CHANGE ∀ MIND
第45話
「英雄伝B」
特撮・現場付近
様筬に向かっていく、小さなサムライガー。
一 「こ・・・こんな事が・・・・・。」
そこまでに、子供の純粋な信念があったと思い知った。
武器に威力はあれど、所詮は子供。
はやり、様筬の一撃で吹っ飛ばされたのである。
そのスーツには防御力があるのか、康一は無事だった。
康 「やっぱり、変身したばっかりだから勝てないのかな・・・・・。」
ロ 「コウちゃん!(ダミ叫)」
ママを斬りつけようとする様筬に割ってはいる一。
一 「うっ!!」
康 「やっぱり、サムライガーは僕じゃだめなんだよ。」
と、渡された変身用の刀を一に返す康一。
一 「しかし、俺・・・・・・。」
ハッと思った。
いつからだろう?自分の子供の頃の英雄を『架空』だと思ったのは・・・
いつからだろう?『戦い』が『撮影』になっていたのは・・・・・
『正義の英雄』を、英雄でなくしたのは・・・・・
自分なんじゃないか?
子供の夢を守る事を履き違えていたのではないか?
子供の夢の『英雄サムライガー』を『演じていた』と言う過ち。
違った・・・・・。
俺がサムライガーなんだ・・・・・。
そうでなくてはいけない。
カメラの前だからとかではなく、
自分自身が!!
一 「康一君、あとは『サムライガー』に任せるんだ!!」
康 「うん!!」
ロ 「え・・・・・?まさか・・・・・。(ダミ声)」
苺 「そっか・・・・・。」
いつもの撮影の時のポーズを取り叫ぶ。
一 「サムライガー!!・・・・・・・・・・・・・・変身!!」
眩い閃光が走り、そこには紛れも無い『サムライガー』が居た。
一 一(にのまえ はじめ)
『奇跡の英雄』(ミラクル・ヒーロー)
『サムライガー』と同じ能力を持つ。
一 「悪は・・・・・許さない!!」
物語の中のサムライガーと同じジャンプ力を持っている。
一 「受けよ!!サムライガースラッシュ!!」
手にした「サムライブレード」で斬りつける。
特撮の様なド派手な閃光が、様筬を包む!!
様 「ば、馬鹿な!!そんな子供じみた能力が!?」
が、このダメージは本物である。
様 「なんだとっ!!」
サムライガーの物語の中で出てきた能力がそのまま使えるのである。
一 「サウザンドサムライブレーーードッ!!」
光速の斬撃が様筬に決まる!!
様 「クッ・・・・・ライターが壊れたか・・・・・。」
片腕を粉砕する。
ロ 「きゃあああああああああああああああ!!すてきっ!!(ダミ感激)」
康 「ママ・・・うるさい・・・・・。」
一 「トドメだ!! サムライガー・イアイ・ダイナミック!!」
様 「これでも・・・・・斬れるか?」
サムライガー・イアイ・ダイナミックのために、鞘に刀を収めて構える。
ところが、様筬の顔が銀色の液体金属のようになり、
顔がどんどん変わっていく。
様 「フハハハハハハハハ・・・・・・。」
一 「な・・・・なに!?」
苺 「あ・・・・・あれは・・・・・。」
その笑い声がどんどんダミ声に変わる。
苺 「ママ!?」
様筬が変身したのである。
様 「わたくし・・・・・キレイ?(ダミ声)」
康 「うわああ・・・・。悪者がママになっちゃった!!」
一 「本人の目の前で偽物に成って何になる!!」
様 「あら・・・躊躇い無く・・・・・斬れまして?(ダミ声)」
わざとおどけてみせる。
苺 「そんな・・・・・腕の能力とか言ってたのに・・・・・。」
様 「あらやだ、わたくし・・・・・能力は1つじゃなくてよ?」
様筬 乾取(さまおさ けんじゅ)
能力名 『疑惑の白銀鏡』(ミスティック・シルバー)
人間に限らず変身ができる。
機械などは無理ではあるが、腕を尖らせる位は可能である。
ロ 「複数のマインド!?(ダミ声)」
一 「いくぞ!!サムライガー・イアイ!!」
構えてた刀を抜く!!
一 「ダイナミック!!」
が、攻撃は様筬には当たらなかった。
ロ 「外した!?(ダミ声)」
一 「クッ・・・・・。」
様 「だから言ったでしょう? 偽物と知っててもそうそう斬れませんわ?(ダミ声)」
そのまま一に近寄り、液体金属を固めたような腕の槍で貫く。
一 「グッ・・・・・。」
様 「面白かったでしょ?能力が一つだけだと思い込んでいたから。(ダミ声)」
康 「サムライガーーーーーッ!!」
様 「いちいちウルサイ、ガキだわ。
ついでに親に殺されると言うシナリオも良いわね。(ダミ声)」
ロ 「辞めなさいよっ!!(ダミ声)」
近づく様筬が、なぜか転ぶ。
様 「!?」
苺 「ママ!!康一君、逃げてっ!!」
苺が地面の摩擦の『数値』を入れ替えた事で滑ったのである。
様 「じゃ、あなたからヤってしまおうかしら?(ダミ声)」
と、電撃が走る!!
苺 「きゃあああああああああああ!!」
気になった後ろを振り向いてみた。
苺 「って・・・・・萌ちゃん!?」
電撃は、『帯電放出』ジルコニアの能力である。
萌 「もー。苺ちゃんたら・・・・・。『ママ、重症』とかメモ残すから・・・・・。
一瞬で酔いが覚めちゃったじゃないのっ!!」
ロ 「萌ちゃん・・・・・(ダミ声)」
ようやく、戦闘タイプの能力者、萌が参戦。
萌 「よくも、やってくれたわね!!って・・・・・ママ!?」
様筬の変身した偽のママを見て驚く。
苺 「私に電撃当てた事と言い・・・・・酔いは覚めてないような・・・・・。」
ロ 「萌ちゃん!!私を叩くのよっ!!(ダミ叫)」
萌 「え?どんなドM?」
首を傾げながら、萌は腕輪の宝石を外す。
萌 「『神秘常緑』エメラルドーーーーッ!!」
視界にある木々の枝が生き物のように動く。
萌 「はいはい!!苺ちゃん!!硬度頼むよ!!」
苺 「OK!!」
苺がその枝の硬度を上げる。
萌 「合体奥義!!鉄の鞭っ!!」
硬度の高くなった木の鞭で、ママを引っ叩く!!
ロ 「きゃあああああああああ!!私じゃなくて、あっちあっち!!(ダミ声)」
康 「ママ・・・・・うるさいなあ・・・・・。」
萌 「あはははははははは♪」
苺 (わざと・・・・・?)
硬度の高い鞭であるために、様筬もその能力で切断する事もできない。
様 「なるほど、面白い・・・・・・。」
変身を解いた様筬が、後ろに下がる。
様 「お前らも、研究材料としては面白いな・・・・・。」
萌vs様筬の開戦である。
続く。
次回予告。
マ 「『アタシも出たいと騒ぐ』ミナ!!『そろそろ出たいと思う』サヤ!!
『まだ能力の出てない』スワン!! 『キムチ鍋のおいしい』マドカ!!
ついに次回!!・・・・・・・ってアレ?
まだ、続いてません?(笑)」
サ 「ですね・・・。」
ミ 「真打は後から登場するんでつよ。」
ス 「私の事かな♪」
マ 「次回『英雄伝C』!!
なんてヒネリの無いタイトル・・・・・。ボソッ。」