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「20年という時」












              古都ブルンネンシュティグ
               もはや、国民食となった『ぴくっこ丼』だった。。。。。 


               実は老舗だった店が再びオープンしたとの事。



               もちろん他の定食もたくさんあるわけです。


               プリッツが行かないわけがありません。



               プリッツ・ルドルフ・シーマ・フレイオは今日の宿は古都であった。
               それぞれが自由に行動していたわけです。
               戦士と言えど休息は必要なのです。




プリッツ    「ん〜?な〜んか見覚えある感じの建物だなぁ。」


               長い行列で待ったすえにやっと、入れたのである。

               ほとんど閉店時間。



老婆      「はい、いらっしゃい。」



               小さな店で、老婆が一人でと数名の若者がやっていた。



老婆      「あれあれ。プリッツちゃんかないかね?」
プリッツ    「(´・ω・`)ほぇ?」


               ふと、少し考えて。


プリッツ    「おばあちゃん!!」
老婆      「大きくなったねぇ。」


プリッツ    「あ、そうか。なんか見た事あると思ったら、
           お父ちゃんが連れてきてくれてた店だったんだ。」

老婆      「プリッツちゃんのお父さんが居なくなってから、閉めてたんだけどねぇ。」
プリッツ    「(´・ω・`)・・・・・。」



老婆      「まだ、見つからないんだねぇ。」
プリッツ    「(´・ω・`)うん・・・・・・。」




               5年前であろうか?

               プリッツの母親が亡くなった。。。。。

               その直後、プリッツの父親も姿を消した。


               ただ一人残されたプリッツだった。
               実はその後は古都の教会で育ったのであった。




老婆      「で、何を食べるんだぃ?」
プリッツ    「(`・ω・´)いつもの!?
老婆      「イーーーヒッヒッヒッヒ。そういうと思ってたよ。」

老婆      「(`・ω・´;)あいかわらずの笑いだなぁ。」




               閉店となって、もうほとんどの客が帰って行った。



ルドルフ    「おう?プリッツ、ここに居たのか。」

プリッツ    「ルドルフぅ〜〜。まぁ、座れや。(笑)
            おばあちゃん、お酒一杯ね〜。」
老婆      「はぃはぃ。」




               定食を出し、一段落ついた老婆は、プリッツの前に座った。



老婆     「プリッツや。お父さんと、お母さんの出会いの話は聞いたことあるかぇ?」


プリッツ   「(`・ω・´。)もぐもぐもぐ。ないねぇ、そういうのは。
          もぐもぐもぐもぐもぐ、やっぱこの焼飯がおぃしぃ♪」
ルドルフ   「(`・ω・´;)な、なんじゃ、ワシも欲しかったのぅ。でも満腹じゃ。」



老婆     「その出会いと私の店は深い関わりがあるんじゃよ。」
プリッツ   「(`・ω・´。)もぐもぐもぐ。そうなんだ〜。もぐもぐもぐ。」


老婆     「あれは、20年ほど前じゃな。」








               そして老婆はイーッヒッヒッヒと語りだした。













              20年前。
              古都ブルンネンシュティグ
              まだ、誰も踏み込んだ事のない秘境も多く、伝説のアイテムもさほど見つかっていない。
              幾多の冒険者はそんな伝説を求めて旅立って行った。



              一人の男の名は『スコーン』 捕まえたモンスターなどを料理店に売る。
              『食材ハンター』であった。

              今日も一つの食堂に食材を届け、そのついでに食事していた。


スコーン   「やっぱ、うまぃな。おばちゃんの飯は!!」

女将     「イーーーッヒッヒッヒ。お世辞を言っても安くはならんぞよ?」

スコーン   「何言ってるんだぃ。マズけりゃ毎日食べやしないよ。」

女将     「イーーーーッヒッヒッヒ。目的はそれだけかのう?(笑)」



              女将は横を見た。


              その店で働いてる、プディングという店員だ。
              彼女もまた、店の休みの日は近場で草などを摘みに行ったりしていた。


              そう、スコーンはプディに好意を寄せていた。

プディ    「え?私がどうかしましたか?」


               ちなみにプディはわりと天然だったりする。


スコーン  「いやはははははははは。ななななな、何を言ってるんだぃおばちゃん。」

女将    「ところで、スコーン。ブリッジヘッドの北部に生息する『鷲王』の肉は手にはいらんかぇ?」

スコーン  「 ゙;`;:゙;`(;゚;ж;゚; )ブッ  む、むちゃくちゃ言うなぁ。」

女将    「鷲王は、あの発達した筋肉がいい味なんだよ。
         焼いて良し、煮込んで良しと。」
スコーン  「食べる前に、俺が食べられてしまうんだが・・・・・。」



プディ   「あ、女将さん。私そろそろあがります^^」
女将    「おお、もうそんな時間かぃ。気をつけていくんだよ。
          絶対日没前には帰るんだよ。」

プディ   「解りました^^  お疲れ様です。」




               プディは仕事終了の様子であった。



スコーン  「ん?どっか行くのかな?」
女将    「ああ、シンクさんに食材関係の情報云々をね。」

スコーン  「シンクさんて、、いっつも森に居るじゃないすか!!」
女将    「大丈夫だよ。あの辺もモンスターは、見習い鷲くらいしか居ないし。」


スコーン  「おばちゃん、最近『ぴくっこ大発生』の噂知らないのかぃ!?」
女将    「な、、なんだぃそれは!?」


スコーン  「ぴくっこが大量発生してるんだよ。バヘル大河近辺で。
         多分シンクさんはその調査であそこに居るんだよ。」
女将    「これはしまった事をしたね。ガイル!ガイルは居るかぃ!?」


店員    「女将さん、ガイルさんならさっき仕事が入ったとか・・・・・。」
女将    「なんてこったい。。。。。あたしが行くしかないのかね。」
スコーン  「俺が行くよ!!」



               と言うが早いか、スコーンは店を出て行った。




女将    「お待ち!スコーン!!














































              料金払ってないよ〜。」






                 スコーンは走った。
                 とりあえず、バヘル大河交差点付近へと。



                 ちなみにスコーンは『ボトルアーチャー』

                 まだ世に出回っていない貴重な存在のU『ストーンボウ』である。
                『火炎瓶・POT・石』などを発射できる弓である。





スコーン    「む、やはり、ぴくっこの数が多いな。。。。。
            って、プディさん!?」



                 遠くにプディを見つけた!!



                 なんと、プディが20匹以上のぴくっこに囲まれている。


プディ     「なんだか、ぴくっこさん多いですねぇ・・・・。」






スコーン   「おいおい、あの数はマズイだろ!!」



















                 走れ!!スコーン!!










                 待て、次回。

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