魔術都市
107話「雷の塔・推定51階」
雷の塔・推定51階
広めの休憩所。
塔を登る人間が居ると想定しての作りなのか・・・?
リン 「で、でも外見えるから怖いですね・・・。」
ミナ 「(。`・д・´)大丈夫だよ。アタシ高いとこ大好きだもの。煙のように!!」
フウ 「そうですわね、煙となんとかは高い所が好きと言いますしね。オーーーホッホッホッホ。」(手は口元)
ひと休憩して、また登っていくのである。
リン 「マイさん・・・起きてくださ〜い!!」
マイ 「(ρω-).。o○ ゴハンの時間?」
リン 「この人は・・・食欲と睡眠欲のパラメータが逆なだけで、あの人と一緒なのか・・・。」
ミナ 「(。`・д・´)ん?」←あの人。
扉を開け、上を目指す。
たくさんの窓から、風が吹き込んでくる。
リン 「あわわ・・・・・。」
フウ 「フッ・・・・・光幕魔法フヴァーハ!!」
フウゲツは風から身を守る光の幕を張った。
リン 「あ・・・風弱くなりました。あ、ありがとう。」
フン 「フン・・・フヴァーハ位使えるようになりなさい・・・。」
ミナ 「だ・か・ら!!なんで、いちいち巻き舌なんだよう!!
巻くのは髪だけで、充分っての。
てか、アタシ風めっちゃ来るんですけど?」
フウ 「アナタにかけたら、フヴァーハに申し訳ないわ?」
ミナ 「この縦巻きチョココルネ!!」
フウ 「なんですって!!」
リン 「まぁまぁ・・・。クウチロ先生〜〜!!」
クウ 「あ、ああ・・・光幕魔法フバーハ!!」
クウチロがフバーハをもう一度かけた。
リン 「先生・・・ちゃんと人選考えた方がいいですよ・・・?」
クウ 「かもしれないね。(汗)、って約1名、浮いたまま寝てるんだけど・・・?」
ミナ 「雲にヒモつけて、引っ張ればいいかも?
あ、アタシも雲で寝たいから、縦巻き、引っ張りなよ。」
フウ 「あ〜ら、アナタが雲で寝てたら、すぐにあの窓から外へ流しますわ?」
ミナ 「この、縦巻きドリル・・・・・。」
気をとりなおして、上を目指す。
リン 「扉、閉めておかなくっちゃ・・・。」
リンが扉を閉めたのだが、何かを見つけた。
リン 「((((;゜Д゜))))!!」
扉の無数の傷・・・・・どうみても巨大な鳥の爪痕。
リン 「((((;゜Д゜))))・・・・・。こういう、扉のデザインなんですよね・・・(汗)」
とりあえず、色彩魔法カラルで、パンダの絵を描いておいた。
なにげにイナズマ模様の、Tシャツ着せて。
リン 「(`・ω・´;)・・・。」
ミナ 「リンちゃん・・・服のびてまうがなー。」
リン 「(´;ω;`)だって・・・。」
マイ 「(`・ω・´)=3 必殺技っ!!【雲雲雲】っ!!」
マイが雲でうっすらと周りを包む。
マイ 「(`・ω・´)これであんまり見えません。」
リン 「(*´ー`)これなら、怪鳥も来ませんね。」
ミナ 「え?」
リン 「なんでも・・・・・ないです・・・。」
ただ、単調に登る。
単純な作業、そして先の見えない状態。
人間が一番苦痛になる時である。
ミナ 「もおおおおお!!」
フウ 「さすがはホルスタイン。」
ミナ 「もおおおお!!なんか、イベントないの!?
四天王がフハハハハハハみたいな?」
フウ 「何を言ってますの?」
リン 「私はこのまま穏便に頂上行きたいです・・・。」
マイの『雲雲雲』の効果が段々薄れて来た。
ミナ 「おっほ。景色はどうでしょ・・・・・ん?」
遮断するものがなくなり、何かに見つかった。
ミナ 「ちょいとちょいと、クウチロせんせ? 『あらゆる生物』は上に行けないんじゃ・・・?」
クウ 「そいつは・・・・・最初からこの雷雲に住み着いてるんだ・・・。」
『雷鳥(サンダーバード)』
雷雲の中でも平気で飛び回る事が可能である。
とくに雷を吐くなどという特殊な攻撃は無い。
ただ、単純に怪鳥としての強さがある。
(脳噛書房:「魔物図鑑:青い服の人形」より抜粋。)
クウ 「場所が悪いな・・・・・。」
なにせ螺旋階段、そして怪鳥は空を飛ぶ。
だが、狙われるこちらは、ただただ一転集中される。
クウ 「火炎魔法はそこまで得意じゃないし・・・・・彼女達に悪いしな・・・。」
アクエリアスフォーメーションの人魚達への配慮を思われる。
フウ 「あら、火炎が苦手ですの?」
フウゲツの精錬魔法『炎』・・・
あらゆる魔法を、炎のように灯し持続させる。
極大閃熱魔法ヴェギラゴンを炎のカタチにし、
塔の周囲を包み込んだ。
塔を渦巻く閃熱の渦。
何も知らない怪鳥は、その炎に触れ、奇声を上げて塔から離れていく。
フウ 「ふんっ・・・なんてことないですわ。」
リン 「フウゲツさんって、やっぱりスゴイですね。(*´ー`)ニコニコニコ。」
フウ 「な、なにを言ってるんですの?」
ミナ 「・・・。」
ミナは思った。
気合と根性だけはきっと負けてない。
でも、明らかに認めたくない実力の壁がそこにはある。
超えたいという想いと、その想いは自分が下だと認めるくやしさを伴う。
ミナ 「・・・・・。がんばらなくっちゃ。」
リン 「えっ?どうしたんです?」
ミナ 「なんでもないよ。アタシ・・・・・ミルちゃん助けるんだ!!
リンは知っている。
自分には実力とか、何か決定的な何かが足りないって事を。
でも、それは自分視点の話で、他の人がリンから何を学ぶのか本人は知らない。
そして自分はガンガン出るタイプでない事も知っている。
そっと、誰かをサポートできたら・・・と
自分のできる事からやれば、1が2になり、2は3になる。
進化のスピードは神が決めたわけでもないのだから。
リン 「待ってくださいっ!!リンも気持ちは同じです!!」
フウ 「全く・・・まだまだ世話が焼けそうな二人だこと。」
クウ 「あっはっはっは。」
マイ 「(`・ω・´)?」
フウ 「アナタは・・・いつまで『もう5分寝かせて』を続けるつもりなのかしらね・・・。」
マイ 「(`・ω・´)????起きてるよ?????」
フウ 「早くしないと、置いていきますわよ?」
マイ 「(`・ω・´)にゅ?」
フウゲツも負けじと、ミナとリンを追った。
塔は60階を超えようとしていた。
続く。
おまけ
23 「本編が長いんだアベシ!!」
トロ 「(`・ω・´)それはいい事なのだトロ。」 クイッ
23 「このままじゃ、おまけコーナーが潰れてしまうアベシっ!!」
トロ 「(`・ω・´)無くしたら、希望の声があるんだトロ。」
23 「ところで、そのベルトみたいなのは何だアベシ?」
トロ 「(`・ω・´)魔法合体魔導超伝導システム、『Wドライヴ』だ。」
23 「なんか、ギリギリの名前だアベシ。」
トロ 「この魔法石をはめ込んだ、スティックをこのスロットに挿す!!」
『メラミ!!』
『スクルト!!』
ニンニキニキニキニキニンニン♪
23 「ま、まさかお手軽に合体魔法が出るんだアベシ?」
トロ 「(`・ω・´)・・・。音が鳴るだけなのが・・・また痛いんだトロ。」