魔術都市
137話「未来への魔法」









             魔法病院
               
               魔法学校から、かなり離れた隣町の大きな魔法病院。
            



マナ  「レナ・・・元気そうでなによりね。」

               マナは三姉妹の長女。
               この間エボルシャスを狙って来た【ジュリナ】
               そして、ここに入院してるのはジュリナの双子の妹の【レナ】


レナ  「そうね、目が見えない以外は健康だからね。
       マナお姉ちゃんも元気そうね。」
マナ  「そうかしら? ねぇ、ところで最近ジュリナは来たのかしら?」

レナ  「ううん、ジュリナは忙しいのかな・・・。会いに来てくれない・・・。」

マナ  「そう・・・。ちょっと寒くない?カーディガンかけてあげるわ。」

レナ  「ありがとう、お姉ちゃん。」


               マナはそっとレナに近づき、レナの目の辺りに【時間魔法スナトキ】を微力ながらかけた。


マナ  (可能性が1%でもあるなら・・・。)


               ふと、ベッドの横にノートが置いてあった。

マナ  「あら?何か書くの??」

レナ  「あ、ちょ、ちょっと・・・詩を・・・毎日暇だから・・・。
      あ、でも、目が見えないから字が字じゃなくなってる。
      もし、目が見えたとしても読めないかもしれないわ。」

マナ  「!!」


               ノートの1ページ目には、何が書いてあるのか解らない。

               びっしりと何ページも書かれている。

               後半のノートは、なんて書いてあるかは解る程度まできている。

               そして、キレイに折りたたんだ紙が何枚もゴミ箱に入っていた。

               このノートに書くまでに何回も何回も書いたのだろう。


マナ 「・・・。」

               それを想像するだけで涙があふれそうになるマナ。


マナ 「ごめん・・・ごめんなさい・・・レナ。」

レナ 「ちょっと!お姉ちゃん、アレは事故なんだってば。
     それにお姉ちゃんが悪いわけじゃないし、お姉ちゃんが居たからこそ私は助かったの!!
     でも、そのせいでお姉ちゃんは魔法看護婦を辞める事に・・・・・。
     私の方こそ謝らないといけないのに。」

マナ 「大丈夫よ、私は今、【魔法医師】を目指してるの。
     もしかしたら、許可は下りないかもしれない・・・でも私はレナの目を治すために。」

レナ 「お姉ちゃんの人生でしょ!?私のために使わないでって言ってるでしょ!!」

マナ 「私の人生は・・・私が決める。」



               いつもそんな感じの喧嘩はしたりしていた。



               ジュリナの事が気になったので、ちょっと寄っては見たものの
               なぜジュリナが魔族になったのかは全く不明であった。


マナ 「ジュリナ・・・・・。」

               考え事をしていて歩いていたマナは、ぼーっとして
               エントランスを出ずにそのまま直進してしまい、獣人科の方へと来てしまった。

               ドアを潜ってから気付き、慌てて引き返す。


マナ 「ああ、いけない・・・。」

               ふと、一瞬マドを見た気がした。

マナ 「今のは・・・・・って私には関係の無い事だわ・・・。」


               すぐに帰ろうとした。
               そこへ入ってこようとした人にぶつかってしまった。


ダイ 「おいおい、どこを見てるんだ。」
マナ 「すみませ・・・・・ダイ先生!?どうしてここに?

ダイ 「まぁ、病院だしな・・・あ、そうだ、もう魔法学校へ帰るのか?ちょっと話がある。」
マナ 「え?先生、今から病院で・・・。」
ダイ 「いいからいいから、重要な事だ。」


              道中歩きながら話す。


ダイ 「なぁ・・・正規の医者を目指すのか?」

マナ 「技術的に魔法医師を目指しますが、おそらく【あの事件】のせいで、私は医師免許が取れないものと思ってるので。」

ダイ 「簡単な事だ・・・誰も届かないほどの技術の高みへ上ればいいだけだ。」

マナ 「道は簡単に言えますが、実際行くのは簡単じゃありませんですわ。」

ダイ 「それでも行くんだろ?」

マナ 「はい。決めた事です。」



ダイ 「今週から授業の無い時は、私が修行を付ける。」
マナ 「えっ?」

ダイ 「科目は【真空魔法】だ。解るよな?」
マナ 「はい。」

ダイ 「ちょうどいいんだ。」
マナ 「え・・・・?」







             ダイの話どおり、授業の中で選ぶものが無い時間は、図書館でなく魔法体育館に来た。


マナ 「よろしくお願い致します。」

ダイ 「こいつは新入生の【MJ】だ。魔弾銃でしか魔法を使わない男だ。」
マナ 「はじめまして、よろしくお願い致します。」
MJ 「こちらこそよろしくお願い致します、しかし先生、今日は自分に一体何を???」

ダイ 「おまえには、魔法をすばやく弾丸に込めるその魔法装填の修行のひとつだ。」


             少し離れた場所に立たせる。

ダイ 「ジャビと、ヒャドはできるか?」
MJ 「属性魔法の普通魔法ならだいたいは。」

ダイ 「おまえはそこから私に向かって、ヒャドの弾丸と、ジャビの弾丸のどちらかを撃て。
     魔法弾丸をこれを使え。」


             いつも使用してるのとは色の違う魔法弾丸である。

ダイ 「その魔法弾丸は【1回限り】の弾丸で、途中で弾丸は消滅する。
       だがその後で魔法が発動する。
       おまえの普段の小型弾丸は着弾までに何の魔法かバレバレだ。」

MJ 「でも、見切れる速度じゃないと思うので・・・。」

ダイ 「では、普通のでやってみろ。」
MJ 「大丈夫ですか?」

ダイ 「みくびるな・・・。」



             MJはいつもの弾丸に【メラ】を込めて撃った。


ダイ 「ヒャダルコ。」

             高等氷撃魔法ヒャダルコで弾丸の熱すら落とし、弾丸も失速させた。


MJ 「な、なぜですか?」

ダイ 「メラは分子運動を活発にさせる魔法だ・・・・・それくらい見極められる。
     それに弾丸が見えなかったとしても、引き金を引く動きと弾丸の速度のだいたいの予想でなんとかなる。」

マナ (普通・・・無理。)

MJ 「そうだったのか・・・!!人間とか相手にした事なかったから考えてなかった・・・。」

ダイ 「まあ、今日は渡した弾丸を使え。」



             一度、その弾丸の消滅する距離を計り、その数m先にマナを立たせた。


マナ 「え?」
MJ 「え?」


ダイ 「安心しろ弾丸自体は消滅する、お前には【ジャビ】か【ヒャド】しかこない。
      ジャビなら【メラで燃やせ】、ヒャドなら【バギで叩き斬れ】。」


             そして、MJにはその連続で早く魔法弾丸を装填して次の発砲までのタイムロスをうめる事を告げ
             マナには、連続で飛ぶ弾丸の属性を感じ取り、さらに瞬時に使用する魔法を判断する修行だと告げた。


ダイ 「よし・・・始めろ。」

MJ 「よ、よしって・・・。(汗)」
マナ 「なんて危険な修行を・・・。(汗)」

ダイ 「大丈夫だ、ヒメ先生は出張だ。」

マナ 「そ、そっちの心配!?」





             そして、マナとMJの修行が始まった。






             続く。









































おまけ。



ミナ 「(。`・д・´)ちょっとリンちゃん大変でつよ。」

リン 「((((;゜Д゜))))え!?なんですか!?」

ミナ 「(。`・д・´)このダイ先生の魔法書に、古代魔法あるんですよ。」
リン 「また、そんなの見たら、グリグリされますよ?」

ミナ 「(。`・д・´)頚動脈チョップで反撃する。」
リン 「(汗)」


ミナ 「ここみてみて、【甘味魔法スイーツ】ってあるの。」
リン 「ほ、ほんとですね!!マカロンでも飛び出すのでしょうか!?」

ミナ 「(。`・д・´)アタシはこれをとっても覚えてみたいのだ。」
リン 「(`・ω・´)リンも覚えてみたいです。」

ミナ 「(。`・д・´)そこでコレを習得する方法を、聞いてきて欲しいのだ。」
リン 「え・・・なんでリンがですか???」

ミナ 「(。`・д・´)アタシが行くとあいついじめるし・・・。」
リン 「(`・ω・´)た、たしかに。」

ミナ 「(。`・ω・´)今日の授業後、決行です。」
リン 「(`・ω・´)了解です!!」





















謎  「スイーツは・・・そういう魔法じゃないんだけどな・・・。」

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