ST:73
「父と娘」











              
              古都ブルンネンシュティグ


              いつもの食堂で集まる6人+フェニ。



プリッツ 「あっはっはっはっはっは。ついに誘拐かぁ。」

フェニ  「違いますよっ!!私が自分の意志で来たのです。」




              当然話題はウォレンとフェニ。

ルドルフ 「しかし、オヤジさん大丈夫か?剣持って追いかけてくるんじゃないのか?」


シーマ  「熱いねぇ・・・。」
アシャン 「シーマ、発言がババ臭いんじゃない?」

シーマ  「まぁ、私らなんて・・・・・。」
アシャン 「私『ら』!? それ、どういう意味だよ。」




ルドルフ 「しかし・・・今後はどうするんだ?ウォレン・・・。」

ウォレン 「・・・。」



              ウォレンの考えはルドルフに見透かされていた。


              このまま『ever snow』に居ても迷惑がかかる。





              それはフェニ自身も解っていた。

              だが、それによりウォレンが『ever snow』をもし脱退などしたら
              フェニが気にしてしまう事もウォレンには解っていた。



ルドルフ 「ま、ワシは恋愛とかそういうのは全然解らんけどな。
         ガッハッハッハッハッハッハ。」





              気にしてる『追っ手』は、意外と早く訪れた。





              食堂を出て、古都の公園でのんびりしていた時だった。








父    「見つけたぞ、ヒルダ。」



フェニ  「お父様・・・・・。」


父    「こいつらが私の娘をさらった張本人だな・・・・・。」

フェニ  「違うわっ!!私の意志で出てきたんですわ!!
        お兄様も・・・・・・。」
父    「黙れ!!」


              手を振り上げて合図した。

              連れてきた直属のギルドと、自警団が現れた。



父    「この誘拐ギルドをひっとらえろ!!」




              が、そこに現れたのは、古都を守る自警団ギルド。

              その長らしき者が出てきた。




古都GM 「困りますな・・・・・。このブルンネンシュティグは我々の管轄だ。」

父    「フン、誘拐ギルドを野放しにしておく者共が何を語る。」

古都GM 「誘拐・・・・・?」


プリッツ 「え゛っ!?

              何かややこしい事になってる??? 
              と、言った程度の事だが・・・・・。

              明らかにフェニの表情が困っている。





プリッツ 「ちょっと待ってよ!! フェニは自分の意志で家を出て、
        ここに来たんでしょ?」
フェニ  「そうです。自分の道は自分で決めます。
        お父様には悪いとは思っています。ですが・・・・・。」


父    「ここまで娘をたらし込んだのは、そこの男だな。」




              視線の先のウォレン。




ウォレン 「ま、俺には王族だのよく解らないが・・・・・。」
父    「貴様等のような下級の者に理解できるか!!」




プリッツ 「人の会話とぎるのが好きなオッサンだなあ。」



ウォレン 「悪いが俺は・・・・・このギルドとはもう関係無いんでな・・・・・。」





             ギルド退団申請の書を懐から出した。



ルドルフ 「ま、想像内じゃな。」

ウォレン 「すまねぇな・・・・・マスター。」
プリッツ 「んー。ホンキ?」

ウォレン 「ああ・・・・・。守るべきものが・・・・・ある。」
プリッツ 「そっか。」




             申請書を受け取ったプリッツ。


フェニ  「ウォレンさん・・・・・。」







ウォレン 「さて、これでこのギルドと俺は関係ないぜ?」

父    「それで済まされると思ってるのか?」




             とりあえず、事情聴取などになるのか・・・・・と
             自警団ギルドも困ってはいる。


父    「我が配下、全ギルドを総動員すれば、こんなギルドはどうせすぐに潰せたんだがな。」

プリッツ 「む!」






フェニ  「お父様・・・・・。」



父    「その男もこんな小娘のギルドに居る程度のコソ泥だろう?」


ウォレン 「おい・・・・・。俺をコソ泥と呼ぶのは構わんが、このギルドの悪口は許さねぇぞ?」

父    「我がギルドに逆らってどうしようと言うのだ?これだから下賎者は・・・・・。」


プリッツ 「プチン。」











             プリッツが前に出た。


             フェニの父を平手ではたく。


フェニ  「!!」



父    「き、、貴様っ!!私を誰だと!!」


プリッツ 「ハァ?フェニのクソオヤジでしょ?
        さっきから聞いてりゃ、下級だのなんだの。

        どう見たってアンタの頭のがおかしいでしょ?」

父    「なんだと!?」


プリッツ 「娘の幸せより大事な物があるの?」




             と、ウォレンの退団申請書を破った!!


ウォレン 「お、おい。」











プリッツ 「喧嘩上等!! 
   どこの王族だか上級ギルドさんか知らないけど。

   その喧嘩『ever snow』が買った!!




             と、ギルドメンバー申請書をフェニに渡した。




プリッツ 「はいはいはいはい!!書いて。」



             と、サインと拇印を押す。






プリッツ 「( ゚Д゚ノノ☆ハィハィハィハィ!! 皆さん、これで「フェニ」も
         『ever snow』の一員ですよ!!」

アシャン 「アッハッハッハ!!さすがウチのGMだ。」
シーマ  「いいねぇ、熱いわね。」




ルドルフ 「さて、前回のギルドトーナメント優勝ギルドの実力でも。」


父    「な、なに・・・・・。」



プリッツ 「あら?自分の娘束縛するヒマあったら、新聞くらい読めっての!!」






             あっけに取られてる団体を押しのけ、進む。





プリッツ 「さーって。新メンバー入団祝いのギルハンでもしましょか?」




父    「面白い小娘だな。」

プリッツ 「いえいえ、お父様ほどではゴザいませんよ?(笑)」



父    「ヒルダよ。」

フェニ  「はい。」


父    「もう我が娘『ヒルダ』は死んだものと思う。」
フェニ  「え?」





父    「好きにしろ。」
フェニ  「え?え?」










父    「小娘、オマエがコイツの道標の先にあるのに相応しいものなのかは知らん。」

プリッツ 「まぁ、関係ないしね。」

父    「くだらん、悪名が高くなれば、その時は成敗するぞ?」



プリッツ 「((´∀`))ケラケラ  お父様ほどの悪名にはなりませんよ。」

父    「物怖じもせず・・・・・。」







             そして、ギルドを連れ、その場を離れる父。





フェニ  「お父様!!」


父    「・・・・・。」








フェニ  「お体にお気をつけください。」


父    「・・・・・。」









             そのまま立ち去ろうとする父。

















父    「母親の命日を忘れる事は無い様にな・・・・・。」



フェニ  「そ、、それは!?」






             その意味の解ったフェニはただ、頭を下げるだけだった。








             新メンバー 『フェニ』










             すごく待て次回!!










































おまけ。


プリッツ 「『すごく』待てになってるんだけど・・・・・。」

ミネルバ 「まぁ、わたくしの待ち時間にくらべたら・・・・・。」


プリッツ 「((((;゜Д゜))))まだそこ、引っ張るの!?」





























カゲトラ 「拙者も刀技を忘れそうでゴザる・・・・・。」

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