魔術都市
136話「新しき時代の風」









             教室
               
               なんでもない授業が、幸せな事だと感じる昼下がり。

               季節の割りに暖かく、眠りを誘う。



マイ 「(__) ZZZZZ・・・・・。」

ネネ 「(*´・ω・)また寝てる。」

ミナ 「(__)ぐぅぐぅ・・・リンちゃん・・・いつまでも仲間だよっ・・・ぐぅぐぅ・・・あとアタシの弁当返して・・・ぐぅぐぅ。」

リン 「(__)婚期が遅れるのは・・・イヤですぅ・・・。」




ロプ 「そういえば、この今日は新しい生徒の入校式がありますね。」

アイ 「ふ〜ん、そうなんだ。」

ロプ 「なんだかとても興味無さそうですね。」

アイ 「無いよ。てか、姉御は?」

ロプ 「なんでも校長に呼び出されたとか・・・。」

アイ 「校長見てると、故郷思い出すから腹が立つ。」
ロプ 「校長は関係無いじゃないですか・・・。」

アイ 「まぁ、昔仲間だったわけだし・・・。」



               過去の戦いにおいて、キンゲツと共に戦ったのが、
               アイとロプの親だったのである。

               現在アイは絶縁をしたかのように遠いこの地に来ているようである。




              一方その頃。
             魔法体育館


ダイ (今回は10名だけか?)
テツ (そうみたいでゴザるな。)
ダイ (多い方か・・・。)


              挨拶などが終わった。
              今日はなぜか校長が不在で、代理でなぜかヒメが挨拶を行っていた。


ヒメ 「も〜、なんで私に押し付けるのよ。」

ダイ 「こういう時こそ、しっかりした教師がやった方がいいだろ?私やテツに任せるのか?
     それともあの酔っ払いか?」

クウ 「ん?」 カシュ

ヒメ 「ちょ・・・クウチロ先生・・・こんなとこで呑まないの。」

クウ 「これ、アルコールゼロのビール風味。」

ヒメ 「そういう問題じゃ・・・。」



テツ 「お?なんか、あの生徒こっちを見てるでゴザる。」


              生徒の一人、背中にも文字が色々書いてある。

ダイ 「なんだ・・・文殊かと思えば、不良崩れか・・・。」

不良 「あ?なんだとコラ!!」

              次の瞬間、突風魔法バシルーラで吹き飛ばされ、体育館の壁に叩きつけられるヤンキー君。


ダイ 「フン、退学だ。言葉使いが成って無い。」

ヒメ 「((((;゜Д゜))))・・・・・。」

ダイ 「見た目だけで強そうに見せるなど、真の強者にあらず。
      ん?あの帽子の男・・・・・なんだ?何か武器を服の中に持ってるな。」

ヒメ 「最近は変わった魔法使いも多いのよ。
     まぁ、アナタ達ほどじゃないけどね。」

テツ 「ん???アレは拳銃だぞ???」

ヒメ 「なんですって???」



              式も終わったとこなので、ヒメはすぐにその生徒を呼ぶ。


ヒメ 「ちょっとアナタ、職員室に来て。」

帽子 「解りました。」





            職員室

ヒメ 「ちょっと、服の下の物を見せて下さい。」

帽子 「はい、コレです。」

ヒメ 「((((;゜Д゜))))拳銃!!」

帽子 「あ、これは魔弾銃です。」
ヒメ 「あ、本当だ・・・でも、一応武器ですよね。」

帽子 「これは自分にとっては、【魔法の杖】みたいな物です。
      魔法を込めた弾丸を魔法石に込めてから、魔力を消費して、魔法弾丸を撃ちますので
      誤って暴発などはありません。」

ヒメ 「うーん。」


ダイ 「いいじゃないか。願書にも【魔弾銃はダメです】とは書いてないぞ。」

ヒメ 「そういうのをここで決めたら後々めんどくさいんだけど・・・。」

ダイ 「なんだおまえ、【弾丸魔法バキュ】とか使わないのか?」

              指で拳銃のカタチを模してみる。


帽子 「一応覚えました・・・でも、コレはなんか違うなと。」

テツ 「何がでゴザる?」

帽子 「この魔弾銃を通して撃つ事がポリシーです。
      自分は魔法銃士になりたいので。」

ダイ 「ほう・・・では魔弾銃が壊れたら?」

帽子 「銃を通さない限り魔法は使いません。」

ダイ 「それで大切な物が守れないとしても、魔法は使わない?」

帽子 「それは運命として、受け止めます。」




ダイ 「気に入った!!筋が通っている。私が許可しよう。」

帽子 「ありがとうございます。」

ヒメ 「ちょ・・・またそんな勝手な事を。」

ダイ 「大丈夫だ、キンゲツのオジキなら大丈夫だ。」

ヒメ 「そんな気がするから、余計によ!!」




リン 「|壁|_・) ヒョコ。」
ミル 「|壁|_・) ヒョコ。」
ミナ 「(。`・д・´)ひよこ!!」

              職員室のドアから覗いている3人。


ヒメ 「またお菓子盗みに来たの?」

ミナ 「(。`・д・´)盗むなんて人聞き悪い事言わないで下さい。」

ミル 「いえ、なんかヒヨコの鳴き声が時々、聞こえるんですよ。」

ミナ 「(。`・Θ・´)ピヨピヨピヨ。」

帽子 「あ、すみません、自分です。」


ミナ 「誰ぞな?」

ヒメ 「ああ、新入生の・・・・・えっと・・・・。」

帽子 「モジャール=ジゲンダイキャスターと申します、長いので【MJ】とお呼び下さい。」

              と、帽子を脱いだ。










              ばぼーん










ミナ 「((((;゜Д゜))))アフロぎっしり!!確かな満足ぅ!!

リン 「ぇ━━(*´・д・)━━!!!

ミナ 「ど、どこに入ってたのその巨大なアフロは・・・・・。」

ミル 「あ、しかも、ヒヨコが住みついてます☆」

ミナ 「それじゃモジャールっていうか、もじゃもじゃーですよ。」

MJ 「山で射撃の練習してたら。このヒヨコ達が住み着いてしまって・・・。
     なんか、捨てられなくて・・・・・。」

ダイ 「ああ・・・生き物か・・・またこのヒメ先生がうるさいんだよな・・・。」









ヒメ 「(ノ゚Д゚)ノ イイ!!

ダイ 「はぁ!?」

ヒメ 「(´ノωノ)ヒヨコ・・・・・カワイイから許す。」

ダイ 「おいおいおいおい、その理屈も充分意味解らないぞ?」

ヒメ 「こんなかわいいヒヨコを捨てちゃって、魔物に食べられたらどうするの!!」

テツ 「べ、別に頭で飼わなくても・・・。」

ヒメ 「いいの!!ね?


ミナ 「(`・ω・´)ノ 賛成。」
リン 「(`・ω・´)ノ 賛成。」
ミル 「(`・ω・´;) さ、賛成?」

ダイ 「いや、まぁ、いいけどな・・・。」


MJ 「許可ありがとうございます。一応許可の旨を書類にて発行して頂けると、
     後々問題にならなくて済むのですが・・・・・。」


ヒメ 「しっかりしてるのね・・・。」








               新入生MJは、ある意味波乱の人生の幕開けである事を知る由もなかった。




               続く。













































おまけ。


タノ 「ごきげんさ〜ん♪」

ユー 「なんか久々じゃない?」

タノ 「せやな〜、今日は
魔弾銃(まだんがん)について説明するんやで。」

ユー 「まず、リボルバーには6発の魔法弾丸が装填可能。」

タノ 「ま、元々魔弾銃は魔法が苦手な人の護身用だった話や。
     だから魔法弾丸は誰かに魔法を詰めて貰ってたみたいや。」

ユー 「魔法弾丸は2種類ある。大型の物は【撃ち出した瞬間】に中身の魔法が発動するだけのタイプ。」

タノ 「せやね、小型の物は、強化した小型の魔法石弾丸そのものを撃ち出すから、破壊力も加わるんや。
     ま、小型って言うても、普通の銃よりは全然太い弾丸なんやけどな。」

ユー 「つまり、大型の魔弾銃は、火炎魔法なら、火炎放射器のようになるのに対し、
      小型の魔弾銃は、火炎を纏った弾丸が撃ち出されるわけ。」

タノ 「せやから、威力は小型の方が上やな。」

ユー 「ただ、そんな威力に負けないように強化してるので、高額だって言う事。
     あとは、繰り返し使えるけど、大体が破損したり、弾丸が見つからず新しいのを買う・・・という。」

タノ 「あ〜〜〜〜!!ウチなら絶対拾いに行くわ。」

ユー 「大型使えばいいのに・・・。」




タノ 「MJはんは、小型の方やな・・・もしかしたらお金持ちの坊ちゃんなのかもしれへんな。」

ユー 「((((;゜Д゜))))」

タノ 「せやけど、なんでユーキチはんは、魔弾銃持たへんの?」









ユー 「魔法銃器取扱者免許が必要なので・・・・・。」

タノ 「無いんや・・・。」

ユー 「(´・ω・`)コク。」

タノ 「かんにんな・・・。」

inserted by FC2 system