ＣＨＡＮＧＥ　∀　ＭＩＮＤ

第１０話
「響く咆哮」

　　　　　　　　　　　　　ロンダル博物館

　　　　　　　　　　　　　　また変身しようとするバク。


バ　「これで、トドメだ！！」




　　　　　　　　　　　　　　話の内容から、虎になるようだ・・・・・。















　　　　　　　　　　　　　　が、バクの身体がどんどん、羊になっていく・・・・・。



バ　「な、、、、、なにぃ！？」

ユ　「ちょ！！なにしてるの！？」

バ　「貴様、何かしやがったな・・・・・。」


岱　「フン、知れた事。そこの羊の剥製の細胞を口に突っ込んでやっただけだ。」





　　　　　　　　　　　　　　羊のまま岱に突撃した！！




岱　「グッ・・・・・・！！」


バ　「馬鹿め、羊のこの突進力をナメただろう？
　　　　　放牧の静かなイメージでも抱いたか？」


岱　「フン、、、貴様のくだらんプライドに傷は付いただろう？ハッハッハ。」


バ　「！！」


　　　　　　　　　　　　　そのまま角で引っ掻き回す。




鉄　「お、おい！！無茶するな！！」




岱　「どっちがだよ・・・・・。」





　　　　　　　　　　　　　そのまま岱は倒れてしまった・・・・・。




み　「うわ！！ちょっと、これヤバイんじゃ・・・・・。」

真　「でも、逃げてもしかたないわ・・・・・。」


凛　「わわわわ・・・・・。」



　　　　　　　　　　　　　バクの目にロックオンされた三人。




バ　「コイツらが死ねば、お前等も一番くやしいだろうなあ！！」

鉄　「おい！！止めろ！！拙者が相手だ！！」



　　　　　　　　　　　　　だが、鉄也は蜘蛛の巣から動けない。

ユ　「何言っても無駄。」







み　「ダメで、元々よね・・・・・。」


　　　　　　　　　　　　　みちるは前に立ちふさがる。


み　「酔八仙・・・・・・・・・あああああああっ！！」



　　　　　　　　　　　　　なんの抵抗にもならず跳ね飛ばされた！！


真　「みちるちゃん！！」


　　　　　　　　　　　　　バクは向きを変え、二人を狙う！！






　　　　　　　　　　　　　と、その時パピィがバクの頭に噛み付いた！！


凛　「パピィ！！」




　　　　　　　　　　　　　さすがにダメージになるようで、もがくバク。


バ　「このクソ犬があああああああああああああああああ！！」



　　　　　　　　　　　　　壁にパピィを数回叩き付ける！！



凛　「うわあああああ！！パピィ！！」




　　　　　　　　　　　　　そして、パピィが離れた・・・・・・。



　　　　　　　　　　　　　瀕死の状態だった・・・・・。

　　　　　　　　　　　　　そのままパピィを凛華の方に蹴る。



バ　「次は、オマエだ・・・・・・。」

凛　「うわあああああ！！パピィ！！パピィイイイイイイイイイイイイイ！！」




　　　　　　　　　　　　　狙われてるのに、凛華は泣き叫んでいた。


鉄　「おのれ・・・・・・・！！」


　　　　　　　　　　　　　鉄也は自分の不甲斐なさに怒りをぶつける。




　　　　　　　　　　　　　バクは凛華をパピィごと蹴り飛ばす。

　　　　　　　　　　　　　凛華はひたすらパピィに寄る。


凛　「パピィ・・・・・・・パピィ・・・・・・。」


真　「ちょっと・・・・・婦警さん危ないってば！！」





　　　　　　　　　　　　　再度、バクの角が凛華を襲う。




　　　　　　　　　　　　　息の絶えたであろうパピィへと這って行く凛華。


凛　「パピィ・・・・・ごめんね・・・・・・。」




















　　　　　　　　　　　　　そのまま倒れようとする凛華・・・・・。


凛　「あれ・・・・・パピィ？鳴いてる？パピィ・・・・・・？」



真　「婦警さん！！何を言ってるの！！」


凛　「パピィ・・・・・そこに居るの！？」




　　　　　　　　　　　　　凛華は倒れてるパピィとは全然違う方向へと這う。



バ　「ハハハハハハハ！！ついに頭がおかしくなったか！！」




鉄　「貴様等・・・・・・・・・・・絶対に許さんぞ・・・・・・絶対に！！」





真　「一体、どうすれば・・・・・・。」




　　　　　　　　　　　　　バクは真菜を狙う。


バ　「あと一人だな。」

真　「や、、やばいわ・・・・・。」






　　　　　　　　　　　　　こっそり岱に向かってインジェクション・シュタインで点滴をしてるが
　　　　　　　　　　　　　傷が塞がるわけでも、ダメージが消えるわけでもない。





　　　　　　　　　　　　　突進するバクがなぜか叫んだ！！

バ　「グアアアアアアアアアアアアア！！まだ生きてたかクソ犬うううううううう！！」



　　　　　　　　　　　　　高き咆哮を上げながら、バクの顔に噛み付く






































　　　　　　　　　　　　　　犬の影・・・・・・？




真　「あ、アレは何・・・・・・。」






凛　「パピィ・・・・・ここに・・・・・居るよね。」



　　　　　　　　　　　　　　パピィは遠くに倒れている。

　　　　　　　　　　　　　　犬の影だけがバクに喰らいついてる。



　　　　　　　　　　　　　　凛華の後ろに、輝く光の玉のような物が浮いている。



凛　「何・・・・・・・これ？」



鉄　「國玲・・・・・・おまえ、覚醒したのか？」



凛　「わわわ！私の『能力』！？
　　　　　ああ・・・・・なんか解る・・・・・。」





　　　　　　　　　　　　　　凛華は立ち上がった。



凛　「　『蒼き閃光の影絵』（シャドウ・ダンス）・・・・・・？」




　　　　　　　　　　　　　　國玲凛華　能力『蒼き閃光の影絵』（シャドウ・ダンス）
　　　　　　　　　　　　　　　　　頭上に光る蒼き玉の影絵に生命を宿す。




凛　「犬の影絵・・・・・なのね・・・・・。」

真　「あんな能力が・・・・・。」




　　　　　　　　　　　　　　だが、影の犬もまた振りほどかれた。

　　　　　　　　　　　　　　そして消えて行く・・・・・。



凛　「影絵・・・・・・。もしかして・・・・・。」



　　　　　　　　　　　　　　バクが突進してくる。


凛　「キャンサー！！（蟹）」


　　　　　　　　　　　　　　凛華は手で『カニ』の影絵を作る。

　　　　　　　　　　　　　　その蒼い光の玉には鮮明な影を映し出す。

バ　「知ってる影絵を出せば良いってもんじゃないだろう？」



　　　　　　　　　　　　　　バクの突撃を喰らった！！



凛　「わわわ・・・・・。む、無理かな・・・・・。」

バ　「そんなもんで、勝てるとでも？」

凛　「わわわわわ・・・・・・。」


























ユ　「バク！！後ろっ！！」


　　　　　　　　　　　　　ユカの声が遅かったか、すでに鉄也の遠距離からの攻撃が炸裂していた。


鉄　「遠距離攻撃ＰＳＧ−１・・・・・。」

ユ　「しまった・・・・・カニが斬ったのね・・・・・。」


　　　　　　　　　　　　　凛華の出した、影の蟹は、
　　　　　　　　　　　　　鉄也を蜘蛛の巣から解放したのだった。


鉄　「さすがにキレたぞ・・・・・小僧。」

バ　「国家が民間人に攻撃していいと思ってるのか？」


鉄　「都合が悪くなると、ソレか？情けないもんだな・・・・・。
　　　　　拙者の拳が裁きだ・・・・・。」



凛　「ぜ、、絶対違うと思います・・・・・ハイ。」




　　　　　　　　　　　　　そして、バクの変身が解けた。




バ　「し、しまった・・・・・。クッ、今日はここまでだ！！」



　　　　　　　　　　　　　ユカが自分もろとも『清流極めた天然水』をかけ、透明にした！！


　　　　　　　　　　　　　そのまま、走り去った！！


鉄　「待て！！」

凛　「警部補！！皆さんの手当てが先だと思います！！」



鉄　「クッ・・・・・。今日は引くか・・・・・・。」









凛　「・・・・・・・。パピィが私の能力をくれた・・・・・。そんな気がします・・・・・。」

鉄　「そうかもな・・・・・・。」




　　　　　　　　　　　　　と、クゥ〜ンと鳴いたような気がする。



真　「なんとかなったようね・・・・・。ずっと、応急処置と点滴をしておいたの。
　　　　　でも、すぐに本格的に治療して！！」


　　　　　　　　　　　　　真菜の機転で命はつなぎとめたパピィだった。


凛　「パピィ！！あ、、ありがとうございます！！」


　　　　　　　　　　　　　凛華は涙を流してパピィを抱き上げる。

鉄　「なかなかの能力だな・・・・・。」


　　　　　　　　　　　　　鉄也は振り返り、岱の方へと歩く。




鉄　「さてと、退散するか・・・・・。」

み　「ここは放置なんですか？」


鉄　「奴等が自分達の博物館に、ガラスを撒いたんだろ？拙者は知らんよ。」




　　　　　　　　　　　　　そういうと、鉄也は岱を担ぎ上げた。














み　「私・・・・・・何も役に立たなかった・・・・・・。」









　　　　　　　　　　　　　　みちるの声にならない声が舞った・・・・・・。









　　　　　　　　　　　　　　続く。