ST:74
「研究所は何処に?」











              
             オアシス都市アリアン

             ミネルバ・カゲトラ・ジェイク・ミスティは、アリアンに居た。

ミネルバ 「・・・・・。」

ミスティ 「ミネルバ姉ちゃん、元気だしてーな。」

ミネルバ 「ただ、思うところあっただけよ。
        わたくし達にはやるべき事がありますわ。」
カゲトラ 「そうでゴザる、今は亡きセバス殿のためにも・・・・・。」

ミネルバ 「そうね・・・・・。」






             あの一件で執事セバスは命を落とした。

             ミネルバ達はさらなる「赤石の魔力に身を落とした人間」を憎む事になった。





             と、すぐ隣の人間の会話に『ネメシス』と言う単語を聞いた。



ミネルバ 「え?ネメシス?」



             隣に居たのは、ギルド『seven see』のGMハインツ、武闘家フォルド、テイマメィリィである。

ミネルバ 「seven see・・・・・。」

ハインツ 「ever snowか・・・・・。」







             アリアン:砂風酒場

             7人は、場所を移動した。



ミネルバ 「で?この広い世界で、どうやって探すのかしら?」

ハインツ 「世の中のシーフには、ダンジョンの宝だけでなく情報を売る者も居る。」
ミネルバ 「情報・・・・・?」

ハインツ 「ああ、その物にもよるが、あらゆる街やダンジョンでの情報、
        隠し扉・隠し財宝の場所・人探し情報など・・・・・。」
ミネルバ 「なるほどね、で、その人がこの街に居るのかしら?」


ハインツ 「アリアンを拠点としたダンジョン専門のシーフも居る。
        とくに彼らは『レッドストーン』の謎を、解き明かそうとしている。
        中には天上界へ行った者なども居るとか・・・・・。」

ジェイク 「天上界・・・・・か。」


ハインツ 「まぁ、とりあえずはネメシスの研究所は隠して隠せるものでもない。」

ミネルバ 「そうね、オート監獄、アジトにも・・・・・。」

ハインツ 「そうなると、まだ眠る地下を持つ場所を中心に探せば、
        闇雲に探すよりはいいだろう。」
ミネルバ 「なるほどね。」



ミスティ 「ほんで、その『シーフ』はんは、何処におるねん?」



             少しカウンターを見るハインツ。


ハインツ 「情報の拠点の相場は、酒場と決まってる。」


メィリィ  「え?私呑みに来たのかと。」
フォルド 「鍛錬に飲酒はご法度である。」
メィリィ  「呑まないけどさ、これなら腕立てでもしてた方がマシだし?」
フォルド 「全くである。」


ハインツ 「・・・・・。ある種の人選ミスか・・・・・。」
ミネルバ 「似たようなのいるけど・・・・・。」




             こちらの会話を他所に、なぜかトレーニング話などに
             花を咲かせる3人。


カゲトラ 「この拙者の腕のオモリもなかなか効果的でゴザるよ?」

フォルド 「おお、見たことのないモデルだな。」
メィリィ  「足用のは無いの?」







ミスティ 「なんで・・・筋肉フェチが多いねん・・・・・。」
ジェイク 「( ̄- ̄ )y─~~」





             砂風酒場のマスターに話をするハインツ。

             マスターが、指で奥を指す。




ハインツ 「ちょうど今、該当するシーフが居るらしい、だが話を聞くならその人数分の金がかかる。」
ミネルバ 「なるほど、アナタが私に情報を提供する義務はありませんからね。」



             ハインツとミネルバが聞く事になる。







             樽蔵のような奥の部屋が、そういう場所になっているようだ。




             その奥に、樽にもたれてるシーフが居た。


ハインツ 「ワンナーさんかい?」

ワンナー 「ああ。で、どんな情報が知りたい?」


ミネルバ 「情報はいくらくらいなのかしら?」


ワンナー 「まずは質問を聞く。その内容次第だ。
        ま、俺にも解らない事もあるし。」



ハインツ 「オート監獄、アジトのように最近発見された『研究所』
        それに匹敵するような、未だ見えない研究所を探している。」
ワンナー 「へぇ、なるほどね・・・・・。」

ハインツ 「知っているのか・・・・・?」





ワンナー 「そうだね。1人2000万G」


ミネルバ 「2・・・・2000万!?」

ワンナー 「別に一人が聞いて、もう片方に教えるのは自由だけど?」


ミネルバ 「自分の商売道具を安くみないことね。」

             ミネルバは自分の指輪を外す。



ミネルバ 「売却手数料も含めて、5000万は下らない物よ?
        これで、二人分。」
ワンナー 「ちょっと見させてもらうよ?」




             ワンナーはその指輪を鑑定し、OPを調べた。



ワンナー 「そうだね、結構レアなOPな物だね。OKこれでいい。」
ミネルバ 「いい眼してるわね。フフフ・・・。」


             そして、二人はその『場所』を聞いた。

             驚きを隠せない二人。



ハインツ 「待て、私の分を払ってもらえる義理は無いぞ?」




ミネルバ 「砂風酒場経由で、情報屋ワンナーの存在と言う情報を買った。
        たったそれだけの話よ?」

ハインツ 「要らぬと言っても引きそうに無い女だな。」


ミネルバ 「ええ、私プライド高いものですから?(笑)」



             一瞬フッと笑い、ハインツは外へと戻る。




フォルド 「ハインツ殿、何か解ったか?」

ハインツ 「ああ、意外な場所だったな・・・・・。」

メィリィ  「そうなの!?」

カゲトラ 「で、何処でゴザる?」





             場所を語らずに、先を行くハインツとミネルバ。

             酒場を離れ、街のハズレの人の居ない場所へと移動する。




ミスティ 「勿体ぶらずに、おしえてーな。」




ハインツ 「情報屋の見つけた、該当する怪しい場所とは・・・・・。」









             一同はその言葉を待つ・・・・・。










ハインツ 「古都ブルンネンシュティグ・地下水路・・・・・。」

フォルド 「何・・・・・。古都だと!?」
メィリィ  「へぇ・・・もっと人里離れた場所かと。」


ミネルバ 「地下水路!?」

カゲトラ 「確かプリッツ殿の両親が・・・・・。」
ジェイク 「まさか・・・GMの両親もネメシスに・・・・・ということか?」

ミネルバ 「あの子の両親を悪く言うわけじゃないけど、可能性は無くも無いわね。」
ミスティ 「せやけど、もう地下水路には怪物おらへんのやろ?
        って事はなんもやってへんのちゃう?」

ハインツ 「いや、それでも何かの手がかりはあるはずだ。」
フォルド 「どうする?」


ミネルバ 「とりあえず、古都まで行きますか。」
カゲトラ  「で、ゴザるな。」













             テレポーター前までやってきた7人。

             だが、意外な宣告をされる。


テレポ  「申し訳ありません。只今、スフィアクリスタルの使用効果が全く無くなってしまいました。」

ハインツ 「どういう事だ?」

テレポ  「解りません・・・ただ魔法都市スマグから、『効果が消える』等の連絡が入り、
        それ以来、全く連絡が取れないのです。」


             周囲にも、テレポーターに対して文句を言う冒険者が多い。


ハインツ 「スマグで何かあったのか・・・・・。」
テレポ  「今、レンジャーに捜査を依頼して、調査中です。」




ミネルバ 「耳打ちができなくなってる・・・・・。」
メィリィ  「ホントだ。」


             すぐにプリッツに連絡を取ろうとしたが、スフィアが反応しない。



             街の人も騒ぎ出す。



       「おいおい!絨毯も出ないぞ!!」

       「耳打ちができなくなっている!!」

       「経験値も半分なのか!?」 (*赤石物語では違います。w)

       「30日で、15万Gもするってのに!!」



ミネルバ 「テレポーターも、スマグクリスタルの力でと言う事は・・・・・。」
ハインツ 「スマグそのものに、何かあったに違いないな。」





ミスティ  「なんでやろっ、ほな歩いて古都まで行くんかいなっ!?」








ハインツ 「一体・・・・・何が・・・・・・。」


















             超待て、次回。






































フォルド 「この磁力を発する『マグネットアームレット』を改良して足に。これで走ればかなり効く。」
メィリィ  「あ、でも足が太くなるのはイヤなんだよね。」
カゲトラ 「効きそうでゴザるな。」







ミネルバ 「『マグネットアームレット』って、女性が好む『腕輪』よね?」
ハインツ 「まぁ、アイツらのトレーニング話には、私もついていけん・・・・・。」





メィリィ  「『ジャンクケース』の腕輪のポケットにオモリ入れるのもいいかも?」
フォルド 「なるほど、それでアリアンから古都まで走る!?」








ハインツ 「・・・・・。」
ミネルバ 「悪いことじゃないと思うわ・・・・・。」

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