ST:46
「眩き閃光」












            オート監獄
             古都の東に聳える監獄。
             隠れたクエストをやる冒険者以外はそうそう見たことが無い。
             凄腕のシーフが捕らわれているとの噂も聞く。。。。。

             なぜか、レーザーを撃つタコがいるとか、そんな噂もあるが、
             確かめに行って帰ってきたものはいない。。。。。




イェロン    「本来なら西の教会から行きたいとこだが、、、、、。」
カゲトラ    「しかし、プリッツ殿たちの力を借りなくていいでゴザるか?」
ミネルバ   「今日は、あくまで偵察と言いたいとこだけど、わたくしだけでもいいですわ。」


セバス    「お嬢様、あまり無茶をなさらないように。」

カゲトラ    「早くも、盗賊共が嗅ぎつけたでゴザる。」



              向こうから何人かのシーフが走ってくる。



セバス    「お嬢様、下がっててください。。。。。」











































             ヒューーーン。ドーーン!!











ミスティ    「容赦ないなー。この爺さん・・・・・。
           跡形も無いやん・・・・・。」


セバス    「魔法力の調整が・・・・・。(汗)」

ミスティ    「アイテムだけ拾とこー。」
セバス    「そうですな。おお、指輪でございますな。」



            

            そして、監獄内を探すが、地下の入り口らしきものも見当たらない。


ミネルバ  「普通に考えて、アジトを変えたということもありますわね。。。。。」
イェロン   「怪しそうな場所は・・・・・。」

セバス    「盗賊団アジト地下か、、、、レッドアイ研究所ですな。」

イェロン   「研究所は施設そのまま残ってそうじゃしのぅ。
         微妙な狂った研究員も居そうじゃしの。」
セバス   「アジトも何かの人体実験で、廃人となった人間が捕らわれているとも聞きます。」


カゲトラ   「どうするでゴザる?このままこの監獄を探すでゴザるか?」
ミネルバ  「困ったですわね・・・・・。」

ミスティ   「もう少し下に降りてみぃへん?」

セバス   「下には恐ろしい魔物が居ますよ。」
ミスティ   「レーザーなタコの伝説?」

イェロン   「恐らく、伝説の魔物『ホワイトシェード』だな。。。。。」
セバス   「あの、光の魔法を極めた不思議な生命体という・・・・・。」
イェロン   「おそらくな。」


ミスティ   「そんな強いやつの奥にアジトがあったりしてな〜。」

カゲトラ   「考えられなくもないでゴザるが・・・・・。ネメシスたちも出入りできるのでゴザるか?」




セバス    「もしや・・・・・。」


ミネルバ   「どうしたの?」


           セバスはポケットから指輪を出した。

           さっきシーフが落としたものである。(ゲームでは落としません。)


セバス    「この指輪見てください。」

イェロン    「不可視LV2・・・・・。なるほど、『透明』か・・・・・。」

セバス    「これを使ってその奥にいくのではないかと・・・・・。」
           (*ゲーム内では透明でもレーザー撃たれます。)

ミネルバ   「その線もありますわね。。。。。」

イェロン    「さて、どうするか・・・・・。それ以外の可能性も大いにありうる。」



カゲトラ    「盗賊団アジトが赤石の実験研究所と化していると想定し、
          その盗賊団がさっきのシーフであると考えるのなら、ここに出入りしている可能性が
          かなりあるというわけでゴザるな。。。。。」
ミスティ    「お爺ちゃん、そのタコ倒せない?」

イェロン    「ぐむぅ・・・・。伝説の魔物じゃからのぅ。」
セバス     「ブローチに刻まれる強さの比較でいけば、ボイドラスターより・・・・・。」

イェロン    「1〜2体なら、なんとかなるのかのぅ。」
カゲトラ    「伝説の魔物でゴザるか、相手にとって不足は無いでゴザるな。」


ミネルバ   「とりあえず、降りてみる事にしましょう。。。。。」



            監獄をさらに下の階層まで行く事にした。。。。。


            監獄B3

セバス    「不思議な魔法力の封印が施されておりますな。
         ある程度ここで門前払いを喰らうわけですな。。。。。」

イェロン   「魔法封印さえ解いてくれればワシが開錠する。」



            扉が開いた。。。。。
            監獄B4


セバス    「光の精霊のオーラを感じますな・・・・・。」

カゲトラ    「慎重に進んで行くでゴザるよ。」



            全員で廻りの気配を感じ取りつつ進んだ。

ミスティ   「な、、、なんかイヤな雰囲気だね。」

ミネルバ   「しっ!黙って。。。。。」





イェロン   「!! ア、、、アレか!?」



            と、戦闘のイェロンがどうやら見つけたらしい。































            真白な閃光が顔の横を走った!!


            その直後に倒れるイェロン。

セバス   「イェロン殿をこちらへ!!」

            すぐに物陰に引っ張り込む。


イェロン   「ぬかった・・・・・。なんというタゲの範囲・・・・・。
         視線が合っただけでこれか・・・・・。」
セバス   「これほどの射程・・・・。そしてこの威力・・・・・。」
ミネルバ  「こ、、、こんな威力とは思いませんでしたわ。」
ミスティ   「ありえへん・・・・・。」

            アースヒールでイェロンを回復をするが、肩を射抜かれ傷は深い。

イェロン   「何が1〜2匹ならじゃ・・・・・。」
セバス   「何体居たか見えましたか?」

イェロン   「3匹はいたようじゃ。。。。。
          ヤツら同士の縄張りみたいなものがあるようじゃな。
          1匹づつ誘い出してやるか・・・・・。」
セバス   「次のモンスター発生までに、全部倒せるかどうか・・・・・。」

カゲトラ   「む、1匹こっちへ来るでゴザるよ!!」



            カゲトラが前に出た。


カゲトラ   「幻影独歩!!


            カゲトラの身体が不鮮明になる。
            回避率をあげたのであろうか?


カゲトラ   「乱雪月花!!

           氷の刀撃が、ホワイトシェードを凍らせる。

カゲトラ   「いまでゴザる!!」


           隙にセバスの連続メテオを炸裂!!
           ミネルバもマジカルアローで撃つ!!

ミスティ   「待ってなー、お爺ちゃん、今血止める薬だしたるさかいに。」

           ミスティはイェロンの治療をする。


ミネルバ  「か、、硬い!!」
カゲトラ   「しかも、拙者の乱雪月花の効果がすぐに切れるでゴザる!!」




           ダメージを受けながらも、なんとか1匹を倒す。

           再び物陰に隠れる。


ミネルバ  「POTも持たない気がしますわ・・・・・。」
カゲトラ   「竜の心臓もほとんどなくなったでゴザる・・・・・。」
セバス   「やはり、透明の指輪で行くしかないのですかな。」

イェロン   「この奥に赤石の謎があるというのに・・・・・。」



           突然何かが、足元に転がってきた!!


           咄嗟にカゲトラが刀を向ける。
           赤い帽子に、赤いマントの派手な男だ。


男      「おいおい、イキナリ刀は無いだろう〜。」

カゲトラ   「何者でゴザる!?」

男      「俺は盗賊スネイクってもんだ。ま、世界を股に掛ける盗賊だ。」
ミネルバ  「驚かせないで!」

スネイク  「おお、なんだぃなんだぃ、刀向けてくる地獄かと思ったら、
         こんな可愛い天使のいる天国だったってことか?」
ミネルバ  「な・・・・・・なにを!!」


ミスティ   「うちは・・・・・?」


           普段美人と言われては居たが、「可愛い」には慣れてない様子。


スネイク  「おっと、アンタら、ブローチ持ってないか?」
セバス   「ブローチ?WIZ用のか?」

スネイク  「ああ、天使・悪魔用のでもいいぜ。弾がなくなっちまってな。。。。。」
イェロン  「弾?」


           と、スネイクは左腕を見せた。

           異形の筒のようなものが腕にかぶさっている。

スネイク  「コイツはユニークアイテム「サイコブラスター」ってんだ。
        『魔法弾丸』ってわけだが、ブローチを装填すると
        その属性の魔法弾丸を発射するもんさ。
        ブローチもいいもんなら、何発も撃てるんだがな。。。。。」
セバス   「不必要のというのなら、ここに火のブローチが2つありますぞ。」


スネイク   「おお!やるねぇアンタ。なかなかの良品だ。
         これなら10発は撃てそうだな。
         いくらで売ってくれるんだ?この非常事態だ、少々高くてもいいぜ?
         ちょっとこの奥に用があってな。」

ミネルバ   「奥に何があるんです?」

スネイク   「参ったな、本当は秘密なんだが、可愛い子の頼みとあっちゃな・・・・・。」


           スネイクの話によると、昔ここの雇われ盗賊の1人だったらしい。
           認められたものだけが、透明指でこの奥へ行けるとの事で、
           そして、中でこのサイコブラスターを盗んで逃げたらしい。



カゲトラ    「あと、2匹でゴザるな。。。。。」
セバス    「一気にいけるでしょうかな。」

スネイク   「1匹なら、俺一人で充分だぜ?残りの1匹頼むぜ。いけるか?」
カゲトラ    「無論でゴザる!!」
スネイク   「OKOK。」




           スネイクとカゲトラが走った。



カゲトラ    (コヤツには、負けぬでゴザる・・・・・。あの奥義「伍」(ランク5)は拙者には無理か・・・・・。
           この奥義「肆」(ランク4)でいけるでゴザろうか・・・・・。)


           カゲトラは刀を2本抜いた!!


カゲトラ    「回天刀舞!!


           通常の数倍の斬撃で切り刻む技である。

           ホワイトシェードの体力が減っていく。


スネイク    「やるねぇアンタ。俺も負けていられないな。」



           遠くからの光線を持ち前の敏捷で交わす。

スネイク    「いくぜ、サイコブラスター!!弾丸『フーフーの紋章LX』」


           セバスからのブローチをサイコブラスターに装填。


スネイク    「タコの頭が足の根元にあるように、オマエもそうなのかもな・・・・・。」


           飛び上がり、頭上から撃ちぬく!!





ミスティ    「2人共やったでー!!」

ミネルバ    「あれを一撃で倒すなんて・・・・・。」
セバス     「なかなかやりますな。」

イェロン    「そろそろ引退の時期かのぅ・・・・・。」




スネイク    「ここが、入り口だ・・・・・。まぁこれだけ騒いでりゃ中にも気づかれてるだろうな・・・・・。」



           スネイクが開錠する。



スネイク   「おいおい、、、、、気づいているにもほどがある・・・・・。」
ミネルバ   「!!」



          中に入ると、少し離れた所に、狼が居た。





ネメシス   「ようこそ、諸君。我が隠れ家へ・・・・・。
          よもやあの番人を倒すとは思わなかったぞ。なかなかの材料だな・・・・・。」

スネイク   「いきなり親玉の登場か・・・・・。」


ネメシス   「オマエが、その古代の産物を盗んだコソ泥か・・・・・。」
スネイク   「武器は使ってこそ、意味があるんだよ。
          こいつも、嬉しくて光の涙を流してるぜ。」

ミネルバ   「アナタがネメシスね・・・・・。」


          ネメシスがゆっくりと立ち上がる・・・・・。


セバス    「あの事件から何もかもが狂った・・・・・。」
イェロン    「さて、おぬしの持つ『レッドストーン』を渡してもらうぞ。」


ネメシス   「人間を超越したいと思わないか・・・・・。
          限られた能力の扉を開き、新たな強さを・・・・・。」


カゲトラ    「愚問でゴザるな、そのようなものは『真の強さ』ではないでゴザるよ。」

ネメシス   「ククククク・・・・・。そんなキレイ事が、圧倒的な力の前で通用するのか?
          全ては死ねば終わりだ・・・・・。」


セバス    「赤い石の呪いか・・・・・。」

ネメシス   「この力に目覚めし者の未知なる能力・・・・・。欲しくはないか?
          いらぬと言うなら、ここで死骸になってもらうだけだがな・・・・・。」


ミネルバ   「その力、元に戻す方法を教えなさい!!」


ネメシス   「この素晴らしい力を元に戻すだと?
          そんな愚かな方法などあるはずがなかろう。」


          ミネルバの母親を元に戻す方法である。



ネメシス   「稀に才能無き者が異形な姿になっていくが、
          素晴らしき偉業の前に犠牲は付き物だ・・・・・。」

ミネルバ   「許せませんわ・・・・・。アナタはここで朽ちていくのです!!」
カゲトラ    「さすがに、拙者も怒り頂点でゴザるよ・・・・・。」

セバス    「生命への愚弄・・・・・。その身で償ってもらいましょう。」

ミスティ    「ウチもなんか腹たったでー!!」









ネメシス   「オマエ等は、すでに毒蜘蛛に捕らわれている・・・・・。」






スネイク   「こ、、、これは!!」





         すでに部屋全体に蜘蛛の巣が張っている!!

         悪魔のスキル「スパイダーウェブ」




ネメシス   「ククククク・・・・・上物の実験材料ができたな・・・・・・。」









          6人は捕獲されてしまった・・・・・。

























          次回へ。

inserted by FC2 system