CHANGE ∀ MIND

第08話
「ロンダル博物館」









             ロンダル博物館
              彼らの街の隣にある、博物館。


真 「ここがロンダル美術館ね。」

岱 「DCの系列の博物館なのか?」

真 「そうなってるからだけど、なぜ本社じゃなくココなの?」

岱 「恐竜が居るかもな・・・・・。と。」

真 「なるほど。」



み 「あ、入ってすぐに恐竜いますよ?」

岱 「これじゃないな・・・・・。」
み 「どうしてですか?」

岱 「これは・・・・・草食だ。」



             そう、そこにあった骨組みは『ブロントサウルス』であり、草食。

             車や工場を襲ったのは明らかに、『ティラノサウルス』系。
             凶暴な肉食獣であろう。

岱 「別にお前等、ついてこなくていいんだが?」

真 「あら、私は秘書でしてよ?」
み 「初仕事だもん☆」

岱 「・・・・・・。」



             どうやら今日は閉館らしいのだが、
             なぜか大扉も開いている。


             明らかにおかしい。



             岱はカードを引いてみる・・・・・。

岱 「『隠者』と、『力』か・・・・・。何か居るな・・・・・。」

み 「んっ?」



真 「何か、足元に違和感を感じるわ。」

岱 「何か踏んでるな。」



             足元を調べてみる。


真 「な、何コレ?透明な・・・・・ガラス?」

み 「え?」

真 「その見える『透明』じゃなくて、見えない『透明』なのよ。」

み 「ほ、ほんとだ・・・・・。何なのコレ?」



             そして、何かの気配を感じた。



             獣の様な唸り声だ。



岱 「なるほど。すでに、我等が来ると解っていたか・・・・・。」

真 「コレって、私も戦わなきゃいけない雰囲気?」


















             一方その頃。


マ 「ミナさん!い、いいんですか?練習しなくて・・・・・。」
ミ 「たまには息抜きしようよ〜♪」

マ 「スワンさん達と次会うまでに、この曲のそれぞれのパートを・・・・・。」
ミ 「解ってるって♪ マドカさんは心配性だなあ。」

マ 「も〜〜、ミナさんが心配しなさすぎなんですっ!!」



             何かを蹴っとばす美奈。


ミ 「およ?なんで、カマボコ板が落ちてるんだ?」




             と、ハンバーガーを買い捲る美奈。



マ 「も〜〜。」


             困った表情のマドカ。

マ 「そりゃミナさんは自信があるのかもしれないけどさ・・・・・。
    私は自信なんか・・・・・無いよ・・・・・。」








             あの次の日、スワンとサヤに呼ばれた二人は、
             まだ聴いた事も無い曲を渡され、各パートを練習するように言われたのである。

             暫定的ではあるが、ミナはドラム、マドカはギターもである。


ミ 「自信なんか、無いよ。もぐもぐもぐ。」
マ 「えっ?」

ミ 「アタシは好きなだけだもん。練習もそりゃするけどさ、苦痛だなって思うときは
    やっぱ休まないとねぇ。」
マ 「うーん。」


ミ 「あれ?」
マ 「ん?」

ミ 「マドカさん、カマボコ食べた?」
マ 「えーっ!?なんで?????」




             またミナの椅子の近くにカマボコ板が落ちていた。


ミ 「はてな?」





















             さらに鉄也サイド。

             鉄也は凛華と共に歩いていた。


鉄 「というわけで、作った人に失礼だろ?」

凛 「ギリギリまで包丁でそぎ落とせばいいじゃないですか?」

鉄 「違う、最後に歯でガリガリするのがいいんじゃないか!!
     アレこそカマボコの醍醐味。」
凛 「そ、そうなんですか。(汗)」


鉄 「ときに玄米はどうした?」


凛 「え?今日は非番ですよ?」

鉄 「なに!?ここに来るように伝えたんじゃないのか?」

凛 「非番で居なかったので、伝えられませんよ。」


             凛華は笑顔で答えた。


鉄 「そういう事は早く言え・・・・・。
    しかたないな、まあ、行くか。」








             そしてまたカマボコ話を永遠に聞かされるのであった・・・・・。


















            ロンダル博物館
            透明にされバラまかれていたのは、ガラスの破片。
            地雷のように捲かれている。


岱 「犬か・・・・・。」

真 「『透明にする。』能力なのね・・・・・。」


            透明にされた犬が襲い掛かってくる。



岱 「ジャスティスブレード・・・・・・。」

            手にした『正義』のカードから刀が現れる。

真 「インジェクション!!」

            数mmだけ斬った髪が、30cm位に伸びる。


み 「なななななななな、なんですかそれ!?」


岱 「説明している暇は無い。」
真 「みちるちゃん、下がってなさい。」

み 「わ、私も拳法使えるもん!!」


            と、言うが早いか透明の犬が襲い掛かってきた。



み 「そんなに唸ってたら、透明になった意味無いよ?」






            みちるの連続蹴りが犬を蹴る。


岱 「その連続蹴り・・・・・。酔八仙拳か・・・・・。」

み 「あったり〜〜。張果老の連続蹴り〜〜〜☆」




            ガラスの音で犬の位置を把握する真菜。



真 「インジェクション!!」


            手にある針を投げる。


            刺さった感触を確認する。


真 「ヴァンパイア!!」



             見えない空間から血が滴る。




み 「な!?」

真 「献血のお時間です。」


             投げた針がストローのように血を吸う。
             真菜の『インジェクション』のいくつかの1つの技である。


             みちるの酔八仙もあり、止めは岱が斬ってはいるが犬は全部仕留めた。







             奥から女が出てきた、DCの『参 由香』である。

ユ 「簡単に倒せるって・・・・・言ったのに・・・・・バクの馬鹿。」



             『参 由香』 能力 『清流極めた天然水』(クリスタル・リキッド)
                   その水を一定量浴びた部分が透明になる。
                   発生させる時は手に持ったペットボトル内だけである。


真 「なるほどね。でも、生きてる恐竜なんてどこから持ってきたのかしら?」

岱 「それは別の能力者と考えるのが普通だろうな・・・・・。」




ユ 「今度はどうかなあ・・・・・。」





岱 「!!」


み 「え?なになになになに。」


岱 「二人共下がれ!!蜘蛛だ!!」



             三人は一旦入り口まで下がった。

             なぜか岱は付近のガラスを割った。

真 「な、なにしてるの?」


岱 「気にするな・・・・・。しかし、大型の毒蜘蛛だな・・・・・。タランチュラとかそういう系統だ。」

真 「み、見えなくて良かったのかもね、ある意味。」




岱 「一気に行くか・・・・・。」

み 「な、、なんだろう、不謹慎だけど・・・・・。なんか楽しい・・・・・。」

岱 「危ない女だな・・・・・。」

真 「あら?私もこういう緊張感はゾクゾクするけど?」



             岱は刀を持ち、一言残して走る。


岱 「変態の集まりか・・・・・。」






















真 「アナタに言われたくない・・・・・。」

















             続く。

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