CHANGE ∀ MIND
第72話
「進軍」
ロイヤル
エ 「また、ペイジの野郎居ないじゃねぇか!!」
文 「やはり僕らの仲間としては無理があったんじゃないかな・・・・・。
自我を消しておかないと・・・・・。」
エ 「そうだな・・・中途半端な・・・・・。」
「誰が中途半端ですって?」
2人の居るホテルに現れたのは、JOKER・コートニー・竜だった。
エ 「JOKER・・・・・。」
文 「あ、2人も治ったんだね。」
竜 「あのクソポリ・・・・・。」
コ 「私も久々に頭に来たわ・・・・・。」
J 「直接、わたくしが研究所に乗り込みますわ。」
エ 「しかし!!」
J 「私の眼に・・・・・不可能は無いわ。」
JOKER 能力『悪夢』(ナイトメア・アイズ)
エ 「だから、洗脳すれば済むとかでは・・・・・。
だいたいペイジの野郎も、あれだけ・・・。」
J 「お黙りなさい!!
男のくせにおしゃべりなのね・・・・・。
竜、コートニー、行くわよ?」
竜 「こうなったら、ウサ晴らしも兼ねて・・・・・な。ヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ。」
JOKERがついに、動き出す。
J 「エース、研究所への『扉』を開きなさい。」
エ 「・・・・・。ああ・・・・・。」
エースの『鍵と錠』(ロック・イン・ザ・キングダム)の扉が開かれる。
J 「さてと・・・博士は何処かしら?」
いきなり現れた怪しい人間に警戒する研究所員。
員 「ちょっと!!アナタたち!! うっ・・・・・。」
竜 「ヒャッヒャッヒャッヒャ、おやすみ・・・・・だな。」
研究所員は、腹からの大量出血に倒れる。
竜 「ここには、どんな面白ぇ奴が居るんだろうな。」
J 「竜、コートニー。邪魔する奴は殺しなさい。」
騒ぎを聞いて駆けつける羽虎。
羽 「何者です!?」
竜 「ロイヤル・・・・・参上。ヒャッヒャッヒャッヒャ!!」
羽 「『敵』と判断します。」
次の瞬間、羽虎の『海神の鉄槌』(ポセイドン・ブロウ)が腕から水飛沫を発する。
フワフワとその飛沫が宙を舞う。
竜 「水の能力か・・・・・?」
水の弾丸が高速で飛んで来た!!
竜 「なかなか・・・・・面白そうだな・・・・・。」
J 「竜、コートニー、すぐに始末しなさい・・・・・・。」
JOKERは、後ろへ下がった・・・・・。
おそらく、エースの扉で博士を探すであろう。
次の瞬間に、数十本の血のメスが飛ぶ!!
だが、それ以上の水の弾丸に撃ち落とされた。
羽 「私に飛び道具は通用しないわよ?」
それでいて、コートニーの腕が蛇のように伸びるのも警戒していた。
眼前の男は、何かをメスに変える・・・・・。
あの女は身体を変形させる直接型なのか・・・・・。
毒を使う・・・・・?
そんな思考を張り巡らせていた。
そして、大きな水の塊をコートニーに発射する。
どことなく、打撃力は無さそうな水の塊であった。
そのままコートニーの顔に炸裂した。
羽 「まさか、こんな場所で・・・・・溺死するとは思わないわよね?」
竜 「!?」
竜はコートニーを見た、水の塊が顔を覆っている。
それが剥がれず呼吸が出来ないのである。
少しして、コートニーは、気絶した・・・・・。
羽 「さすがに殺しちゃ寝覚め悪いからね・・・・・。
アナタも観念した方がいいわよ?」
竜 「寝言は寝てから言え・・・・・クソ女め・・・・・。」
水の『線』が張り巡らされる。
それが少し竜の服をかすった。
高圧で噴射された水だった、もちろん鋼鉄など斬り裂いてしまう。
竜の持つメスが次々に砕かれる。
羽虎が腕を交差させると、『線』が交じり合う。
竜の腕がえぐられる。
竜 「このアマァァァァッ!!」
えぐられた傷からの大量の血が巨大なランスとなって羽虎に刺さる。
羽 「うっ!!」
一旦間合いを取り直し、霧を発生させる。
そしてもう一度、線を発生。
竜もさすがにランスは重いらしく、鋼鉄化能力を解除する。
次の線が竜の足を狙う。
そのまま線を蹴る竜。
再び傷が増える!!
竜 「死ね・・・・・女ァ!!」
が、羽虎を貫く刃が・・・・・出ない。
竜 「どういう事だ・・・・・・。」
羽 「小さな霧の弾丸が・・・アナタを撃ち抜き、血を薄くさせてもらったわ。」
竜 「小賢しいマネを・・・・・。」
確かに何処と無く血が薄い。
紅 「お姉様ぁ〜、お腹すきました〜。」
部屋から出てくるのは紅緒。
羽 「クレオ!!危ない・・・・・・・・・。」
その隙を逃すはずは無かった。
竜の渾身の蹴りが、羽虎の脇腹に炸裂する。
倒れた羽虎に、なんとか出せた小さなナイフを突き刺す。
羽 「あああああああああああああああ!!」
紅緒を庇ったために、背中に突き刺さる。
なんとか、水の弾丸で竜を退けたが、ダメージはデカい。
羽 「うう・・・・・クレオ・・・・・下がってなさい・・・・・。」
竜 「大人しく・・・・・死ねよ?」
羽 「愛する者を守る・・・・・・。」
竜 「くだらねぇ・・・・・そんなものはまやかし。
とりあえず、愛する者のために死ね!!」
羽 「違うわ・・・・・。愛する者のために死ぬなんて・・・・・ただの押し付け。
私は愛する者のために・・・・・生きる。」
竜 「面白いな・・・・・そういうキレイ事は。」
竜の蹴りがまたヒットする。
竜 「これが・・・・・現実だぜ?」
ついに倒れる羽虎。
紅 「!!」
竜は何か、不思議な視線を感じた。
紅 「お姉様・・・・・を・・・・・。」
竜の腕から煙が上がる。
竜 「な・・・・・なんだこりゃ!?」
紅 「燃えちゃえば・・・・・いいんだわ・・・・・。」
羽 「クレオ・・・・・ダメ・・・・・。」
紅緒の『熱い眼差し』(プロメテウス・アイズ)』の発動である。
ここは隔離された部屋ではない・・・・・。
その防火加工は施されてないために、床から発火。
竜 「炎の能力者・・・・・?いや、発火・・・・・パイロキネシス!?」
瞬く間に炎が上がる。
紅 「羽虎・・・・・泣かせる人は・・・・・燃えちゃえばいいんだわ・・・・・。」
渦巻く炎の竜巻が竜を焼く!!
紅 「みんな・・・・・燃えちゃえ・・・・・・・・。」
続く。
おまけ。
香 「社長、買って来たで〜。週刊CHANGE ∀ MIND 第9号。」
蹴 「ほほぅ。なんでも私の特集だとか?」
香 「おや?なんか、外が騒がしいですね。
この本読んで、社長のファンが増えたんかな?」
蹴 「なんというか・・・・・。」
蹴 「この綴じ込みの車一台無料券って・・・・・。どういうこと?」
香 「え・・・・・ちょっとそれは痛いクーポンやね・・・・・。」