CHANGE ∀ MIND

第25話
「信念と言う調味料」









             コンビニ『シャンパーニ』

梓 「ありがとうございます。
    これ、今日隣にオープンしたラーメン屋さんの割引券です。」



              ってな感じなので、やはり皆来るわけですよ。

              今日はたまたまこのコンビニに来たのは・・・。








              メガ☆ラバ☆ショッピングモールオープニングイベントを控えた
              EVER SNOWの4人。



サ 「ちょうどお腹がすいてました〜〜。」

ス 「そうねぇ、そう言われてみると・・・。」
ミ 「アタシは今日はハラペコリーナ。」

マ 「今日「も」じゃないんですか・・・・・。ボソッ。」







              ラーメン『鰤熊』(ぶりくま)


ス 「あれ?今日オープンのはずよね?」

マ 「は!メガ☆ラバのオープンも実はお客がこないとか。」
サ 「そんな不吉なことを・・・・・。」


ミ 「入っちゃえ!!えいやっ!!」







              中もそこそこだったり。


ミ 「並ばずに座れるっ!!」

  「らっしゃいー。」

              怪しい店主が居た。

              店主『葉飛 架明』(ようひ・かめい)国籍不明?



架 「並ばれても迷惑だから、追い払った。」

サ 「え・・・・?」
ス 「い・・・・・いいんだ?」



              と、女性店員が水を持ってきた。
              架明の娘(次女)こまちである。


こ 「お父様は、ああ言ってますが、並ばれると隣のコンビニに迷惑がかかるので
    ご遠慮して頂いたんです。」

ス 「あら、かわいい娘さん。」






ミ 「アタシは今、DNAと言うものに疑問を感じる・・・・・。」







               ふと、マドカが掲げてある額縁を見た。

               その文字をつい口にした。


マ 「『信念』かぁ・・・・・。」

架 「ん?ああ、『信念』あればなんでもできる。
    『信念』が『行動』を生み、『行動』は『経験』へ、『経験』は『進化』へと繋がる。」

ス 「なるほど・・・・・。」
サ 「そうですよね・・・・・。」

















ミ 「えっと、アタシ、ミソチャーシュー麺硬め。あ、大盛りで。」

マ 「だいなし・・・・・。」

ミ 「アタシの信念は今、『食べたい』事にある。」



架 「おうよ!! ん?そこのガキ共!!読んだ雑誌は片付けろ!!」






              そして4人共ラーメンを食べる。


              マドカはカバンから何かを出す。


サ 「!!マ、、マイハバネロ!?」


              辛さの暴君のハバネロ登場。

              それをラーメンにかける。








              一瓶。


ミ 「そ、、そんな事したらあのオヤジ怒るんじゃ!?」




架 「ほぅ、姉ちゃん。辛いの好きか?」
マ 「え、ええ。大好きです。」


架 「それだけの唐辛子を入れるとはなかなかいい度胸だ。」

ミ 「ほほほほほら、謝っちゃいなよぅ!!」



架 「今は辛いものを食べたいんだよな?」
マ 「はい!!」

架 「許す。」



ミ 「どーん!!」
サ 「い、いいんだ。(汗)」



架 「一口も味見しないでかけたなら許さねぇけどな?
    って言ってるそばから、そこのバカ学生!!
    味もみねぇで、コショウ振ってんじゃねえぞ!!
    俺のラーメンを侮辱する気か!!」


ス 「なるほど。」

架 「食ってそれでも辛いのが食べたいなら、
    その喰い方にケチはまぁつけねぇよ。」


             実はコショウを振るのを遠慮してたサヤだった。

サ 「置いてあるんだからね・・・。」




架 「だが、姉ちゃん。その根性も気にいった!!餃子サービスだ!!」




              と、餃子が出てきた。




客 「おい、オヤジさっき餃子は無いって言ったじゃねぇか!!」



              それを聞いてた年配が怒り出す。



架 「馬鹿野郎!!「とりあえず餃子」ってのはなんだ!!
    ふざけるな。そんな馬鹿に出す餃子は無ぇんだよ。
    その餃子ならなんでもいいみたいなのがムカつくんだよ。」





マ 「ありがとうございます。」

ミ 「オヤジさん、アタシも1個たべていい?」

架 「おうよ。食っとけ食っとけ。」






             ふとまた額縁を見ながら食べるマドカだった。



架 「なぁ、餃子ってのはな、ああやって中身が肉や野菜ってな感じで
    いっつも『ひとまとめ』にされるんだよ。
    俺はな、これでも妥協せずに握ってるんだよ。
    俺なりに味を考えてな。自分じゃ特別ウマイとは思わねぇけどよ。
    それでも評価してくれる人のために、やってるんだよ。」

マ 「ええ・・・。おいしいです。」

架 「別に口に合わないなら、それでいいんだよ。
    だがな、俺のその俺なりの信念は何処へいくんだろうな?

    まぁ、そこまで全員考えてなんていないんだけどな。」


マ 「信念のあるべき・・・・・場所・・・・・カタチ・・・・・。」

ミ 「オヤジさんさぁ、ぶっちゃけ信念の味ってなんとなくしか解んないんだけど・・・。
    アタシにも教えてよ。ちょっとくらい。」



架 「自分で見つけるもんだけどな、まぁ、ヒントくらいやるよ。」



             と、時計を見て、暖簾を出した。



架 「おい、のぞみ!!ちょっとこい!!」


             呼んだのは娘(五女)ののぞみ。

の 「なぁに?お父さん。」

架 「オマエ、ちょっとラーメン作ってみろ。」
の 「えええええええええええ!!そ、そんなの私できないよお!?」


架 「そっちの姉さん、注文言ってくれないか?」

ス 「私ですか・・・・・?
    えっと、もう1杯食べたし、優しい麺・・・・・。」
架 「あ、それでいい。」



の 「えっ!ちょっ!ってそれ注文じゃないし!!」
架 「いいからやれ!!今言われたの作れ。」

こ 「お父様、のぞみは1回も作った事がありませんよ?」
架 「いいからやれ。」

の 「え〜〜〜〜〜ん!!解ったよぉ・・・。」



             しぶしぶ言いながら手帳を見ながら作るのぞみ。


の 「えっと・・・・・麺の茹でるのが・・・・・ぶつぶつぶつ・・・。」

架 「麺の茹で時間なんざ、毎日違うっていっただろ!!」

の 「え・・・だって、最初は・・・・・。え〜〜〜〜ん!!」


ス 「い、、いいのかな・・・・・。」








            そして、「デローン」としか形容しがたいものができあがった。

の 「お、、おまたせしましたっ!!」

架 「う・・・・うぉぉ・・・・・。」
こ 「(汗)」



ス 「いただきます。」
の 「た・・・食べるんですか・・・・・。」





            と、スワンは食べてみた。



            他の3人も食べた。






架 「どうだ?」


ス 「うーん。」
ミ 「うーん。」
サ 「うーん。」
マ 「うーん。」





架 「どうだ、『マズイ』って言わないだろ?」

の 「ど、どういうこと?」

架 「味付けの論でいけば、確かにマズイ。
     理論上は、教えた量の半分だが実際そんな簡単じゃねぇ。
     そして麺のカタサも・・・・・。」
の 「だから・・・無理って言ったのに・・・・・。」


ス 「違うわ・・・半分より少ない・・・・・塩分が・・・・・。」
サ 「たぶん、麺も柔らかくしようとしたのよね。」


の 「でも・・・わかんなくて・・・のびちゃって・・・・・。」


マ 「おぼつかない手つきだったけど、湯切りとかはしっかりしてましたし。」

ミ 「だよね?そういうの見てると、これは『マズイ』じゃな・・・・・は!!
    そういう事なんだ!!!!!!!」




架 「そういう事だ。味覚LVの結果論だけじゃないだろう?
     その『コイツという調味料』が信念だ。」

こ 「!!」


架 「その信念が見えない奴もマズイとは言わないがな・・・・・。
     なぜか解るか?」






ス 「『マズイ』って言ったら傷つくから・・・・・という表だけをみてるから。」

架 「そうだ。場合にもよるがマズイもんはマズイと言えばいい。
    だが、今回は違う。コイツはコイツなりに、姉さんの言った『注文に応えようとした。』だろ?」

の 「う・・・うん。」


架 「そして、今彼女たちの『見ていたもの』を、おまえも理解しただろう?」
の 「うん!」
こ 「なるほど・・・・・。」





架 「それが、俺の理論の『信念』だ。
    絶対正しいとかは知らん。俺は俺のその信念でやってる。」




             色々聞いてたマドカ。


マ 「そうか・・・・・そして結果を出したいのなら・・・・・。」

ミ 「熟練すること!?」

ス 「だね。」

サ 「なんか・・・・・能力にも言えますよね?」








マ 「よし!!」



            またカバンから、ハバネロを出すマドカ。


ス 「もう一瓶!!」


架 「あ、あのカバンは底が知れねぇ・・・・・。」








サ 「ってソレ・・・・・口紅。(笑)」

マ 「ああ・・・・・マイハバネロがもう無い・・・・・。」

ス 「あっはっはっはっは。一瓶も入れちゃうからよ。」






架 「まぁ、これからどんな壁があるか知らねぇけど・・・・・。
     信念の無い負け犬にはなるなよ。
     下らん事で悩んだら、またコイツのラーメン食わせるぞ!!」


の 「ひど〜〜〜〜い・・・・・。」
こ 「えっと、まぁ・・・・・のぞみちゃんはもっと経験を踏まないと・・・・・。」


架 「さて、俺は仕入れ行ってくるわ。
    のぞみ!こまち!片付け頼んだぞ。」

の 「はぁ〜〜〜〜ぃ。」




架 「おい、りん!そこの一番右の引き出しだ。」



             向こうで材料切りをしていた娘(四女)を呼ぶ。


り 「え?ココ?何があるってんだろ?」







架 「じゃあ、姉ちゃんたち、ゆっくりな。
    そこのガキ共!!ウチは漫画喫茶じゃねぇぞ!!」
































り 「ハバネロ・・・・・?これを出せばいいの?」


こ 「そ・・・そうみたいですね・・・・・。」









             そして、食事を終え4人は外に出た。


             さすがに満腹。















ス 「すごいラーメン屋さんだったわね・・・・・。」
マ 「でも、なんかすごく納得できたような・・・・・。」


ミ 「鰤熊の魔法?」



サ 「(汗)」





ス 「さて・・・・・ついにメガ☆ラバオープンだね!!
     最終練習と行くよ!!」

サ 「はーぃ!!」
ミ 「おうさ!!」
マ 「頑張りましょう!!」















             続く。










































サ 「え?次回も私たちですか?」

ス 「そうみたいね。」



ミ 「ゐゑ〜〜〜〜ゐ!!」

マ 「あ、次回第26話『グランドオープン』で、お会いしましょう。」







ミ 「あ、焼肉食べたい・・・・・。」

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