ＣＨＡＮＧＥ　∀　ＭＩＮＤ

第４０話
「血の狂気」

　　　　　　　　　　　　　脳噛商会・ビル屋上


　　　　　　　　　　　　　　自分の置かれた状況を把握する前に、とりあえず攻撃を試みる真。


　　　　　　　　　　　　　　だが、それを桜が止める。


桜　「待って・・・。」
真　「え？」


　　　　　　　　　　　　　　桜の策である、１体だけ近衛兵を足を踏み外させた。


　　　　　　　　　　　　　　すると、近衛兵が断末魔と共に奈落に落ち、途中で消えた。



桜　「迂闊に動くのは危険って事ね・・・・・。」

　　　　　　　　　　　　　　それでも隙を見て、岱は『地上の流星』を撃ち込む。



み　「私、出番無いのかな？☆」

　　　　　　　　　　　　　　余裕気味のみちるであった。






　　　　　　　　　　　　　　と、真が一歩だけ踏み出した！！



岱　「！！」

真　「やはり、幻だ・・・・・。」



岱　「なぜ・・・・・。」

真　「近衛兵が『落ちた幻』を見せたようだが・・・・・
　　　　　この近衛兵はしゃべる事は無い。だから、断末魔の悲鳴は上がらない・・・・・。」
岱　「なるほど・・・。」

真　「そして、そう見せると言う事は・・・これは幻だと言ってるようなもの！！」


岱　「オマエの様なヤツが、二段構えなワナにかかるんだがな・・・・・。」






　　　　　　　　　　　　　　その瞬間、無数の手術用メスが降り注ぐ！！



桜　「『兵士』（ポーン）アンダープロモーション！！」

　　　　　　　　　　　　　　すぐに、鎧を纏う桜。


真　「クッ・・・・・。『王を守る盾』を防御表示！！」


　　　　　　　　　　　　　　真も数本のダメージを受けたが、盾を出現させて防御する。



桜　「な、ノーモーションと言うか・・・・・攻撃の意志が感じられなかった・・・・・。」










岱　「何者だ！！」









　　　　　　　　　　　　　　叫ぶ岱の声に驚く桜。

　　　　　　　　　　　　　　瞬時に第３者の乱入だと解る。




　　「ﾋｬｯﾋｬｯﾋｬｯﾋｬ。これはこれはイイ女がイッパイ居るじゃねぇか？」


菜　「だ・・・・誰よアナタ！！」




竜　「俺か？　俺は『ロイヤル』の蔵場　竜（くろうば　りゅう）ってモンだ。」

岱　「何しにきやがった、チンピラ。」


竜　「血の匂いがしたんでな、俺も混ぜて貰おうとか思ってな。
　　　　　とりあえず・・・・・・。







　　　　　死ねぇええええ！！ヒャッハーーーーッ！！」




　　　　　　　　　　　　　　そう叫んだ後、たった一瞬の出来事だった！！

　　　　　　　　　　　　　　竜から、何かが噴出したと思った頃には刃物が突き刺さっていた。



岱　「こ・・・・・こいつ。」





真　「教授、どうします？」

桜　「とりあえず・・・・・あのイカれた野郎は・・・ヤバイね。」

　　　　　　　　　　　　　　桜は『兵士』（ポーン）の武装能力「アンダープロモーション」から、
　　　　　　　　　　　　　　『女王』（クイーン）の重装備「プロモーション」へと変化したかった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　すでに、兵士の鎧の隙間から、刃物が刺さっているのである。



　　　　　　　　　　　　　　そしてまたみちるも、数発のダメージを受ける。


　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　岱はすぐに、『虚実の景色』（シーン・チェンジャー）を解除した。
　　　　　　　　　　　　　　真のカードの効果も消え去り、辺りはただの屋上に戻っていた。



竜　「血って・・・・・いいよなあ・・・・・。」



岱　「狂ってるのか・・・・・。」



　　　　　　　　　　　　　　すぐに真菜も駆け寄った。

　　　　　　　　　　　　　　アイはまだ後方に隠れている。


岱　「真菜・・・みちると共に、下がっていろ。
　　　　　おい、桜・・・・・休戦だ。」

桜　「仕方ないわ・・・・・・。」


　　　　　　　　　　　　　　その隙を突いてまた刃物が噴出する！！



菜　「きゃあああああっ！！」


　　　　　　　　　　　　　　咄嗟に手でガードをするみちる。

　　　　　　　　　　　　　　だが、なぜか刃物のダメージが無い。


み　「あ・・・あれっ？」


岱　「早く行け！！」



　　　　　　　　　　　　　　真菜とみちるが走る。


竜　「黒服の女もイイねぇ・・・・・。」



　　　　　　　　　　　　　　岱の頬を何かが掠った！！


　　　　　　　　　　　　　　次の瞬間、真菜が転ぶ。




菜　「な・・・・・なにこれ・・・・・。」



　　　　　　　　　　　　　　足を日本刀が貫いている！！


み　「真菜さん！！」

岱　「戦闘中に油断をするなっ！！」



　　　　　　　　　　　　　　岱が叫んだ時、すでにみちるにも日本刀が刺さっていた。



み　「あ・・・・・。」





　　　　　　　　　　　　　　竜は、なぜか空中に浮いている。

　　　　　　　　　　　　　　『女王』（クイーン）の「プロモーション」で、重武装をした桜は槍を構え突撃した。


　　　　　　　　　　　　　　竜の足元に何か異変を感じた。



桜　「何かが・・・・噴出している・・・・・こ・・・・これは・・・・・・。」


　　　　　　　　　　　　　　その足元に充満しているのは・・・・・。






桜　「血液！？」


　　　　　　　　　　　　　　真は盾の裏で待っていた・・・・・。

　　　　　　　　　　　　　　今日の使用カードが残り一枚しか無いのである。




岱　「みちる！！」

み　「ごめんなさい・・・・・。」

　　　　　　　　　　　　　　わき腹に攻撃を受けている。

　　　　　　　　　　　　　　真菜は『魔人の地獄耳』（イビル・ナースコール）の『縫合（ステッチ）』マミーを、
　　　　　　　　　　　　　　自分の足に巻きつけている。

菜　「こ、これでなんとか・・・・・。」





竜　「どうした？反撃してみろよ？まぁ、届けばの話だがな。」


　　　　　　　　　　　　　　上空から見下ろす竜。



　　　　　　　　　　　　　　次の瞬間桜は、さらに上空に居た！！


桜　「チェックメイト！！」


　　　　　　　　　　　　　　それでも竜が一瞬早く気付き、槍は掠めただけだった！！


竜　「野郎！！飛べるのか！？」



　　　　　　　　　　　　　　『城兵』（ルーク）の能力「キャスリング」である。
　　　　　　　　　　　　　　　駒と自分の位置を入れ替える技である。
　　　　　　　　　　　　　　　その駒を上空に投げて、入れ替わったのである。


　　　　　　　　　　　　　　　　だが、至近距離からメスの洗礼を受ける。



　　　　　　　　　　　　　　　　そのまま地面に叩き付けられた。


桜　「基本的に、攻撃が速すぎる・・・・・。」







竜　「そろそろ、めんどくさくなってきた・・・・・。とりあえず・・・・・死ね。」






　　　　　　　　　　　　　　　　竜は下に降りて来た。




　　　　　　　　　　　　　　　　手には数本の手術用メスが握られている。

　　　　　　　　　　　　　　　　これだけの人数が居ても全く歯がたっていないのであった・・・・・。















　　　　　　　　　　　　　　　　続く。













































次回予告。


苺　「あれ・・・・・。また次になるのかな？」
萌　「そうみたい・・・・・。（涙）」



マ　「まぁ、次の区切りの後が、私たちって事で・・・・・。（ダミ声）」









苺　「ママも出るんだ？（笑）」

マ　「えっ・・・・・メインじゃ？（ダミ声）」