魔術都市
110話「雷の塔・たぶん70階」









             雷の塔

クウ 「アナタが・・・・魔導技師ジェイ様ですか?」

J  「ああ、そうだ。」

クウ 「アナタのお弟子のトロ研究員さんに、教えて貰ったんですよ。」



J  「ほう・・・アイツがか? だが、そんな言葉だけじゃ解んねぇな。」

クウ 「ああ、そのトロ研究員の作ったボーカロイド?」
リン 「クウチロ先生・・・・・マジカロイドです。」

クウ 「そう、マジカロイドの023・・・・・・・は、居なくなったんだっけ?」

リン 「はい・・・。」

J  「・・・・・。」




マイ 「(ρω-).。o○ んにゅ?ここは何階?」

ミナ 「たぶん70階。」







J  「で?お前たちがアイツの知り合いだとしたとしても、
      俺になんの用だ?」

ミナ 「異空間に行きたい!!

J  「おまえはバカなのか?異空間ってのは、そういう場所があるわけじゃなく
     今この空間以外の不特定多数の場所を指すんだ。
     まぁ、異空間ならなんでもいいというなら、話は別だがな?」
ミナ 「(´;ω;`)バカ言われた・・・・・。」


リン 「異空間に飲み込まれた友人を助けたいのです。」


         リンは必死にファイアーウォールの事件を話した。

         あの惨劇を。





J  「なるほど、『Ωの円盤』か・・・・・。あまりにも強大な魔力を必要とし、
      あまりにも魔法石を使いすぎた付加のせいだな・・・・・。
      ま、あのLVの雷撃で、そいつが生きてるとも思えないけどな。」

ミナ 「(´;ω;`)生きてるも。」

J  「ま、生きていて、身体が無事とは思えないけどな。」



         と、ジェイは自分の左腕を眺めている。

         左腕は、生身ではなかった。


         その言葉が、ジェイの経験を物語っていた。


J  「で、異空間からの救出を俺に頼みに来たって事か。」

ミナ 「行き方だけでいいっ!!アタシ達で絶対助けてみせる!!」
リン 「そうです!!命懸けなんです。!!」


J  「ほう・・・命懸け・・・・・。」


         ジェイは全員を見回した。


J  「それは全員同じ思いか?」




         全員うなずいた。


J  「面白い・・・・・見せて貰おうか・・・お前たちの『命懸け』ってのをな?
       俺は、それを軽々しく言う奴が嫌いでね。」




         ジェイは背負っていた巨大な魔導システムの塊のような剣を床に突き刺した。


J  「召喚っ!!


         剣の横のキーボードのようなものを叩いた。

         その剣から、何かが飛び出した!!

         柱のようなものが!!

         それは一瞬で、クウチロの廻りに伸び、一瞬で牢屋のような箱を形成し、クウチロを囲んだ!!

クウ 「しまった!!」

         完全に牢屋に閉じ込められたクウチロ。
         その牢屋をぶら下げている柱がドンドン伸び、窓から塔の外へと伸びた。

         クウチロの入った牢屋の下は、見えないくらい先に地面があるだけである。
         柱が折れたり、牢屋を繋ぐ鎖が切れれば、まっさかさまである。


J  「見た所、おまえが保護者だな。
       だが、こいつらが命を賭けるって言ったんだ、ちょっとそこで見てて貰おうか。」





          剣が割れ、何かが2体現れた。


J  「やってやれ・・・・・プロトタイプマジカロイド!!
   『ガイナ』!! 『ガテヤ』!!



ガイ 「久々の登場だねぇ・・・・・今日の相手は?あの小娘共かい?」

ガテ 「あら・・・とてもかわいらしい女子集で御座います。」



リン 「マ・・・マジカロイドっ!?」


J  「ハンデを与えてやる。 2vs1 だ。」



ミナ 「よし、やってやる!!行くよ!!リンちゃん!!」
リン 「あ、はい!!」


          と、二人が前に出ようとした・・・・・。


J  「おっと、お前等の組み合わせは俺が決める。」





         またしても、剣から何かが飛び出した。


         小さな柱のようなものが数十本。


         お互いを、雷のようなバリアで結び合い、部屋を分断した。

         これで、ミナ・フウゲツは、リン・マイの所へは行けない。
         そして、また逆も。


フウ 「完全に分けるつもりね・・・。」

J  「そうだ。4vs2 じゃねぇ、2vs1だ。
       ちなみにそのバリアは、ギガデインクラスのダメージを負う事になる。
       死にたくなければ、触るんじゃない。」





ミナ 「絶対やったる!!
       でもさ、でもさ? なんで、アンタがコンビなわけ?」
フウ 「それはこっちのセリフですわ!!」





マイ 「(`・ω・´;)あれ?リンちゃん、攻撃魔法ある?」
リン 「(`・ω・´;)ほとんど・・・・・。(汗)」



           なんと、組み合わせは

        ガイナ vs ミナ&フウゲツ
        ガテヤ vs マイ&リン




J  「言っとくが脅しじゃねぇ、コイツらはお前等を殺すつもりで行く。
        まぁ、何せマジカロイドのプロトタイプだ、ちょっと荒々しいぜ?
        俺の手にも負えんかもな。」



            そういい残すと、再び椅子に座ってタバコをふかし始めた。

J  「ああ、お前等が負けたら、あの牢獄も落ちるからな?
       あとお前、無理に出ようとしても落ちるからな?」
クウ 「待て、俺を戦わせろ!!」

J  「だから言ってるじゃねぇか・・・・・小娘共の『命懸け』を見せて貰うってな。」









ガイ 「なるほど、片方は魔力も大した事ないんだね。楽勝じゃん?」

ミナ 「(`・ω・´)もしかして、アタシか?」
フウ 「他に誰が?」







ガテ 「あ〜、久々の戦いでちょっと嬉しいですぅ〜♪」

リン 「多分、しゃべり方とは裏腹な攻撃をしてきそうです。」
マイ 「う、うん、絶対『S』っぽい・・・・・。(汗)」













             そして、4人の命懸けの戦いが始まろうとしていた。






             続く。



















































おまけ。


トロ  「023の奴、ちゃんとお師匠にメール見せてくれたトロ?」


トロ  「という確認を遅れるように、伝心魔法メールーラの魔法石を利用するトロ。」


トロ  「ああ、直接師匠に送れば良かったトロ。」クイッ





ヒメ 「ねぇ、まだやってるよ?」
マナ 「ど、どうでもいいじゃないですか・・・。
      それより、古代魔法について、もう少し細かく・・・・・。」


ヒメ 「だって、気になるじゃないの・・・あのキャラで確立されてしまったら・・・・・。」

マナ 「それこそ、どうでもいいですよ・・・。」










ヒメ 「あ、案外ドライなのね・・・・・。」

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