魔術都市
135話「クエスト異空間からの帰還」
雷の塔
一行が戻った頃、雷龍が出迎えていた。
当然いつ戻るかも解らないので、他に誰かが居ると言う事も無かった。
学校からの迎えを待とうと、塔の一階外で待っている。
ミナ 「(`・ω・´)? あんさん何してん?」
ダイ 「・・・。」
ミナ 「腕折れてるんじゃね?」
と、バシバシと叩く。
ミル 「((((;゜Д゜))))ダメだってば、ミナちゃん。」
ダイ 「この野郎!!」
ゲンコツを喰らうミナ。
ミナ 「(つд⊂) 体罰だ。」
ケガをしてる腕で支えきれなくなった【ソレ】が転がり落ちる。
ミナ 「(`・ω・´)ん?」
アイ 「エボルシャスの魔法石・・・・・気が付かなかった。」
チェクワーが持っていたエボルシャスの魔法石である。
ダイ 「おっと、魔族から盗んだみたいな事を言っていた気がする。
こいつは魔族に借りを作るチャンスだと思ってな。」
ミル 「タダでは転ばない・・・。」
アイ 「でもそれ・・・ぶっちゃけ、フウゲツの姉御の家にあったと思うんだよね。
姉御の父親と、ロプロシアの父親と、あと1人が昔の魔法との戦いでうんぬんかんぬん。」
ダイ 「なるほど、真の持ち主は・・・いや、元々魔王から奪ったものなら、魔族の物か・・・?」
テツ 「拾ったやつの物でいいんではないでゴザるか?」
ダイ 「それがまかり通るなら、魔法警察は必要無いな・・・。」
魔法石をボールのように手の上で転がしている。
「見〜つけた。」
どこからか声がする。
ダイ 「上だ!!」
満身創痍ながらも戦闘態勢を取る。
謎の女の声は空から聞こえる。
魔族を象徴するかのような、蝙蝠のような羽と尻尾。
「その魔法石探してたのよ。」
マナ 「!!」
その魔族が誰なのか気付いたのはマナだった・・・・・。」
マナ 「ジュリナ!!」
ジュ 「あ、お姉ちゃん?こんなとこに居たんだ?」
リン 「お、お姉ちゃんって・・・。」
ミナ 「こ、このツンデレさん、尻尾生えてるの?」
ついマナのお尻を確認しようとしてドツかれるミナ。
マナ 「あなた・・・なんなのその姿は・・・。」
ジュ 「だから、魔族になるって言ったじゃない。」
ミナ 「((((;゜Д゜))))なれるの!?月額いくらさね?」
マナ 「あなたは黙ってて。」
ミナ 「(´・ω・`)ショボン。」
ジュ 「ま、いいからその石頂戴♪」
ダイ 「ふざけるなバカ女。 なんだロゼの使いか?」
ミル 「おお・・・。人様の妹でもバカ呼ばわり・・・。」
ジュ 「ロゼ・・・?ああ、あのオバサン?こんな若い私がそんなオバサンの下に付くわけないわよ。」
ダイ 「ま、どちらにせよ、答えは・・・【NO】だ。」
ダイは消気魔法ステルスを、両手から出し合体させた。
【完全隠密バステルス】で、魔法石を隠してしまった。
ダイ 「エボルシャスの魔力がカラだからな、感じ取ることもできまい。」
ジュ 「あーあ、めんどくさいなあ。また今度にするよ。
その時は絶対持って帰るから、それまで持っててね、お・姉・ちゃ・ん♪
絶対取られたらダメだよ。」
そういうと、飛び去っていった。
飛来するのが危険だというこの雷の塔のエリアを・・・。
ミナ 「(`・ω・´)姉妹そろって、大概な性格だなー。」
リン 「(`・ω・´;)ミナさんっ!!」
マナ 「ジュリナ・・・・・・・・。」
テツ 「なんか違和感を感じるでゴザるのう。」
マナ 「・・・?」
ダイ 「人間が魔族になんてなれるわけがないからな・・・・・。
しかし、【絶対取られたらダメ】だと??? 誰かがこれを狙ってるのか???」
アイは足元に躓く。
透明な石がある、それがダイが魔法で消した魔法石である。
アイ 「うっわ、完全に見えないのに・・・ここに石がある。」
ミナ 「まーじーでー!!ミーナーもー触ーる!!」
ダイ 「これは、とんでもないオモチャだな・・・。」
ミナ 「(。`・д・´)マジで!!オモチャなん?」
ミル 「ミナちゃん、相変わらずだなあ・・・・・☆」
その後、魔法学校より迎えが来た。
これにて、クエストは完全に終了となる。
ヒメ 「お疲れ様。」
リン 「(ノ`;ω;´)ノ ヒメ先゛生゛〜〜〜〜〜!!
助かりましたありがとうございます!!」
ヒメ 「((((;゜Д゜))))何が!?」
リン 「もう、本当に死ぬかと・・・。」
ヒメ 「な、なんだかよく解らないけど、日々の賜物よ。(^ー^*)」
マド 「あ、ミルさん・・・。」
ミル 「なんか私だけのためにクエストなんて、もう迷惑かけっぱなしだよね。」
マド 「私が暴走したばっかりに・・・。」
ミル 「ああ、大丈夫です☆ ほら、元気元気。」
ミルを抱きしめ泣くヒメ。
ヒメ 「本当に良かった・・・。もう本当にそれだけ。
私が付いていて、こんな事に、本当にごめんなさい・・・。」
ミル 「ちょっ!! もう、皆、謝るの止めてって!!
笑顔で【おかえり】って言ってくれたらそれでいいの!!」
マド 「でも・・・。」
ミル 「次謝ったら、グーで殴ります☆ で、ほっぺをむにーーーーってします。
良いんですよ、こんなに元気に戻ったんです。
元々、私の個人プレーが巻き起こした事なので、誤るなら私なんです。
うん、でも・・・ちょっと・・・本当には・・・もう死んだかなって・・・。」
涙目になるミル。
あの雷の渦と、その闇の中で一体どれだけの惨劇を味わったのか。
ミルをよくみると、火傷のような跡がたくさんできていた。
スワ 「もう、アナタも謝らないの。」
ミル 「(`;ω;´)た、ただいま!!」
スワ 「そうね。おかえりなさい。」
スワンがミルを抱きしめた。
しばらく、ミルはその胸の中で泣いていた。
ミナ 「(。`;д;´)今日から徹夜で、こっこパーティだからな!!」
ヒメ 「(^ー^*)ミナちゃん、寝ましょうね。(に゛っこり)」
ミナ 「(。`・д・´)寝ます!!ミナ、ベッドに恋してるから。」
ヒメ 「(^ー^*)」
久々のこのやり取りの安堵感、安心感。
あらゆる闇への恐怖感からの開放感。
もう、それは色々な感情が入り混じり、夜は過ぎていった。
ダイ 「ヤー=マーケン、どうなんだこのエボルシャスの魔法石は。」
ヤー 「これは相当な代物ですね。本来魔法石になど入るはずのない位の魔力を持つエボルシャスを入れれるように加工が成されてます。
ただ、私も進化魔法エボルシャスを使えるわけでないので、想像になりますが、
この魔法石に閉じ込められていたエボルシャスは、進化魔法エボルシャスそのものとはLVが全然違う劣化版だと思います。」
ダイ 「あれで劣化版だと・・・?そもそも効果を落として入れたのか?」
ヤー 「それは解りません、ただ魔法石自体のLVに応じて、本来メラゾーマを込めたはずが、
最大許容量をオーバーする事で、効果自体はメラミと同等になる出力の場合がありますが、
その場合でも、魔法自体はメラゾーマなんですよ。」
ダイ 「あ、ああ。」
ヤー 「なのでこれに込められた魔法はエボルシャスそのものでしょう。ただ、その強大な効果を発揮するほどのクオリティがこの魔法石には
全く備わってなかったわけであり・・・・・あれ?さっきまでカラだった魔力が・・・微量に感じますね。」
ダイ 「どういう事だ?」
ヤー 「この魔法石が【エボルシャス限定の石】なのは解りましたが、エボルシャスを込めなければ二度と使えないと思ってました。
ですが、この魔法石・・・・・時間が経つにつれて、魔力が回復しています。」
ダイ 「放置していれば、再度使用可能なのか?」
ヤー 「概算ですが・・・先輩がこれの効果を見た辺りの時間と、現在の時間から想定して、さらに魔法自体の効果自動発動を抑える場合も視野に入れて・・・。
マンタンになるまで、数年は軽くかかると思いますよ。」
ダイ 「そうか・・・解った。仕方ない、厳重に保存できる場所にでも保存するか。
どうだ、ヤー=マーケン。研究材料としては面白いだろ?預かるか?」
ヤー 「いえ、自分はめんどくさい事に巻き込まれたくないので。(笑)」
ダイ 「まあ、また何かあったら聞きに来るぜ。」
ヤー 「あ、お土産持って行って下さいよ。
北部や中東地方の原産であり、紀元前2000年頃に栽培が始まりm
東方に伝わった品種群の瓜(ウリ)ではなく、西方に伝わった品種群であり、
園芸分野では果菜(実を食用とする野菜)とされるが、青果市場での取り扱いや、
栄養学上の分類では果物あるいは果実と分類される緑色のコレを。」
ダイ 「・・・。おまえはよく出来すぎた後輩だ。その知識と知恵と研究にかなり助けられてきた。
だが、言わせてもらう。」
ヤー 「?」
ダイ 「話が長い・・・【メロンどうぞ。】でいいだろう。(笑)」
魔法研究員で、後輩にあたるヤー=マーケンの森に潜む研究所を後にした。
ダイ 「次は・・・生ハムも欲しいな。」
続く。
おまけ。
ダイ 「土産だ、女子共。」
ミナ 「(。`・д・´)お、メドーンだ!!メドンメドン。」
リン 「( ´∀`) いい香りですね。」
ミナ 「(。`・д・´)ところでなぜ生ハムが乗ってないのだ?」
ミル 「そこまで贅沢言っちゃダメでしょ☆」
ミナ 「(。`・д・´)だって、【生ハムメロン】って、超気になるじゃないの。」
リン 「そうですね、ものすごくおいしそうです。」
ミル 「そ、そうかなあ・・・。」
ダイ 「ん?紙が・・・なになに?【生ハムメロンに付いて】だと?」
ヤー 【元来は保存食であるハムの強い塩味をメロンの甘味が和らげる、もしくはメロンの青臭さをハムの風味がカバーするという、
味覚上の相補性から発達した料理であると言われている。
生理学的な観点では、メロンに含まれるカリウムは、生ハムに食塩として多く含まれるナトリウムと体内で拮抗的な役割を担い、
両者を同時に摂取できる生ハムメロンはそれらのバランスを損いにくい点で好ましい食べ合わせであるとされる。
我が国では主にマスクメロン(青肉系ネットメロン)で食される料理である。
しかし、我が国のメロンでは、甘み・香りが強く、我が国の生ハムは塩分が薄い。
それにより、生ハムとメロンの風味が合わなくなり、好みが分かれる料理でもある。
一方、ロマリア地方などの生ハムは塩分が強いうえ、メロン(カンタロープ)は、甘み・香りが薄い野菜に近いものである。
なので作る場合マスクメロンでなくマクワウリやまだ熟れきっていないプリンスメロンを使えばロマリア地方で食される物と比較的近い物に・・・】
ダイ 「長いわ!!」 びりっ!!