CHANGE ∀ MIND
第29話
「重なり合う力」
メガ☆ラバ☆ショッピングモール
北側・スタッフ用駐車場
口紅を握り締めたマドカ。
マ 「ラクガキだって・・・・・いいじゃない・・・・・。」
自分を言い聞かせるように・・・・・ゆっくり立ち上がり、前に進む。
マ 「そうよ、今日の占いだって・・・・・自分を信じるようにって・・・・・。」
占い・・・・・。
マ 「私だって・・・・・!!」
マドカは口紅のフタを取った。
なぜか、空中に文字を書く。
椒 「ん?な・・・・・なぜ?」
危険を感じた椒は、妙な色の霧を飛ばす。
毒の調味料だろうか?
マドカは空中に『U』に似た図形を描いた。
『双子座』のシンボルである。
マ 「『双児の円盤』!!」(そうじのえんばん)
その描かれた図形がクルクルと回転し、マドカの廻りを廻る。
霧が触れると、何か蒸発したような音がする。
椒 「なんだ・・・・・あの能力は?描いたものを具現化するのか・・・・・。」
また空中に何かを描いた。
『m』から伸びる線を長く引く。
今度は、『蠍座』のシンボルである。
マ 「 『天蠍の尾毒』!!」(てんかつのびどく)
線を描き、数歩下がる。
椒はそれでも近づく。
おそらく致命傷の毒は至近距離でないとダメなのであろう。
途中でその線を手で払いのける。
椒 「なるほど、色々描けるみたいだね。」
と、その手が火傷をおう!!
椒 「熱っ!!な・・・・・・なんだこれは・・・・・・。」
猫野まどか 能力名 『真紅の暴君』(バーニング・エンペラー)
赤い線で星座の図形を描く事で様々な形を作る。
赤い線は触れると熱い。
マ 「これは・・・・・とんでもない『マイハバネロ』かもしれない・・・・・。」
ミ 「マドカちゃん・・・・よかったねぇ・・・・・。」
と、ミナの居る傍まで来た。
マ 「どれだけできるか解らないけど、やってみるよ・・・・・。」
再び図形を描く。
『Ω』の下に『−』を引く・・・・・『天秤座』のシンボルだ!!
マ 「『天秤の爆弾』!!」(てんびんのばくだん)
辺りの数個描く。
椒 「ソレ、踏まなきゃいいんじゃないのか?
見たところ描いた部分だけしか効果なさそうだし?
触れないと発動しないようだし。」
マ 「・・・・・・。」
ミナの近くでしゃがみこんだまま、爆弾を描く。
離れた位置から、椒が緑の霧を出す。
見るからに毒だ。
倒れてる状態のミナがモロに喰らう。
ミ 「ゴホゴホゴホゴホ・・・・・・・ヒドス・・・・・・。」
マ 「ミナさん!!」
と、ミナは『まな板』を出す。なぜかウサギの絵が描いてある。
技の名前は『恋するウサギちゃん』との事。
椒 「なんか、皆、中途半端なんだよね。」
ミ 「ちゅーとはんぱとか言うなあああああああああああああ!!」
怒りのミナ。
まな板を叩く。
と、シーソーの原理で何かが上空に舞う!!
そう、さっき必死でイッパイ出してたプレパラートである。
椒 「だから、そういうのが中途半端って言ってるんだよ。」
中途半端な高さに舞ったプレパラートでは殺傷能力は皆無。
その中を普通に歩いてくる椒。
椒 「悪いけど・・・・・しばらく眠ってもらうよ?」
ドーン!!
何かが椒の肩で爆発した。
椒 「うわっ・・・・・な・・・・・なんだ!?」
マ 「私はただ・・・・・さっきの爆弾を地面じゃなく、ソレに描いただけよ?」
ミナのプレパラートに『天秤の爆弾』を描いたのであった。
ミナはそれを知ってて、なんとか舞い上がらせたのである。
ミ 「合体技だもん。」
プレパラートが舞い散るたびに、椒が被爆する!!
『天蠍の尾毒』の線で、椒の周囲をグルグルに囲んだ。
マ 「さて、動いたら終わりですよ?」
ミ 「ですよ?」
ミナが立ち上がる。
ミ 「オマエ、ぶっちめる!!」
椒 「だからさ・・・・・中途半端なんだよ・・・・・。
頭上が開いてるじゃない? ここから逃げれるよ?」
ミ 「あー、ドーピングでジャンピングとかすんの?
でもさ・・・・・フタ閉まるよ?」
すでに椒の上空に鉄板が浮かんでいる。
ミ 「ミナ怒りの『焼肉ロマンスっ!!』」
鉄板が落ちる!!
それでも、椒は手を腕に向ける!!
椒 「こんな鉄板、一瞬で腐食させるのは簡単な事!!」
上空へ緑の霧を噴射した!!
マ 「もちろん。その霧も蒸発させるんだけどね・・・・・。」
すでにその鉄板にも、『天蠍の尾毒』の線で塗りつぶされていた。
触れた霧がどんどん蒸発していく。
そのまま鉄板は、椒の脳天に当たる!!
ミ 「命中〜〜〜〜〜♪ ああ、痛そ♪」
マ 「やったね!!」
見事勝利を納めた。
玉 「あいつ等・・・・・何かしてる・・・・・。」
ふと、玉山が指を指す。
そう言われ梨夢と芽瑠を見た。
いつのまにか芽瑠の手が自由になっており、
携帯をいじっている。
芽 「この服、気にいってたのに・・・・・。
オマエら絶対、許さないからね!!」
ボルトで止められていた服を破ったのであろう。
芽 「メール送信!!x3」
その掛け声と共に、梨夢・芽瑠・椒の三人の姿が消えた。
マ 「うっそ・・・・・瞬間移動もアリなんだ?」
ミ 「でも、アタシたちの勝ちだもんね!!」
玉山を救い、倒れている蹴田社長も見つける。
ミ 「とりあえず・・・・・医務室かなあ・・・・・。」
マ 「ですね・・・・・。隠れましょう。」
玉山・マドカの覚醒と、初の連係プレイでの勝利であった。
続く。
ミ 「あああああああ・・・・・。アタシの主役がーーーーっ。」
マ 「よくばり屋さんだなあ・・・・・。食欲と一緒で・・・・・・ボソッ。」
ミ 「次回も『ミナ大奮闘』をお送りしたい・・・・・。」
マ 「無いですね・・・・・。」