魔術都市
111話「雷の塔・まだまだ70階」
雷の塔・70階
魔導技師ジェイによって、召喚されたマジカロイド『ガイナ』 『ガテヤ』。
文字通りの命懸けの戦闘が始まる。
クウ 「おい、せめて組み合わせを・・・・・。」
J 「黙っていろ。お前を落とすも俺の意思一つだぞ?
あと、魔法は封じるように、魔封魔法マホトーンの魔法石を使ってるからな。」
クウ 「なんて事だ・・・・・。」
戦闘力的に分析して、フウゲツは問題無いだろう。
ミナは習得魔法が少なくはあるが、なんかやらかしそうだ。
リン・マイのコンビは、圧倒的に攻撃力に欠ける。
戦闘には不向きな二人なのである。
ミナ 「なんだか解んないけど、やってやんよ。」
フウ 「ああ、アナタの魔法力なんて期待してないから、下がってなさい。足手まといですわ?」
ミナ 「なんだと縦巻きっ!!」
ガイ 「さっそく仲間割れかい? ま、どうでもいいけどさっさとやらせて貰うよ?」
ガテ 「では、こちらも参らせて貰いますです。」
リン 「あ、あのマイさん・・・私メラしかないんですけど・・・。」
マイ 「マイも・・・ラリホーしかないよ・・・。一応ベタンできるけど・・・。」
リン 「ど、どうやって勝つのでしょうね・・・?」
マイ 「わ、わかんないよ・・・。(汗)
でも、『ギガデインの魔法石を触れる』って言ってたって事は、魔法に強いんじゃ・・・?」
リン 「あ、電磁波に弱いって言ってませんでした?」
マイ 「う〜ん、でも、ここに呼び出されて動いてるよ?」
リン 「そ、そうですね。(汗)」
J 「ハッハー!!残念だが、プロトタイプとは言え、俺が開発したものだ。
電磁波に弱いなどという弱点は無い。
こいつ等はすでに『完成』している、進化する必要は無い。」
リン (???ドクタートロは人工頭脳を作るのに苦労していたって事は・・・・・。
人間のように成長するものを・・・・?????)
J 「バッテリーの材料を取りに来ただけだったが、
なかなか、面白くなりそうだな。」
マイ 「(´・ω・`)」
と、獣の声のようなものが、どこからともなく聞こえてきた。
J 「ん?上に、アレが今日も居るのか?????」
そして、二人を滅殺せよと命令をくだされたマジカロイド『ガテヤ』が突進する!!
マイ 「とりあえずっ!!催眠魔法は効きそうにないって事でっ!!
やれっ!!黒帯バンドっ!!もひとつ、黒帯バンド!!」
重圧魔法ベタンで精錬された『雲』が、辺りを包む。
ガテ 「魔力感知・・・・・『重圧魔法ベタン』発動中・・・・・。
浮力発動・・・・・飛翔魔法トベルーラ魔法装填で御座います。」
ガテヤの体内で、発動魔法スロットに、飛翔魔法の魔法石が装填された。
足から浮力を発動させる、大気自身を浮かせたかのように、
重圧の雲の中をスイスイ走る。
マイ 「でも、黒い雲だから見えてないはずっ!!リンちゃん今のうちにっ!!」
リン 「えっ・・・な、何を・・・。えっと・・・・。俊敏魔法ピオリムっ!!」
ガテ 「極大真空魔法バギクロスで御座いますっ!!」
リン 「わああああああああああ!!」
自分のすばやさを上げて少しだけ回避する事ができた。
リン 「ど、どうしたら・・・・・。」
J 「それで命を懸けて仲間を救うだと?笑わせるな。」
体勢を整えるが、攻撃が見つからない。
マイ 「雨雲とか・・・雷雲とかできたらいいのになあ・・・。」
リン 「魔法を精錬させるんですから、降雨魔法とか雷撃魔法と・・・・・あっ!!
機械だから『水+電撃』に弱いんじゃないんですか?
電撃単体とか、水単体じゃなくって。」
マイ 「でも、水も雷も魔法できないよ・・・。」
また、どこからともなく獣の吠える声がする。
J 「ま、面白い戦いが見れると、イイ酒の肴になるんだがな・・・。」
と、酒を呑んでいるジェイ。
クウ 「(´・ω・`)・・・。」
リン 「!!」
リンは二人にピオリムを掛けまくって、すばやさを上げる。
リン 「マイさんは雲で視界を悪くしてくださいっ!!」
マイ 「あ、うん。」
言われるがままに、雲で視界を悪くするが、
今度は真空魔法バギクロスで、雲を裂かれていく。
リンは、何かを探している。
リン 「絶対に・・・・・あるはず!!」
J 「・・・・・。」
ガテ 「目標ロックオン、極大光線魔法レミラオン・・・・・発射で御座います!!」
リン 「あううううっ!!」
光線がリンの肩を打ち抜いた。
マイ 「リンちゃん!!」
リン 「あうう・・・・・ホントに殺す気ですね・・・・・。で、マイさん・・・・・ごにょごにょごにょ。」
何かを耳打ちした。
リン 「これくらいのケガがなんですか!!もっと苦しい思いをしてる人が居るんです!!」
リンはジェイの方に向かった。
J 「ん?」
リンは、フィールドの隅に転がってる酒の入った瓢箪を取った。
リン 「マイさん!!ありましたか!!」
マイ 「これかなあ!?」
雲を手のカタチにして、何かを掴んでいる。
ガテ 「目標ロックオン、極大光線魔法レミラオン・・・・・。」
リン 「マジカロイドさん・・・ごめんねっ!!でも、
私だって、助ける人がいるの!!」
その瓢箪を持って走った。
ガテ 「発射で御座いますっ!!」
今度はリンの腕を打ち抜いた。
リン 「イヤですっ、離しません!!」
そのまま瓢箪を、ガテヤの頭に叩きつける!!
リン 「マイさん・・・・・その雷の魔法石をっ!!」
マイ 「うんっ!!って、あれあれっ?????」
ガテヤに叩きつけようとした魔法石が、雲の中に吸収されてしまった。
マイ 「なくなっちゃった!!」
リン 「そ、そんなっ!!」
マイ 「あ・・・・・そういう事か!!」
マイの雲が黒くなる。
リン 「?????」
マイ 「もういっちょ、ベタンの黒帯バンドっ!!」
リン 「マイさん・・・・・ベタンは効かないんじゃ・・・・・。」
マイ 「(`・ω・´)b 大丈夫っ!!」
続く。
おまけ。
トロ 「いやはや、ここも私が仕切って幾年月・・・・・・。ああ、茶がうまひ。」クイッ
ペラペラと、魔物図鑑なんかを眺めている。
トロ 「そういえば、最上階まで行くと・・・・・。
雷龍が居るんだったっけ?トロ。」
ヒメ 「あーもー、ナニよ。サンダードラゴンでもジンオウガでも、
私がちょちょいのちょいよっ!!
って、あ、なんかイイ魔法石あるわね・・・・・貰っていいのかしら?」
マナ 「ヒ、ヒメ先生・・・・・。(汗)」
ヒメ 「やだねっ、冗談に決まってるじゃないの。
早く、禁断の魔法書持ってズラかりましょう。」