CHANGE ∀ MIND

第36話
「知識を凌駕する情報」









             ラーメン「鰤熊」



架 「らっしゃい!!」



              と、鰤熊に来たのは・・・・・。





              脳噛商会の岱・真菜・アイだった。




真 「久々の外食も、ラーメンなんだ。」
岱 「こんなところにできていたとはな・・・・・。」

ア 「わぁ〜♪ ラーメン♪」



              壁に書かれたメニューを見る。

              『醤油ラーメン』 『餃子(焼・揚・水)』 『麻婆豆腐』
           『チャーハン』 『キムチチャハーン』 『唐揚げ』



岱 「ほぅ、醤油一本か。」


真 「醤油ラーメン3つと、焼き餃子3人前下さい♪」

ア 「えっ!? 真菜さん、私そんなに食べられないよ〜。」



真 「え?これ全部私の分だけなんだけど・・・・・。」

ア 「えええええええ!?」




架 「い、いい喰いっぷりだな。」



岱 「私も醤油ラーメン1つと、焼き餃子を貰おう。」


ア 「えーっと、私は醤油ラーメンだけで。」



架 「あぃょっ!!」




              その待ち時間に、なにやら教科書を取り出すアイ。

真 「あら?試験でもあるの?」
ア 「う、うん。」



岱 「試験前に足掻こうなどとは、普段の授業を聞いてない証拠だな。」
ア 「はぅ・・・。」

真 「でも普段の授業が全ての範囲じゃ・・・・・。」

岱 「だいたい、知識を得ようとしてるのでなく、試験で良い点数を取れば良いという
    その考えそのものが腐っている。」
ア 「はぅ・・・。」


真 「もう。あんまりいじめないの。」




ア 「えーっと・・・・・。@乱刃黒漆太刀拵 A乱刃白漆太刀拵 B直刃黒漆太刀拵 C直刃大逆丁字」
真 「な・・・・・なんの問題なのよ。」


岱 「@」



ア 「え?問題言ってないのに・・・・・。」

岱 「答えを似た群に隠す法則でやってるのなら、単純に@である可能性が大きい。
     ただ、それだけの事だ。答を導くのが必ずしも『知識』だけとは限らないと言う事だ。」
ア 「ふむふむ。」




             アイは前のページに戻って問題を述べた。


ア 「あのね、『帯刀する侍における欠点を3つ述べよ。』ってあるのよ。
     『@刀持ってないとダメだけど、持ってると邪魔』しか思いつかないの。」

真 「アイちゃん・・・・・どんな学科なんだろう・・・・・。」


岱 「仮に答が無数に存在するとしても、今のオマエの出した解答を分解すればいいだろう?」
ア 「ぶ、分解?」

岱 「@帯刀していない状態で攻撃方法を持たない。
   A帯刀する事で、行動を制限される可能性がある。
   B所持する刀が防御も兼ねている故、攻撃以外でも帯刀が望ましい。

    の、ように、よく見れば@とBは同じ答だ。

    つまりは、出題者をある意味騙す事でだな・・・・・・。」





真 「えーっと・・・・・。ラーメン食べようーっと。」







             後日、試験であった。












             私立ブレード学園



ア 「結局パパの言う『知識』は、詰め込めなかったなあ・・・・・。」

生 「アイちゃーん。おはよー♪」
ア 「あ、おはよう♪」

生 「今日の試験大丈夫かなあ・・・。」
ア 「気が重いよね。でも、私侍になるんだっ!!」


生 「やっぱ、外国ってそういうモノなの?」

ア 「えっ?」

生 「ハラキリ・ゲイシャ・スシみたいな?」


ア 「いやいや、腹切ったら死んじゃうじゃん!!」


生 「うーん・・・・・。まぁいいかあ。」







             そして試験は始まった。

             通常の教科に加え、『刀術学』など刀に関する知識や
             『古文学』、『漢学』それ以外にも
             なぜ関係あるのか解らない『海鮮学』などなど。





ア 「えっと・・・・・。『留め金』・・・じゃなくて、『目釘』じゃなくて・・・・・。」





             難航。




ア 「えーっと、『侍がすれ違う時に起こる・・・・・侍への・・・・・ブ・・ブジョク?』」




             まれに漢字が読めないアイ。


ア 「あ、そういえばこういう時は状況をよくみろって・・・・・。
     『すれ違う時』に起こる・・・・・・。
     刀のさやが当たるアレだ!!『さや当て』だ!!」





             答は解ったのだが、
             「さや」=「鞘」の漢字が書けない。



ア 「えーっと、こういう時は・・・・・。
       あっ!!さっきの問題にあったかも!?」



             さっきやった問題文の中に『鞘』と言う漢字があったのである。




ア 「『知識』だけが全てじゃないんだなあ・・・・・。」





             気がつけば時間も残り10分ほど。

             ちょうど終わった感じである。


ア 「よかった〜〜〜♪あと10分かぁ・・・・・寝ちゃおう♪」




             問題も解けたみたいで満足なアイ。


             テストを裏返し、睡眠に入る。












































ア 「う、裏にも問題あったんだ・・・・・。」

















             翌日。



            ラーメン「鰤熊」



岱 「あれだけ状況を見ろと言っただろう?」

ア 「だって・・・・・だって・・・・・。」



架 「そうそう、注意力が必須だよ。」


















岱 「オヤジ・・・・・。」






             と、岱は壁を指差す。































岱 「キムチのヤツな、『チャーハン』のはずが、『チャハーン』になってるが?」





架 「!!」














             脳噛商会の夜は更け行く・・・・・








             続く。






























真 「皆さん、チャハーン気づいたかしら・・・・・?(笑)」

ア 「私は全然・・・・・。」

岱 「取り入れて損な『情報』は無い。」
ア 「はい・・・・・。」










真 「って事で次回 『CHANGE ∀ MIND』は・・・・・
      ついに、あいつらが行動開始!? 

      
      37話・・・・・のタイトル明かしたらバレるのかな・・・・・。」



ア 「ハィ!真菜さん、締めの『イタイ決めゼリフ』でもどうぞ!!」





真 「さすがにそれは・・・・・。」















み 「あれ・・・・・?出番が・・・・・。」

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