魔術都市
142話「甘き誘惑B」









             怪しい謎の洞窟
               
               結構広い洞窟である。
               きっと普段なら一人では来れなかっただろう。


ミナ 「(。`・д・´)これぞ女子パワーなり。」


               思ったより、洞窟は複雑であった。
               恐怖と緊張もあったが、それを超える女子パワーが生まれて居た。


ミナ 「(。`・д・´)多分、全然関係の無い【伝説のアイテム】とか見つかるんだよな。
     でも、こんな洞窟に誰がわざわざ宝箱に入れて置くんだろ???」



               宝箱出現。



ミナ 「(。`・д・´)・・・おっ。」


              本来なら【解析魔法インパス】で、中身が何かとか、罠が掛かってないかを見るのである。

              場合により、宝箱の姿をしたモンスター【ミミック】【人喰い箱】などの場合があるからだ。


ミナ 「(。`・д・´)・・・。縛って振ったら中身解るかな?」

              縛っておけば、ミミックだった場合に噛まれなくて済むかと思ったミナ。


フウ 「縛ろうと触れた瞬間に噛まれる事くらい解らないのかしら?」

ミナ 「((((;゜Д゜))))へぶ!? うおっ、縦巻きっ、なんで居るんだよ!!」

フウ 「そ、それは、あ、あなたがここに入るのを見たから連れ戻せと、い、言われたからですわっ。」

ミナ 「(。`・д・´)素直じゃないなあ・・・。」




              フウゲツが解析魔法インパスで、宝箱の中身が魔法アイテムだという事が解った。


ミナ 「み、見つけたのはミナだよっ!?」

フウ 「そうね、インパスで安全を確認したのは、わ・た・く・しですけど。」

ミナ 「(。`・д・´)ノ パカッ!!」



             【鏡】だった。

フウ 「きっと、写ったものの魂を吸い取る悪魔の鏡ですわよ。覗いてごらんなさい。」

ミナ 「(。`・д・´)つΦ さっ。」

フウ 「ちょっと?何のマネですの?」

ミナ 「(。`・д・´)だって、写ったものの魂を吸い取るって言うから、アンタ写したの。」

フウ 「このホルスタイン・・・。」




             さらに奥へと進むと、石がストーンサークルのように立てられ、輪になっていた。
             その真ん中には泉があった。


ミナ 「なにあの、【私、聖なる泉です。】みたいなヤル気マンマンの泉は?」

フウ 「この神聖なオーラ・・・ただの泉じゃないようね。」



             フウゲツは泉の中に手を入れてみた。


フウ 「・・・。」

ミナ 「(。`・д・´)ねぇ、それおいしいの? どうなの?

フウ 「味・・・? これは魔力の泉ね、飲めばMPが回復しそうだけど。
     とりわけ飲んだら痩せるとかは無さそうね・・・。」

ミナ 「(´・ω・`)やっぱり、ソレが目的なんじゃん。」

フウ 「!!」



             とりあえず、フウゲツは魔法の小瓶に泉を汲んだ。

ミナ 「あーあー、ずっるいの。ミナにも瓶頂戴よ。」
フウ 「アナタ、一応冒険する時の必需品ですわよ? そのバックパックは何?」

ミナ 「(。`・д・´)おにぎりとたくあんと、お茶。」

フウ 「・・・・・・。ああ、じゃあお茶飲んでその入れ物に入れたらいいでしょう?」

ミナ 「(。`・д・´)・・・。梅おにぎりはお茶がいいの。」

フウ 「勝手になさい。」



             フウゲツはその場を立ち去ろうとする。

             ミナはここで、おにぎりを頬張っている。


フウ 「ん?何か・・・居る。」

ミナ 「(。`・д・´)もぐもぐもぐも。しまった、これシャケだった。」

フウ 「なんて緊張感の無い・・・。」







             二人の頭上にキラキラと何かが輝きだした。

フウ 「これは・・・・・精霊!?」

ミナ 「マジで!?どこどこどこどこ。」






            ぼえーん。

            なんだか、背が小さくて、小太りな者が居る。


ミナ 「(。`・д・´)なんだあの、ふとっちょ。」

フウ 「精霊・・・のイメージとは少し違うようですわ?」












精霊 「食べ過ぎた・・・。orz

ミナ 「((((;゜Д゜))))えええええええええええ!?」

フウ 「せ、精霊も食べ過ぎるのですね。」



精霊 「ここに、痩せる魔法があるって聞いたんだけど・・・ウソだった・・・。orz」

ミナ 「((((;゜Д゜))))無いの!?」

精霊 「ちくしょう・・・。俺たち、糖分魔法の精霊だから、太りやすいんだよ・・・。」

ミナ 「(。`・д・´)確かに太りそうだ。」



フウ 「糖分魔法!?」

ミナ 「(。`・д・´)そういえば、聞いたことないね。」

精霊 「ああ、古代魔法なんだけど、扱い悪いんだよな。
     味付魔法アジオーとかもそうだけど、冒険するのに必須だと思うんだよな。」

フウ 「糖分魔法とは・・・?」

ミナ 「(。`・д・´)手から飴ちゃんが出る!?

精霊 「出ない。」

ミナ 「(。`・д・´)空から飴ちゃんが降る!?

精霊 「降らない。」

ミナ 「(。`・д・´)もちろん、ベル●ースオリジナル。」

精霊 「別に特別な存在じゃないから。」





             で、せっかくなので、糖分魔法を契約してもらった二人だった。

             授業を休んだが、超レアな糖分魔法を習得したので、メンツは保たれた。



フウ 「いい!?絶対にこの事件は秘密ですわよ!!」
ミナ 「う、うん、ここだけは絶対にだよ!!」


             こうして、二人の秘密の事件は永遠に闇に葬りさられる事となったのである。

ミル 「で、糖分魔法見せてよ。」

ミナ 「あ、契約したけどミナは1個しか使えないんだ・・・糖分魔法スイーツ!!

ミル 「あれ?な、なんか、無性に甘い物が食べたくなってきた・・・。」

ミナ 「(。`・д・´)体内から糖分を減らす魔法なので、そうなるのだ。」


リン 「糖分を減らすなんて、ダイエットに使える魔法ですね?」

ミナ 「ううん、誘惑に負けてドカ喰いするからダメ。
     本当はこの上のランクが・・・。」


フウ 「ふふん、体内の足りない糖分を満たす、高等糖分魔法スイグテル!!


ミル 「あ・・・なんか満たされた。」

フウ 「これなら、適度に糖分を満たしてくれますわ。」


             そして魔力を練る!!


フウ 「体内に過剰に糖分を与える・・・・・極大糖分魔法スイーゼル!!

ミナ 「((((;゜Д゜))))うわああああああああああああ、何をする!!」

フウ 「オーーーーーホッホッホッホッホッホ!!








続く。

























おまけ。


ふと、フウゲツは思った。
なぜ精霊達は、スイグテルで糖分を満たさなかったのだろう?























ミナ 「(。`・д・´)ん?甘い物ってのは、自分の舌で【味わってナンボ】ですよ。」

フウ 「ああ・・・そう。」
















ヒメ 「うふふふふふふふふ・・・・。痩せる魔法石・・・・・・うふふふふふふふ。
     手に入れちゃった・・・・・・・。」


ミナ 「((((;゜Д゜))))わああああ!!」
フウ 「((((;゜Д゜))))あああああ!!」


ミナ 「あかんて!!それ、偽者やて!!」

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