魔術都市
101話「ファイヤーウォール・アナザー05」









             校庭


テツ  「どうした?かかってこぬか・・・?ならば、拙者の熱き拳で海を渡れ!!


              テッケツの正拳がすれ違いざまにキマる。


ウォ  「なるほど・・・・・。その高速の脚部の躍動・・・・・・まさに高速魔法ピオリムのごとし!!」



ロク  「え・・・・・?普通にピオリム唱えたら・・・いいんじゃ(ダミ声)」


              だが、テッケツの腹部にも攻撃の痕があった。

              ウォルも一撃加えていたのである。


ウォ 「さすが・・・・・ギリギリで交わすとはなかなかのお手前。」

テツ 「この熱き拳・・・・・まさに極大閃熱魔法ベギラゴンのごとく!!」



ロク  「別に魔法に例えなくっても・・・・・。(ダミ声)」






テツ 「だが、腐っても魔道士。」

ウォ 「お互いの格闘ベースにどれだけの魔法をアレンジしたか・・・・・見ものだ。」





ロク  「なんだ・・・魔法使うんじゃん。(ダミ声)」







             どうやら、双方『魔法拳法』のようだ。


            『魔法拳法』
             ルーツは、四聖王の1人魔法拳法家バンキ(ただしパンダ)が、編み出した格闘術である。
             それまでの拳法家は、拳の破壊力を増す『倍増魔法バイキルト』や、『硬化魔法スクルト』などの併用や
             火炎魔法を拳にまとったり、『獣化魔法マホアバレ』で、攻撃のパターンを読みにくくするといった
             戦い方、いわば剣士の『剣を拳に代えた』戦いが主流であった。

             それを魔法を変わった手法で、主に補助に廻す事で未知なる攻撃を生み出したのである。
             (脳噛書房 『そして伝説へ(四聖王の項目『魔法拳法家バンキ』より抜粋。)






ウォ 「暗黒魔法エビルデイン・・・・・。」

            ウォルの足元に黒き雷が走る。
            何かの危険を察知したテツは数歩後ろに下がり間合いを取るが、どうにも攻撃のためではないと予想した。

            その雷がまるで大地に染み入るかのように、消えていった。


ウォ 「ハアアアアアッ!!」

 
            魔力の増幅を感じる。

            明らかに地面下のエビルデインへの何かである。


テツ 「一体何を・・・・・・。」

ウォ 「奥義・・・・・・『紫電』・・・・・。」



            テツが地面の下に何かを感じた瞬間には、さっきの一撃とは比べ物にならないほどの高速・・・いや光速の拳が
            自分に炸裂したのを感じた。


テツ 「バ、バカな・・・・・・拳いや、姿がが見えなかった・・・・・。」



            吹き飛ばされながら、口の血をぬぐい、体勢を立て直す。


テツ 「目が覚める一撃だが・・・・・まだまだ拳が軽いな・・・・・・。」

ウォ 「さすがですな、我がこの一撃を喰らって普通に立ち上がった人は初めてですよ。」

テツ 「だったら、もう『今まで立ち上がった人はいない技』は出さない方がいい。
       お主は幸運だったな・・・・・今まで拙者と戦ってない事が!!



            再び攻撃態勢を取る。


ウォ 「せめてこれを交わしてからじゃないですか?」


            紫電である!!




テツ 「(`☆ω☆´)見切った!!

            さすがに一度みた技なので、身体の反応も早い!!
























テツ  「)X_X)ヘブアアアアアア!! 拳が見えねぇええええ!!

ロク  「見切ってないし・・・・・。(ダミため息)」




            腹部のアーマーが少し砕け散る。
            それでも立つテツ。


テツ  「ふっふっふ、毎日300回の腹筋を数十年続けたおかげで、拙者腹には常に硬化魔法スカラがかかってるんだ。」

ロク  「それ・・・普通の防御力だから・・・魔法じゃないから。(ダミ声)」



            遠くで見守るロクロのツッコミも届かず、反撃のチャンスを伺う。




テツ  「ん?コレは?」

            地面の異変に気づく。



ウォ  「残念ですが、この『紫電』だけで終わりそうですね。」


            ウォルが三度目の構えを取った。



テツ  「はいあああああああああああああああああああああ!!」


            ウォルが攻撃を開始するか、直前か!?

            テツはアーマーを筋肉で弾け飛ばした。


            その重い破片が地面に突き刺さる。










テツ  「見切った!! うおおおおおお!!イオナズン!!」












            凄まじい炸裂音と爆裂音が響き、土煙の後に立っていたのはテツだった。


ウォ  「お見事・・・・・。紫電のラインを見切るとは・・・・・。
        そして、イオナズンを肘から噴射し攻撃力に加算するとは・・・・・。」

            ウォルは少しどこか嬉しそうに笑い、倒れた。




            テツの勝利確定と共に、ロクロがやってくる。

テツ  「おお。ダミ声先生。」
ロク  「さすがだわ、あのカラクリを見破るなんて無理だと思ったけど。(ダミ声)」

テツ  「ん?」

ロク  「あたくしは離れて見てたから解りましたわよ? 
     紫電とは、地面内に張り巡らせた電磁のロードの上を

     魔法で磁石化した脚部を乗せ、プラスとマイナスを交互に変換させ、
     光速で進むという技。
砕かれた鋼鉄のアーマーの破片が、
     地面で踊ってるのを見て、それに気づき自ら
アーマーを弾け飛ばし、
     『紫電』のルート上の地面に避雷針の様に突き刺し、敵の動きを止める。

     あの一瞬で見切るなんて・・・・・さすがですわよ?(ダミ解説)



















テツ  「何を言っているんだ・・・・・?」

ロク  「え?じゃあ、なぜアーマーを・・・・・?」

テツ  「いや、砕かれたから邪魔だと思って脱ぎ捨てたんだが・・・・・。」

ロク  「え?じゃあ、アレは・・・・・・ただの運?」












テツ  「運も実力のうちじゃああああああああああああ!!


            魔法学校軍 2勝目。

            残る魔王軍は・・・・・・魔王ゼルナのみ!!








           続く。





















































ミナ  「はーやーくーミーナーもー出ーたーい!!」

リン  「えっ、でも私達はファイアウォール出てましたし、こうやってオマケも毎回出てますよ?(汗)」



マナ 「そうね。毎回ですね。」

リン  「((((;゜Д゜))))はっ!!」

マナ  「毎回毎回、よくそんなドタバタだけで事を済まそうとするわね?」

ミナ  「(*´σー`)結局は、マナちゃんも出たいんでしょ?」

マナ  「な!?」

リン  「(〃▽〃)そうならそうと。」

マナ  「ふざけないで!!毎回こんなくだらない〆になるのは許せないだけよ!!」

ミナ  「ほらほら、あっちに向かって、次回予告。」












マナ  「え・・・えーと。」




ミナ  「(´゚艸゚)∴ブッ 今、本当にやろうとしたよ。(笑)」
リン  「で、ですね。(笑)」










           その直後初めて成功した極大真空魔法バギクロスがミナを襲ったのは

           あまりにも哀れなので、秘密にしておこう。

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