魔術都市
126話「異空間〜思い立ったが吉日〜」
異空間
城下町とでも、言った方がいいのだろうか?
今そんな場所で、まさにその大きな城に忍び込もうとしている。
ダイ 「何がしたいんだ・・・?」
星兎 「だから、あのバカな魔法使いが皆からせしめ取ったお金を取り戻すのよ☆」
ダイ 「で、盗賊の真似事をしろと?」
星兎 「義賊って言ってよ。」
テツ 「しかし、悪事は解りきっているのでゴザるから、正面突破で良いのではないでゴザろうか?」
ダイ 「同意見だ、見過ごしはできないが、我々も急ぐんでな。」
星兎 「え?ちょっと!!」
ミナ 「(。`・д・´)・・・。あれはミルっちでいいのだ?」
リン 「(´・ω;`) 姿や声はそっくりなんですが・・・。」
ダイ 「よし、テツ。二人でカチ込むぞ。」
テツ 「応!!!!!!!!!!」
ダイ 「マナ、これを渡しておく。」
謎の小袋をマナに渡す。
マナ 「これは・・・砂・・・?」
ダイ 「残念だが、【時の砂】ではない。」
【時間】魔法と時の砂】
砂時計になっており、ひっくり返すとその間時間が戻るという伝説のアイテム。
撒き戻す時間は最大でも30分くらいと言われているが、再び使用するには、丸一日かかる。
時間魔法【スナトキ】はこの効果があり、術者によってまき戻す時間は違うと言われているが、
壊れたものを修復したり、何かの物体にかける事が多く、
いまだ、周囲の時間をまき戻すような大魔法使いは存在は確認されていない。
【脳噛書房:『魔法辞典』(タイム・イズ・マネー)より抜粋。』
ダイ 「それは魔法の砂だ。魔法石を削って作ったとされるものだ。
まぁ、言わずともその使い方は解ると思うが・・・・・『時間はかかる』から、今渡しておこう。」
マナ 「解りました。」
ダイ 「では行くぞ、テツ。」
テツ 「応!!」
星兎 「・・・・・。」
ダイ 「オマエは着いて来なくていい。茶店でも行っていろ。」
星兎 「ぇ━━(*´・д・)━━!!! 私の仕事なのに。」
テツ 「残念だが、拙者達は盗賊にはならぬ。なぜなら、魔法使いだからだ!!」
ミナ 「(。`・д・´)ミナは・・・『一番説得力の無い人の台詞』に聞こえるんだ。」
リン 「(`・ω・´;)ま、まぁ、テツ先生は格闘志向なので・・・。」
テツが城門を殴り開けた。
テツ 「たのもーーーーー!!」
ミナ 「(。`・д・´)道場破り・・・?」
ダイとテツが場内に乗り込んだ。
なにやら、ドハデな音も聞こえるが、ミナ達は再び茶店に戻る事にした。
ミナ 「(。`;д;´)ぐすっ。」
リン 「(`;ω;´)ぐすん。」
星兎 「でさ・・・・・私が誰かと似てるの?」
嗚咽で話にならないミナとリンを放置し、マナがいきさつを語る。
なぜここに来たのかという事も含め。
星兎 「ふ〜ん☆ んじゃ、異世界なんだ?」
アイ 「え・・・アンタ、私達の事覚えてないの?」
星兎 「うーん・・・。こんなに濃い人達なら、忘れないと思うけど。」
マナ 「そうね。」
ミナ 「((((;゜Д゜))))そこは『そうね』じゃないよね?????」
リン 「だ、誰もミナさんとは言ってないですよ!!」
幾つかのエピソードや、質問もしたが、とてもミルと同一人物とは思えなかった。
たとえ姿や声は似ていても。
リン 「でも、そうだとしたら、私達はなぜこの世界に来たのでしょう?」
アイ 「そうだね、合流魔法使ってたわけだし?」
ミナ 「似てるから間違えたんだね・・・アハハハハハハ・・・。」
リン 「あ、そうだ。他にも【銘菓ひよこ】持ってきたんだ。」
星兎 「やーん☆ かぁわいい〜〜〜〜〜☆ ヒヨコなんだ☆」
リン 「あれっ?(汗)」
星兎 「お菓子なの?」
リン 「え・・・ええ、もうそれは天にも昇るような食感と・・・・・風味の・・・・・。
風味の・・・・・・。あーん。(涙)」
ミナ 「(`;ω;´)泣かんでー、リンちゃん!!」
結局その菓子も食べたが、まるで初めて食べるような驚愕だっただけであった。
外へ出て、すぐ近くの川原にしゃがみこんだ。
星兎 「あなた達の言う世界も、楽しそうだね。
今だと【魔法】って、あのバカしかイメージ無かったから、イヤなものだと思ってたけど、
あなた達の使う魔法なら、信じてもいいと思う。」
リン 「(`;ω;´)きっと・・・こんな感じ。」
リンは【ミルの魔法法衣】を空中に描いた。
星兎 「うっわ、すごい・・・・・。絵が描けてしまうんだ!?」
リン 「これがその、【ミルさん】です。」
星兎 「へえ〜☆ もし、私がミルって子だったら、あなた達と一緒に魔法の世界に帰れたんだね。」
リン 「(´ノωノ)めそめそめそめそ。」
城内
テツ 「なんだ、意外にあっけなかったでゴザるな。」
ダイ 「しかし妙だな・・・中途半端に魔法科学が・・・存在している。」
チェ 「よく来たな・・・異国の者共よ。」
ダイ 「ん・・・? 貴様、魔族か?」
チェ 「フン、なんの事だか知らんが、ここが私の城と知っての狼藉か?
出あえい!!出あえい!!」
テツ 「む!?」
ダイ 「これは・・・・・。」
城内に次々と現れるのは、この世界の人間達である。
ダイ 「不本意だが、邪魔をするならちょっと痛いが我慢しろよ。」
テツ 「ここは拙者に。」
テツは空手チョップで次々と気絶させていく。
なるべくダメージを与えないように。
ダイ 「ああ・・・そんな芸当ができたのか。(笑)」
ダイは魔法を詠唱する。
ダイ 「右手からバギクロス!!左手からニフラム!!
合体!! 聖剣烈風バギクラム!!」
凄まじい烈風が巻き起こる・・・・・はずだった・・・。
ダイ 「な、なんだ!? 威力が10分の1も無い・・・・・。」
チェ 「ハッハッハッハッハ!!魔法が社会!?魔法が文化!?
そんなくだらない世界など、ここには無い。」
チェクワーが石を投げた。
イオナズン級の爆発が起こる。
テツ 「ぬおおお!?」
ダイ 「これは・・・・・魔法石・・・・・。」
ダイは悟った。
コイツは自分達と【同じ世界からやってきた者】だと。
続く。
おまけ。
ヒメ 「ああ・・・心配だわ・・・。」
マド 「あら、ヒメ先生。皆の事が心配なんですね。」
ヒメ 「まぁ、問題が多い子が複数居るって言うのと、
あの二人が・・・・・あの二人が・・・・・私が居ない遠くで・・・何をしでかすかと。」
マド 「えー、あー・・・・・引率の先生の選択ミス・・・・だと。(汗)」
ヒメ 「もう!ソレ以外に何も無いわよっ!!
もしかしたら、人様の家に勝手にあがりこんで、壷やタンスを調べたり
勝手に中のアイテムを持っていったり、魔王討伐に棍棒なんか渡してくる王様の胸倉掴んでるんじゃないかとか・・・。」
マド 「あ、なんか話が逸れていって、収集つかなくなりそうなので、この辺で。」
ヒメ 「もう、だいたいね、洞窟になんで宝箱あるの?
なんで、伝説の武器とか入れてるの? 普通無いでしょ?」