CHANGE ∀ MIND
第18話
「土煙立つMLS」
メガ☆ラバ☆ショッピングモール
対峙する3組。
声から発する衝撃波を交わす真菜。
真 「さて・・・・・注射のお時間です。」
連続で衝撃波を放つ伴。
真 「早く縛って仕舞わないと、厄介だわ・・・・・・。
インジェクションモード!! ヘルレイザー!!」
両手に挟んだ幾つもの黒い糸を数十本飛ばす!!
全てが伴へと飛ぶ!!
が、衝撃波で打ち落とされてしまう。
真 「これくらいじゃ、終わらないわよっ!!」
それでも、数十本・数百本と飛ばす!!
衝撃波によって、むなしく散る糸は部屋中に撒き散る・・・・・。
真 「一つも届かない・・・・・。」
伴 「馬鹿の一つ覚えか?」
真 「それは、アナタには言われたくないわ・・・・・。」
狭い部屋の中で暴れまわるバク。
海王と豹は、ただ隅っこで怯えて丸くなるだけだった。
目の前の光景その者が信じられなかった。
風 「こ、こんな能力が・・・・・。」
み 「発動時間に、食べた物のDNAか何かで変身するらしいです。」
風 「なるほど・・・・・。」
萌 「ちょっと・・・・・電撃全然効かないんだけど・・・・・。」
萌の飛ばす電撃では麻痺させる事ができない。
萌 「また別の宝石使う事になるのかな・・・・・・(汗)」
風 「どうやって、倒すのかな・・・・・手裏剣折ってもダメか・・・・・。」
一応手裏剣を飛ばして見るが、恐竜の皮膚には何の意味も無い。
風 「やはりか・・・・・。」
そのまま力任せに突進し、尻尾で攻撃をするバク。
マトモに喰らった風月。
風 「!!」
そのまま壁に飛ばされる。
風 「ウッ・・・・・・・・。」
萌 「風月ちゃん!!」
みちるはまた自分の実力の無さを実感していた・・・・・。
自分の力がもっとあれば・・・・・。
ただ単純に、筋力があれば・・・・・。
恐竜だってブッ飛ばしてたかもしれない。
み 「どうして・・・・どうして私には何も!!」
萌 「みちるちゃん!!危ないって!!」
みちるはバクめがけて走る。
その拳は届くことなく、ただ尻尾に殴られるだけだった。
吹き飛ばされるみちる。
み 「うう・・・・・。」
ポケットから、携帯やら車のキーが飛び出し落ちる。
み 「どうして・・・・・私には・・・・・。」
そのままみちるに噛み付くバク。
み 「ああああああああああああああああああああっ!!」
萌 「みちるちゃん!!」
萌はまた腕輪から新しい宝石を出した。
萌 「 『琥珀形成』のアンバー!!」
手から具現する琥珀が槍に形成された!!
萌 「覚悟しなさいっ!!」
その槍をバクに・・・・・・
逸早くバクの尻尾がついに萌をも打ち砕く。
ほとんど守備力の無い萌はそのまま地面に押し付けられる。
みちるも地面に落とされた。
風 「く・・・・・せめて目さえ潰せば・・・・・・。」
なんとか立ち上がった風月に突進するバク。
み 「ああ・・・・・萌さん・・・・・。」
萌 「みちるちゃん、大丈夫・・・・・?」
み 「私は何の役にも・・・・・立てなかった・・・・・。」
萌 「大丈夫・・・・・それだけの想いは・・・・・絶対に・・・・・・。」
み 「そんな事ないよ・・・・・私なんて・・・・・。」
萌 「この宝石・・・・・見て。 『潜在噴出』のクリソプレーズ・・・・・。
みちるちゃんの中に眠るものを・・・・・引き出すのは・・・・・・信・・・・・。」
萌はその宝石を渡す前に、意識を失った。
み 「あああああ・・・・・。」
向こうでは散々に攻撃を受け倒れる風月の姿が。
尻尾で殴られ、みちるの方に飛んで来た!!
み 「風月さん・・・・・。」
風 「目さえ潰せば・・・・・なんとか行けるんだが・・・・・。」
み 「何か作戦が・・・・あるんですね。」
いつの間にか握り締めた車のキーを見つめた・・・・・。
み 「私が目を見えなくさせますから、その後は何があっても・・・・・
アイツを・・・・お願いしますね・・・・・。
風 「え?ちょっ・・・・・。」
みちるは車のキーを自分の腕に突き刺した。
血が流れていく・・・・・。
バ 「それで目潰しをするつもりか?
その前に殺してやるぞ?」
バクに殴られ、噛まれ、それでも立ち上がった。
風 「みちるさん・・・・・。」
み 「私だって・・・・・何かできるはずだもん!!」
バ 「残念だが、オマエにはやられる事しかできないだろうな!!」
何度も壁に打ち付けられる。
み 「ううう・・・・・。私にもっと力があれば・・・・・受止めれるのに・・・・・。
私にもっとスピードがあれば・・・・・。」
風 「みちるさん・・・・逃げて!!」
何を思ったのか、みちるはキーを
自分の心臓に突き刺した!!
そして、その場に・・・・・・倒れた。
バ 「なんだ???そこまで血で目潰しを???
だが、ただの無駄死にだったようだな・・・・・。」
風 「貴様・・・・・・。」
バ 「後悔は!!あの世でしな!!」
バクが大口を開けて、風月に噛み付いた。
バ 「ん・・・・・?なんだ?」
風 「え・・・・・?みちるさん?」
なんと、みちるが素手でその口が閉じるのを抑えている。
バ 「な・・・・・なんだと!?」
風月は見た。
みちるの胸に刺さる、車のキーのような物を。
よく見ると目盛りのような物と、『L』と光ってる文字が見える。
み 「やっと・・・・・私も・・・・・ここまで来れた・・・・・・。」
入先みちる 能力名:『覚醒する流星』(シューティング・ブースター)
車の鍵の形をしており、それを心臓に刺し廻す事で
様々な覚醒をする事ができる。
み 「ジェット・ブースター『L』 ローギア・ストロンガー!!」
みちるの腕力が上昇している。
おそらく筋力全体であろう。
そのまま、『張果老』(ちょうかろう)の連続蹴りを決める。
バ 「グアアアアアアアアアアアアアッ!!」
どうやら、多少成り恐竜にも効くようだ。
風 「すごいのね・・・・・。」
み 「私も目覚めたよう・・・・・。」
風 「ところで・・・・・アレをさっき見かけたんだけど・・・・・。」
み 「着眼点が兄貴と同じなんですね。」
風 「ぇ?」
みちるは鍵を少し捻る。
鍵の文字が『L』から『2』へと変わった。
み 「セカンド・ワールド!!」
みちるの五感を研ぎ澄ます能力のようだ。
元々五感が鋭いみちるには、大いなる効果が期待される。
み 「風月さん、あそこ!あの瓦礫の下にある。」
みちるが攻撃を続け、風月はその『アレ』を拾いに行く。
だが、みちるも恐竜の攻撃は痛いようで、
そんなに持つものでもなかった・・・・・。
風 「ごめん、コレで行こうと思うんだけど。」
み 「なるほど・・・・・。」
その何かを風月より受け取ったみちる。
なんとかバクの隙を付きたい所だが・・・・・。
啓 「こ・・・・・これはどういう事なの?」
なんと、戻って来た啓弧を見つけたバクが、
そのまま噛み付いてしまった。
続く。