ST:40
「レンジャーズストライク」












            神聖都市アウグスタ
            神聖なるBIS・天使の街としても有名だが、
            レンジャー部隊の本部がこっそりあるものこの街の特徴である。




            とある建物に響き渡る。



!      「トラン森で火災発生!!火災発生!!」


アクァス   「トラン森だと!!どれだけ広いと思ってるんだ・・・・・。」


            アウグスタレスキュー部隊に正式に入ったアクァスであった。(16話参照)

            彼の部隊は今4人だけであった。
            チリ水WIZの自分と、キャノンWIZ「ワートル」、コール救急BIS「ゾマー」
            そして、ちょっと変わり者の水精霊遣いサマナー「マリーナ」


ワートル   「トラン森って、エルフとか熊とかだろ?大丈夫か?」
アクァス   「まぁ、行って見よう。俺たちでどこまでできるか解らないが、
         火災の規模次第では、他の部隊も来るだろう。」
ワートル   「だな。。。。。ゾマー。街移動頼むぜ。」

アクァス   「マリーナ!!準備しろ。」




マリーナ   「大丈夫だ、スウェルファーも準備してある。」
ワートル   「別に他の精霊も居てもいいとおもうが・・・・・。」
マリーナ   「ん?ではワートルも、メテオを覚えるというのか?」
ワートル   「・・・・・。ま、、まぁいいか・・・・・。」




             現地について、驚いた。火災の規模が大きい。

アクァス   「おいおい、これはどう見ても4人じゃ無理だろ・・・・。」
ワートル   「とりあえず、それでもやるしかないだろ!!」

ゾマー    「俺はBISのいない部隊を迎えに言ってくる!!」


             とりあえず、端から消化していく。

             マリーナも風雨を起こし火の勢いを抑えていく。


アクァス   「おい、ワートル、竜の心臓(CP・MAX状態を維持するアイテム)
         あと、いくつあるよ?」
ワートル   「10個くらいしかねぇぞ・・・・・。」



アクァス   「火雨とかじゃねぇな・・・・・。」
ワートル   「ああ、本物の炎だな・・・・・。またイフリィトの放し飼いでもしたか?」

アクァス   「どうする・・・・・。アレでもやるか?」
ワートル   「今やっても無駄だろうし、その後、何もできなくなるぜ・・・・・。」


             ウォーターキャノンのマスターバーストであろうか?
             ある程度火を小さくしないと無理であろう。



ワートル   「もしかして、中心にまだ火源があるのか?」
アクァス   「このままココを消してても仕方ないな・・・・・。
         マリーナ!!風雨で、道を作れるか?」
マリーナ   「できなくもないぞ?」

             巻き起こす風雨の規模を小さく集中させ、
             その中を伝い、森の中へと行こうというのである。


             ある程度進んだところで、明らかに火が強い部分があった。




アクァス   「な、、、なんだありゃ!?」


             赤い宝石から、獣の片腕と鳥のような頭が見えている。


マリーナ   「レッドストーン・・・・・?」

ワートル   「な、、、なに!? あれが炎の神獣の卵と言われるレッドストーンなのか?」
アクァス   「解らないが、迂闊に近づけないな・・・・・。」
ワートル   「完全に孵化する前に、やっちまったほうがいいんじゃないか?」

アクァス   「おいおい、まがりなりにも伝説の神獣だったら、俺らが勝てるとは思わないが。」
ワートル   「だが、この状態で放っておいても仕方ないだろう。。。。。」

マリーナ   「でも、この周囲を消せば、あとは外から消してもらえばいい。」

アクァス   「まぁ、そうだが・・・・。」



             だが、この轟炎を吹き散らすこの獣の対処には困る。
             ワートルの言う通り、もし完全に孵化してしまったら・・・・・。

             その被害はこの森の比ではないだろう。。。。。


        「アクァス!!どこだ!!」



             その時耳うちが入った。

             どうやらゾマーが連れてきたのは、隊長のフレディらしい。



アクァス   「隊長!!座標100・124付近。森の中心部です、大至急御願いします。」




             すぐにフレディとゾマーが駆けつけた。
             他のレンジャーは森の外から消火しているらしい。


フレディ   「な、、、、なんだこれは!?
         レッドストーンかどうかは別にしても、この獣を放っては置けないな。」

ワートル   「どうします?隊長。」

フレディ   「ブチ込むか・・・・・。全員のMBでキメるか?」 
アクァス   「隊長はどれで?」

フレディ   「攻撃して、コイツが孵化したり、そのまま暴走すると火災が増大する可能性も入れねばな。
         ウォーターフォールで範囲を抑えつつ・・・・・・か。」

アクァス   「やりますか?」


フレディ   「アクァス!ワートルはミドルレンジからキャノンで!MBは使うな。
         マリーナはあいつの中心部周辺に風雨をおこせ。
         ゾマーは誰でもいい戦士を2〜3人連れて来い。」


              全員がその指示に従う。


              フレディの広範囲ウォーターフォール(WF)!!
              蒼い雨が降り注ぐ。

              赤い獣にダメージを与えているらしく、もがく。


              凄まじい水圧のウォーターキャノンで攻撃。


アクァス   「こいつ、、、、中に入ってるわけじゃないのか?
         この石が『変わっていく』のか!?」
ワートル   「どんな生き物だよ・・・・・。」


フレディ   「ま、全て凍らせて砕けばいい話だ。
         弱ってきたらチリ頼むぞ。」


              フレディはWFを撃ち続ける。



              もがいている魔物は段々凍結していった・・・・・。


フレディ    「完全に凍結したか?????
           おい、戦士隊はまだ燃えてない木々と燃えてる部分の間を少しだけ伐採しろ!!」

マリーナ    「ん?」
アクァス    「どうしたマリーナ。」

マリーナ    「いや、コイツも精霊とかだと言うのなら、炎の精霊を出せば何か感じるかと
          思ったんだがな・・・・・。」
アクァス    「出せるのか?」

マリーナ    「いや、やはり他の精霊召喚も必要な事態もあるのだなと学習しておるところだ。」
アクァス    「ま、俺もメテオが使えれば爆発で消火もできるんだけどな。」

マリーナ    「私はどれも中途半端にな・・・・・・・・・・。」






              ほんの一瞬の出来事だった。


              マリーナが血を吐いて倒れた。


              マリーナの背中を炎の魔物の爪が伸びて貫いている。
          
              フレディは戦士隊と少し離れた場所に行ってしまった。


アクァス    「ワートル!!コイツをヤるぞ!!
           ウォーターストリンガー!!

              アクァスのウォーターキャノンのMBが炸裂!!

              このMBは水を圧縮して発射するため細くはあるが、
              貫通力に長けている、敵の急所を貫く場合に使用する。

              魔物の脳を直接ブチ抜くつもりであろう。


              少し離れてたワートルも駆けつけた。

ワートル    「炎は全て俺が防ぐ!!
           ガイザースプレイド!!

              一方ワートルのウォーターキャノンのMBは
              広範囲にわたる飛沫を発生させる。
              周囲の火への耐性を発動させる。


              マスターバーストは、その個人個人の使い方の派生といえる。
              同じスキルでもMBはそれぞれ違うのである。
              それでも手本となるMBはいくつか存在し、それを目指す者もいる。



              Wストリンガーを発射し続けるアクァス。


              魔物の顔面だけを集中する。
              竜の心臓の効果を借りて、連続発射をした。



              その貫通力にさすがの魔物も息絶えた。。。。。

              飛び散る火の粉は全てワートルが抑えていた。


              その死骸すら凍結させ粉砕した。。。。。。



アクァス     「マリーナ!!」

マリーナ     「く、、、、不甲斐ない所を、、、見せてしまったな・・・・・。」
アクァス     「ゾマーーーー!!どこに居る!!」


マリーナ     「もう少し、、、、、、お・・・・・・・・・・。」


               マリーナはもうしゃべらなかった・・・・・。
















               一度帰還したレンジャーズ。


               レンジャーの高LVリザレクションにより、命だけは取り留めたマリーナ。
               だが、意識は戻らない。。。。。



アクァス     「くそっ!!誰だ、、、、あんなもんをこっちの世界に持ち込んだ野郎は!!」

ワートル     「アクァス、、、落ち着けよ・・・・・。」



          「バリアート事件以来、我々の世界にあの赤い魔石は持ち込まれたそうですよ・・・・・。」



アクァス     「誰だ?」



               ついアクァスに話しかけた男が居た。

フレディ     「スマグ魔法刑事のザヴローさんだ。」

アクァス     「あの事件の担当の人か・・・・・。」

ザヴロー     「天界から赤い魔石を持って逃げた悪魔が居たのですよ。。。。。
           ただそれが本当のレッドストーンかどうかは解りません。
           ああいうような赤い石が今存在している・・・・・。
           私にはそれしか言えません・・・・・。」
アクァス     「どうなんだ、実際掴めたのか?」

ザブロー     「もうしわけありません・・・・・。それはお答えできません。」

              やりきれない怒りなど色々な感情を
              どうすることもできないアクァス。









               そして、一夜明けた。













               レンジャー部隊の中にアクァスの姿はなかった・・・・・。










フレディ     「無許可で、、、あいつ・・・・・。」
ワートル     「アクァス・・・・・。」

ゾマー     「どうするんですか?隊長。」

フレディ     「たとえ引きとめても、戻ってくるやつじゃないだろう・・・・・。」
ゾマー     「確かに・・・・・。」

ワートル    「・・・・・・。」


フレディ     「どうした?なぜ、俺も連れていかなかったのか?とか、そう思ってるのか?」
ワートル    「いえ、俺にこの部隊を託した。そう思ってますから。。。。。」


フレディ     「ま、この部隊は人員を数名補充しておく。
           マリーナは救急部隊に任せておけ。
           とりあえず、あの赤い魔物専用部隊を結成という事だ・・・・・。」
ワートル    「いったい、誰がなんのために、あんなものを・・・・・。」







フレディ     「俺が知るかよ・・・・・。(笑)」
















            特殊部隊の結成を前に、次回へ。

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