ST:42
「全てをその一振りに」












            
            メテオの跡には、完全に潰れた屋台と、
            倒れたジェス爺の姿があった。。。。。


ケン     「爺さん!!」


            すぐ裏にあった、ジェス爺の打ったであろう武器も
            いくつか砕けていた。。。。。


バーキン  「しょぼぃ剣と、しょぼい麺しか打てなかったか。ハッハッハッハ!!」

アシャン  「アイツラ・・・・・・・・」
フレイオ  「アシャン、、、、気持ちは解るけど、その力に飲まれちゃだめなんだ・・・・。」



            と、ジェス爺がケンを呼んだ。

ジェス爺  「ケン、、、、そこの地面に刺さってる・・・剣を・・・・。」
ケン    「こんな時に何言ってんだよ!!」

ジェス爺  「ワシの最後の一振りじゃ・・・・・。」
ケン    「最後とか言ってんじゃねぇよ!!」


ジェス爺  「ケンよ、オマエは力も無く、体力もない・・・・・。
        だがその頭と、素早さを活かせば・・・・できるんじゃ。
        剣士や戦士にこだわることは・・・・無いんじゃよ。。。。。」

            そして、ケンはその剣を抜いてみた。


プリッツ  「あ、、、、Uだ。」

フレイオ  「ザウバモルダー・・・・・。」

        ユニークアイテム:ザウバモルダー
         魔法を防ぐルーンの文字が刀身いっぱいに刻まれており、
         ウィザード相手に抜群の能力を発揮する剣。
         攻撃力18〜29(1.30s) 射程距離110 ダメージ+60% 魔法抵抗+20% 
         火・水・風・土属性ダメージ吸収10%


ジェス爺  「オマエは、その分魔法にも打たれ強い体じゃ・・・・。」


バーキン  「死にぞこないが・・・・・。」


ジェス爺   「バーキンよ、、、、兄やバリアートの町民を殺した報いを・・・・・。
          受けるがいい・・・・・。」



バーキン   「フレイムストーーーーーーム!!















          巻き起こる炎が、割れた・・・・・。








バーキン  「な、、、なに!?炎を斬っただと!?」













ケン     「なるほど・・・・・。爺さん、、、、解ったよ。。。。。
          全部じゃないかもしれないけど、今までの事も、、、、、。
          全て、この剣が教えてくれた・・・・・。」

ジェス爺  「ケン、、、、おまえなら、できる。」




ケン     「おい、オッサン、、、イヤ、ダークウィザードGMバーキン!!
         俺との戦い、受けるよな?」

ギルメン  「何言ってんだ?ガキが。」

ケン     「なるほど、こんな小僧が怖いのか?」


バーキン  「ジジイの言葉、オマエにもあてはまるぞ・・・・・。
         強い武器が自分の強さだと思うなよ!!」


          ファイヤーボールを連射する!!



ケン     「オマエとの戦いは、想像の中では何度もやってきた!!
         魔法と剣との戦いだって、何度も想定した!!
         俺の今までは、、、、、無駄じゃない!!

バーキン  「なんだ、、、さっきまでの小僧じゃねぇ・・・・・。」



          ファイヤーボールの弱点である魔法詠唱時間を読み、
          一瞬で懐へ潜り込む!!


          さらに魔法詠唱後のチャージの隙を突く。


バーキン  「くっ、、、、コイツ、、、本当に実戦はないのか!?」


           たまに炸裂しそうな魔法も斬り裂いてしまう!!


ケン     「これで、終わりだ!!」










































             バーキンの腕を斬りつけた!!


バーキン   「くっ、、、、、、、退却だ!!」

ケン      「こんな小僧にやられるオマエに、もう威厳なんてないよ・・・・・。」

バーキン   「覚えていろ・・・・・。」



             ムーンストーンを使用し、出現したポーターの中に逃げ込んだ。



ケン      「しまった・・・・!!」


シーマ     「逃げた!!あいつなら、、、知ってると思ったのに。。。。。」


ケン      「爺さん!!」
ジェス爺   「ケン、、、見事だったのぅ。。。。。
         またそのザウバモルダーを鍛えなおしてやるか。。。。。
         屋台はなくなってしまったからのぅ。。。。。」

ケン      「その剣で、またあいつらを倒しにいくぜ!!」
ジェス爺    「ケン、だが憎しみは憎しみしか生まないことも忘れないでくれ。
          敵討ちというよりは、町の人を守るために剣を振れ。」
ケン      「へへっ。やっと、一人前に認めてくれたか?」

ジェス爺    「・・・・・。」


ケン      「なんだょ、、、、はっきり言ってくれよ。。。。。」













































           ジェス爺はその場に倒れた。。。。。



ケン     「おい!!爺さん!!」
プリッツ   「お爺さん!!しっかりして!!」

ケン     「おい!!死ぬなよ!!
         この剣鍛えてくれるって言ったとこだろ!!約束守れよ!!」

シーマ    「ケン・・・・・。」

           シーマは首を振った・・・・・。
ケン     「嘘だろおおおおおおおおお!!」











シーマ    「私がここにこなければ・・・・・。」
プリッツ   「シーマ、そういう事は言わないの!!」

シーマ    「私が『悪魔の子』って言われる理由はそこにもあるのさ・・・・・。」

プリッツ   「あれ?アシャン姉?」




          アシャンは怒りによる赤い呪縛を抑えていた。

アシャン   「ううう・・・・・・。」
フレイオ   「ダメなんだ、怒りで解放してしまっては、絶対に・・・・・。
          AI低下で、ビーストベルセルクを・・・・・。」


          フレイオは指輪をアシャンにはめた。

フレイオ   「プリッツ、この指輪は、命の危機が無い限り外す事は禁止するよ。」
プリッツ   「う、、、うん。」



シーマ    「ケン・・・・。」

          シーマはケンの所へ行った、
          ケンは何かを言おうとするシーマに言った。

ケン     「悪いのはどう考えても、アイツらだろ?
         アイツらが金を奪うのなら、金持ちが悪いって事なのか?
         アイツらが王冠を奪うのなら、王朝が悪いって事なのか?」
シーマ    「そうじゃないけど・・・・・。」


フレイオ   「いつのも自信のあるシーマじゃないね。」

シーマ    「まぁ、でも、高僧の場所は案内できたから・・・・・。
         アタシは行くよ。。。。。」

フレイオ   「何言ってるんだよ。。。。。」











































プリッツ   「このバカ巨乳!! 
         あなたに取ってギルドってそんな軽いもんだったの?
         そんな軽い気持ちで、うちに入れてって言ったの?」



          シーマは歩いていく。

          段々、宵闇に消えていこうとする。



シーマ    「私が居ることが、いつか迷惑になるよ。」

プリッツ   「だったら、最初から言え〜〜〜!!
         この負け犬〜〜〜!!。」


シーマ    「罵倒したって、無駄だよ。」










































プリッツ   「この年増。」








シーマ    「私はまだ20代だ!!」



プリッツ   「(`・ω・´)あ、戻ってきた。」


シーマ    「・・・・・。」






           少し考え、シーマは笑った。。。。。












シーマ    「後悔するんじゃないよ!!」

プリッツ    「(`・ω・´)凸 上等!!

フレイオ   「ま、何かとイワク付きなギルドだし・・・・・。」








ケン     「爺さんの仇も討たなきゃな・・・・・。」

          ケンは剣を握り締めた。。。。。

ケン     「プリッツさん。。。。。
         俺が目的を果たしたらだけど、、、、、。
         俺も仲間に入れてもらってもいいかな?」

プリッツ   「もちろん。いつでも歓迎するよ。」



フレイオ   「ジェス爺さん。。。。。風邪ひくよ。。。。。
         ちゃんと寝かせてあげよう。。。。。」

ケン     「ああ・・・・・。やっと休めるんだもんな。。。。。」




            そして、空の向こうの方が少し明るくなってきた・・・・・。













            次回へ。

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