新連載 ダイヴァー氏主演小説 -LIVE CARD-第一話 大盤振舞 第七幕
ダイヴァーとsuwanは二人でクラブ・メルキドへと向かっていた

「まだまだ暑いわね〜」

「暑くないとうちは商売上がったりだ(笑)」

「そうよね〜♪だけど、ビックリしたわ(笑)あなたがあのスクラッチの常務だなんて」

「わざわざ言うほどの事でもないさ」

たわいもない会話をしながら

ダイヴァーとsuwanは
クラブ・メルキドの前に着いた

正人が仕掛けた作戦は成功のようだ

あの日クラブ・メルキドでダイヴァーは入るなり

一番高い酒
ナポレオン・ブックを注文した

その後気分が良いからとワインのロマネ・コンティを二本その後乾杯だとドンペリを三本開けた

帰りにマネージャーが名刺をくれとせがんだので、正人の偽造した名刺を渡し

前日にに東京にある大手スポーツメーカーのスクラッチの本社の受付を正人が口説き
口裏を合わせたのだ。

作戦は上々
見事マネージャーはダイヴァーを信用し、『楽しい遊び』を持ちかけた

シースルーのエレベーターを上がると


あの門番が居た

顔を見た瞬間あからさまな作り笑顔で
ダイヴァーとsuwanを迎えた

「これはこれは大場(おおば)様。先日は失礼致しました」

「いや何、普通の事ですから。」

「だから言ったのに(笑)」

「いゃ〜suwanさんには敵いませんなハッハッハァ〜(笑)」

そう言いながら男はドアを開ける

中に入ると右手にレジがあり、マネージャーと呼ばれる男がダイヴァーを見つけ駆け寄って来た

「先日は大変御馳走様でした。初のお客様では一番のお支払いを頂きまして(笑)」

「キチンとしたサービスには等価を払う主義なだけですよ(笑)それより、先日仰ってた『楽しい遊び』を期待したんだが…。」

「まぁまぁ(笑)夜は今からです。お店でお楽しみ戴いたあとご案内差し上げますよ(笑)」

そう言うとマネージャーは席をボーイに指示し、奥に消えて行った
「楽しい遊びって?」
suwanがダイヴァーに尋ねた

「〜うん。俺もよく分からんのだ」

「え?そうなの…。」
suwanはあてが外れた
ような顔をした。


「そんな事より…今日も楽しもう(笑)」

suwanの方を見ながらダイヴァーが言うと

suwanは一瞬苛立ちを表した自分の顔に気付いたのかあわててテンションを上げた
「…そ、そうね☆今日も楽しんでね♪」

そんな感じで
1時間程経った時、ダイヴァーはトイレヘと向かう


ケッタマシンと携帯メッセをする為だ

ダイヴァー
『調子はどうだい?』
ケッタ
『上々』

ダイヴァー
『上も拾ってそう?』
ケッタ
『…まだなんとも(笑)誰も居ないかも』

ダイヴァー
『了解…もうじき始まる感じだが…あっちはどう?』

ケッタ
『スタンバってますね(笑)あ、今聴こえました』

ダイヴァー
『どんな感じ?』

ケッタ
『やっぱりさやさんの事話してます…ん?』
ダイヴァー
『どうした?』

ケッタ
『どっかで聞いた声が…誰だっけ…』

ダイヴァー
『知り合いっぽい?』
ケッタ
『…わかんないです…これ以上音上げるとハウリングでちゃうと…』

ダイヴァー
『まぁ、なんとかなるか(笑)』

ケッタ
『ですね(笑)』

ダイヴァー
『了解…祭りの始まりだ♪楽しい夜を』

ケッタ
『幸運のレッドカードに賭けて(笑)』


会話を終了させて
トイレを出るダイヴァー

「大盤振る舞いに乾杯」

ダイヴァーは些かテンションの上がるのを抑え

トイレを出た

席に戻るとsuwanは居ない。
辺りを見回すとsuwanは先日の客と喋っていた

「スワンちゃ〜ん…今日は着いてくれないの?」

「夢島さんごめんね…今日は別のお客様なのよ」

「…そうなんだ…いつもよりなんだかマネージャーも冷たいし、どうせ俺なんて…」

「ち、違うわよ!夢島さんが一番よ☆」

suwanが夢島とかいう男とそんな話をしている時
マネージャーがふと近づいて来た。

「お待たせ致しました。準備は整ったようです」


ダイヴァーはにっこり笑いながら
「期待しているよ(笑)」

と、席を立った


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