内
スワ (なぜ、あの列車砲は違和感があるのだろう…。)
スワンは、いくらモンスターを退けるとは言え、なぜ列車砲なのかという疑問が消えない。
スワ (本当は違う理由…?)
ミナ 「( ´△`)あー、ビックリした。あの大きさのモンスターなんてそうそう会わないしね。」
ロプ 「(´・ω;`)ぽろぽろぽろ。」
ナナ 「何もできなかったし。マジやべぇし。
てか、攻撃魔法なんてほとんど持ってねぇし。」
フウ (あらゆる種族の弱点を知らねば、勇者の一族として苦手なモンスターなんて恥以外何物でもなくってよ。)
後部列車がなくなったにも関わらず、それすら当たり前のように進む列車。
そして、サストブッシュー領の駅へと到着する。
【サストブッシュー領】
勇者キンゲツのパーティの【魔戦士バクルフュト=イェージスェーユ】が治める領である。
領土の大半を、巨大な針葉樹の森が占めるため、巨大なモンスターが普通に生息する。
魔導列車の線路以外は、切り立った山であり、
帰還魔法ルーラでさえも、超熟練者でなければ途中で命を落とす。
(脳噛書房『世界の車窓なの(ロストワール)』から抜粋。
ロプ 「ここはアイさんのお父様が治める場所です。」
フウ 「???アレは???」
駅で降りると制服を着た集団が待っていた。
バクルフュトの配下ではあるが…。
男 「これはこれはフウゲツ様。お待ちしておりました。」
フウ 「長年仕えて居た執事オズはどうかされたのです?」
男 「オズ…彼は引退しましたが?」
フウ 「引退!?」
ロプ 「ご病気でも患わされたのでしょうか?」
男 「さぁ…私は存じ上げませんが。
私は、この領の全てを仕切らせて頂いておりますジズニィ=ノットンダリーニと申します。」
フウ 「全て…?バクルフュト様はお元気ですの?」
ジズ 「バクルフュト様はご病気にかかられ、現在療養中で御座います。」
ロプ 「それは謁見も難しいのでしょうか?」
ジズ 「他ならぬフウゲツ様ですので…。」
ナナ 「なんか胡散臭くね?…ボソッ。」
ミナ 「(。`・д・´)同感。絶対上司にしたくない。」
MJ (アレはウソは付いていないが…何かを隠している眼だ。)
言葉遣いは丁寧ではあるが、その『眼』が皆気に入らないようである。
ナナティオやミナの言う通り【胡散臭い】
ジズ 「長旅でお疲れでしょう、宿の方へ案内致します。」
少しだけ歩かされたが、駅に近い宿を案内された。
宿の中に入ると、巨大な城門のようなモノが閉められた。
スワ 「なんて大きな門。」
ジズ 「何せ最近巨大モンスターがやたらに人々を襲うので、その対策で御座います。
魔導列車にも、巨大な列車砲を付けざるを得ません。」
スワ 「…。そう…ですか……。」
ジズ 「ですので、くれぐれも指示がなく宿から外へ出ませんようにお願い致します。」
一同は宿に案内された。
かなり豪華な仕様になっていた。
部屋は、【スワン+マナ】【マシン+MJ】【フウゲツ+ロプ】【ミナ+ナナティオ】
それぞれの部屋に入る。
スワ 「何か…おかしい。」
マナ 「何がですか?」
マシ 「MJ君、この部屋…魔法を通しにくい素材でできるいる。」
MJ 「そうなんですか?」
マシ 「まぁ、その気になればブレイクはできるな…。」
フウ 「おかしい…。バクルフュト様が今までの執事以外の人選をするとは思えませんわ。」
ロプ 「ちょっとお父様に詳しい事を聞いてみましょう。
ヒネルトジャー領から使者を出すように依頼してみます。」
フウ 「多分…理由を付けて断るでしょう…。」
ミナ 「ナナさん!!見て見て!!
トイレ超広い!!住めちゃうぅ!住めちゃうぅ!!」
ナナ 「住まねーし。マジありえないし。」
ミナ 「(。`・д・´)うおおお、ティッシュがカシミヤだよ?
これ、鼻かんでも痛くならないんだよ?かんでみる?」
ナナ 「かまねーし、マジありえないし。」
魔法石返還は明日、王城にて行われるそうで今日はここで一泊するとの事である。
ミナ 「(。`・д・´)おおおおおお。ベッドふっかふっか!!ふっかふか!!」
ナナ 「子供じゃねぇーし、マジありえないんだけど。」
ミナ 「(。`・д・´)おふ?」
ベッドで飛び跳ねれたミナが、ベッドからはみ出て床に叩きつけられた。
ミナ 「)X_X) ぶべらっ!!」
ナナ 「危ねぇし!!」
ミナ 「(#`;д;´)ホッペ擦りむきました。こんなミナを許して下さい。」
ナナ 「マジねぇし!!」
ナナはミナの前に立つ。
ナナ 「ちょっとジッとしてな。」
ミナ 「(。`・д・´)じっ。 (殺られる???(汗))」
ナナ 「回復魔法ホイミっ!! さらに、健康魔法ポリコズン!!」
ミナ 「健康魔法!?」
ナナ 「ホイミは基本体力回復と細胞再生補助。
傷そのものを治すのに、ポリコズンは効果的。
あたしは攻撃はNGだけど、こういうのはイケんだ。」
ミナ 「(。`・д・´)…ありがとう。
ナナティオさんって、超ギャルだけど、イイ子なんだね。」
ナナ 「はぁ!?意味わかんねーし。」
ミナ 「(。`・д・´)見た目で損してるタイプ。」
ナナ 「別に人がどう思おうが関係ねーし。」
ミナ 「ミナも、人に『コイツ食いしん坊だな』とか思われても…(。`;д;´)」
ナナ 「泣いてっし。あはははははははははははは!!」
ミナ 「(。`・д・´)笑った。」
ナナ 「え、なに?ミナってバカなの?(笑)マジ受けるんですけど?(笑)」
ミナ 「(´・ω・`)バカじゃねーし。」
ナナ 「うつってるし。(笑)あはははははははははは!!」
なんとなく、修学旅行のような夜が過ぎていった。
続く。
おまけ。
ドカーーーーーーーン!!
ミル 「((((;゜Д゜))))あわわわっ!!」
クウ 「うわ、すごい煙だ…一体どうしたんだ?」
ミル 「((((;゜Д゜))))あっと、えっと。」
クウ 「なるほど、爆発物の確認を怠っての火炎魔法使用か…。
場合により、魔法律違反になるぞ。」
ミル 「((((;゜Д゜))))…。」
クウ 「まぁ、とりあえず、落ち着こう。
さぁ、こっちで一杯。」
ミル 「いえいえ、ヒメ先生に怒られますよ。」
クウ 「大丈夫さ、こんなのすぐ処理できる。
まずは煙を、突風魔法バシルーラで。
これなら、バレないって。」
ミル 「無理ですよ!!」
クウ 「いかにあの方が、魔王の千里眼使いだとしても、
今も探索魔法フローミで監視されてる魔法力も感じない。」
クウ 「ああ…まさか爆心地に本人が居るとは…。」
煙が晴れた後に立っていたヒメの眼を見ることのできないクウチロだった。