(かちょの5を読んだあとにしてください。)


これ…誰の視線なんだろう?
懸命に動く誰か。

時折映る腕の太さから女の人なのはわかるけど。
胸にあるのは使命感と達成感、それから疲労感?

やっと見つけた。

呟いた唇。
何を一体見つけたのか。

もつれる足を急き立てるように走り扉に手をかける。
騒々しい音を立てて開かれたその先に誰かがいた。

逆光を浴び背中を向けた人影。
息が止まる気がしたのは私じゃない人なのか私なのか。

さあ、声をかけよう!!。

なのに私ではない誰かは口を開ける。
「さ…!!!!」

髪を整えながら人影は無言のまま振り向いた。





唐突に私は目覚めた。
見上げるように目に入った天井に憶えがまったく無い。

自分の頭を撫でながら身を起こす。
それにしても嫌な夢だった。

「ってか、ここはどこ?」

私は誰?なんてのは言わないが、自分のいる場所が全くわからない。
もしかして私を崇める人々に拉致されたのだろうか?

「いや、待てよ、確かこっちに来たんだよな?」

では私に惚れた変態による誘拐?

「ありうる・・・・・。」

私が監禁する側だ。7日間だけ。
自信を持ってそう言える。
ということは。


「【あの場所】に行ったことも何もかも夢で、
 実は交通事故にあってから何年も眠り続けていたという、
 昔まことしやかに流れたドラえもんの最終話みたいなオチか。」
 いや、実はのび太がロボット工学の第一人者だったという最終回の方が私は好きだ・・・


んなわけない。落ち着け私。
浅く深呼吸、いや普通に息をして辺りを見回す。

小さなテーブルとイス、それから私が寝ていたソファ。
とても生活感の無い簡素な部屋だ。

一人ボケツッコミによってようやく目が覚めた私はとにかく誰かを探そうと立ち上がった。

素早くドア横の壁に背中を当て拳を構える。
ドアノブを左手で開けて廊下を覗くと通路と呼ぶのがふさわしいものが数メートル先の暖簾で切れていた。
その先から聴き憶えのある声が届く。

「…ワ・・・・・・ツ・・・・・・ス・・・・・。」

何を言ってるのかはわからないが・・・。
不意にさっきの夢を思い出す。
バカバカしい。あれは夢だ。

「じゃあドラえもんの最終回説じゃ無かったんだ。」

ということはここは【あの場所】で私はきっとスタッフルームにいたんだろう。

私が近寄るに合わせて聞こえる声。

「……ことは、・・・・・は…」
「ええ。」

知り合いや聞いたことのある声に足を止めた。

今の声…
一瞬だけ…ほんの一瞬だけ、眉間に皺が寄る。

「…そうか。・・・・・が燃えていると言うことは。」

淡々と話す人の声。
一体何の話をしてるんだろう?


「えぇ。私のグラスにも。あなただけじゃ淋しいでしょ?」

…あっ!

そうか、あの人、あの人も何か入れていたんだ!


なら話は合う。
ついでに彼女が飲んでくれたら私もスッキリするだろう。



私は今か今かと反応を待つ。

「望みはこれなんだな。」

ん?

「…もう、いいの。」

あれ?

「・・・止めて!」

女性の声が聞こえる。


じゃあ…


パン!!テテテ・・・・パン!!テテッ♪


すぐにリアクションのいい音が届いた。
床に響く重低音。

あーぁ、やっぱり皆飲んだのね。
まぁ本来の目的通りだからいいんだけどね。



「腹が!腹がwwwww」
「ムスK…じゃない、ママ!」

あっ、1児ママにも影響があったんだ。
ご愁傷様。

さて。そろそろテンション上げて皆さんにネタばらしでもしましょっか♪


私は暖簾を分け顔を覗かせた。












































「さぁ、ここはブートキャンプ!!皆用意はいいか?」

「プロテインを飲んだキミも、さあ、一緒にカウントだ!!」








ワンモアセッ!!カニ!カニ!














*酒場関係なくてすみません・・・・・

*ビリーズブートキャンプ知らないと意味解んなくてすみません・・・・・

*かちょの文章パクってすみません・・・・・

* ○┓ペコ

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