ST:24
「森の入り口」














            ついに、ギルド設立権利のトーナメント開催まで1週間となった。


            古都ブルンネンシュティグ
            すでに遠方からの冒険者たちは古都に滞在しており、
            それを狙った露店、また逆に遠方の産物の露店が多く設置している。

            そのギルドトーナメントのルールが発表された。

            ・各試合、戦闘する者と控える者合計8名まで登録可能。
              *仮ギルドマスター(以下・仮GM)は必ず試合に出場する事。
            ・次の試合で仮GMを除く7名は全く違っても問題は無い。
            ・次の試合までであれば、『ギルド作製権利』の無い冒険者(観客など)
               をスカウトし
出場させるのは可能。
            ・試合内容、対戦人数はお互いが了承すればOK。
              1vs1の勝ち抜き戦・仮GM同士の一騎討ちなど。

            ・全滅は勿論のこと、仮GM戦闘不能の時点で失格。
            ・対戦相手を故意に殺害した時点で失格。
            ・『ギブアップ宣言』で失格となる。


            優勝した仮ギルドを正式に『ギルド』として登録する。
              *ルールの改正・追加は随時発表。




戦士   「なんだよ、GM負けたら終わりなのかよ!!」
BIS   「やる気の無いギルド防止ってことだろうか?」

武道家  「だったら、準決勝で勝ったチームに入れてもらえばいいんじゃねぇの?」
ランサー 「ま、私がGMなら、そんな人入れたくないけどね。」 



            自信の無いGMが出場を諦めたりもしている。
            必然的に、自分が狙われるわけである。


カゲトラ  「うーむ。ギルド大会の話ばかりでゴザるな。」
ミネルバ 「そうね。結局わたくし達は3人で出る事になりそうね。」
ジェイク  「それにしても、異常な人間の数だな。そんなに来週の大会が目玉なのか?」

ミネルバ 「なんだか、アイドルとかが来てるんですって。
        この町はお祭り好きなようね。。。。。」


          歌って踊れるアイドルが最近色々出てきたようである。
          その光と音の魔法は従来のウィザードの魔法とはまた違った様子である。

ミネルバ 「ま、、、そんな世界もありですわね。。。。。」



          と、人ごみを避けつつ、レッドストーンに関する情報を集めていた。
          古都の議事堂のロングッシュの依頼である。。。。。

          話してるうちに、旧レッドアイ秘密基地になにやら詳しい人がいるだの、
          以前に比べて、レッドストーンの情報がたくさん出てくるようになった。

ミネルバ 「レッドストーン、、、、、どんな神獣の卵かそんな事はどうでもいい。。。。。
        お母様はレッドストーンの何を知り、今どうしているのか・・・・・。」
カゲトラ  「まぁ、レッドストーンの真相に迫れば自ずと解るでゴザろう。。。。。
        心配ではゴザるが、焦っても良い結果は出ぬものでゴザるよ。ミネルバ殿。」
ミネルバ 「そうね・・・・・。」


          古都を出て、旧レッドアイ秘密基地へ向かう3人。

          今までの情報を整理してみる。

ミネルバ  「結局、地下水路で殺されたのが神獣なのかしら???」
カゲトラ   「拙者が思うには、炎の鳥「不死鳥」のような感じでゴザるが。。。。。」
ジェイク   「そう言えば、ガキの頃、オヤジがなんか天上界の話をしていたような気もするがな・・・。」



          グレートフォレスト入り口に差し掛かった辺りで、幼い子の叫びが聞こえた。

カゲトラ   「!! どこでゴザる!?」



          少女が蜘蛛に追いかけられていた。

少女     「わーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」


カゲトラ   「刀閃!!

          振りかざした刀からの衝撃波が、蜘蛛を真っ二つに斬り裂いた。

少女     「ふーーー。助かった。」

ミネルバ   「子供がこんな所に居たら危ないわよ!!」

          と、見ると子犬を抱いている。

カゲトラ   「犬の散歩にしては、ちと遠出でゴザらぬか?」
少女     「(´・ω・`)・・・・・。チョキーさんの犬。。。。。」

ミネルバ  「チョキー?」


          古都のクエスト「チョキーの犬」である。
          チョキーは行方の解らないペットを冒険者たちに探させた。
          だが、犬は蜘蛛に喰われてしまった。

          それでもチョキーはまだ自分のペットを探しているという。
          その遺骨が自分のペットだと認めていないのであろう。

カゲトラ   「たしか、チョキー殿の犬は・・・・・。」

少女     「この子やもん・・・・・。」

          どう見ても違う犬種である。。。。。


          聞いた所、この辺の野犬に混じってこの犬が捨てられていたと言う。
          飼えなくなった人が捨てに来たのであろうか?

少女     「だって、ひとりぼっちやったもん・・・・・。」
ミネルバ  「まぁ、その犬をここに捨てていけなんて、わたくしには言えませんわ。
         でも、それを・・・・・・。」
カゲトラ   「!! お主、、、、、いったい何匹に追われてたのでゴザるか!?」


          後ろからゾロゾロと蜘蛛の大群が!!

ミネルバ  「((((;゜Д゜))))お、、、、おぞましい!!カ、、カゲトラ、な、、なんとか!!」
カゲトラ   「はっはっは。ミネルバ殿は蜘蛛が苦手でゴザったか。」
少女    「(´・ω・`)こんなでっかい蜘蛛がこれだけ来て、大丈夫な人いないと思うんやけど。」


          片っ端から蜘蛛を斬る。


少女    「強い戦士さんやなー。」
ミネルバ  「まぁ、カゲトラほどの使い手はそうはいなくってよ。」
少女    「お姉ちゃんは?ただ乳がデカイだけちゃうよなー?
        その紋章、アウグスタかどっかの王家やったかぃなー。」
ミネルバ  「んまっ!!なんかこの子、どっかの小娘を思い出すわ。。。。。」





























プリッツ  「( >д<)、;'.・ クシュン!」

アシャン  「ん?プリッツ風邪か?」

プリッツ  「( ̄▽ ̄)> きっと噂されてるんだよ。」

アシャン  「まぁ、良い噂じゃないことは確かだな。。。。。」

プリッツ  「(`д´)!! ちょっと!!ソレどういう意味よ!!」











































ミネルバ  「と、いうわけで、ペットの死は悲しい事だけど、受け入れないといけないわけなの。
         誰も新しくその犬を与えるなと言ってるわけじゃないですわ。」


         その少女ミスティは、チョキーに代わりの犬を渡そうとしていた事をミネルバに注意された。

ミスティ   「全然わからんー。そんなん一緒やん。」
ミネルバ  「今の状況じゃ、その犬は、前の犬の『代わり』でしかないって、お解りになりませんこと?」

ミスティ   「(`з´)全然わからんー。」

カゲトラ   「まぁ、ミネルバ殿。まだ子供でゴザるから、ここは・・・・・。」
ミスティ   「(`д´)あ、いまウチの事『子供』言うたなー。
         お姉ちゃんには、、、、、捨てられてたこの子の気持ちが解らへんのやな・・・・・。」

ミネルバ  「(`д´)そうじゃないって言ってるでしょ!!この小娘はー。」
ミスティ   「(`д´)前に他の子が居たなんてことは、この子には関係ないでー。」
ミネルバ  「(`д´)だからって、『代わり』のままじゃその犬の立場はどうなると思ってるの?」





ミスティ   「((((;゜Д゜))))はっ。」



         ミスティは少し考え、口を開いた。。。。。

ミスティ   「(´・ω・`)そか・・・・。そうやんな。。。。。ウチかて、お姉ちゃんの代わりじゃない。」



         その『お姉ちゃん』とは自分の実姉の事らしい。

ミネルバ  「なるほどね、、、、、。アナタどこかの王族かしら?」
ミスティ   「((((;゜Д゜))))!!」

ミネルバ  「どこか行った姉の代わりで、王族の何かを継承する事になった・・・・・。とか?」
ミスティ   「(´・ω・`)ち、、、ちゃうもん。。。。。」



カゲトラ   「ん?何用だ?お主ら・・・・・。事次第ではただでは済まぬでゴザるぞ!!」


         数名のシーフと思われる者が武器を構え立っている。

シーフ    「とりあえず、オマエには用など無い。」

カゲトラ   「なるほど・・・・・。」

         ミスティはミネルバの影に隠れた。


ジェイク   「´ρ`)y─┛~~ さて、何が狙いなのか・・・・・。」


シーフ    「シーフギルド敵に廻して、タダで済むと思うなよ。。。。。」


カゲトラ   「ジェイク殿。ミスティ殿を頼むでゴザる。」

         ジェイクはスキル「サンクチュアリ」で自分とミスティを包む。
         これで一切の攻撃を受ける事は無い。


         ミネルバは弓を構えた。

シーフ    「さらに飛び道具で挑まれるとはな・・・・・。当たるのかよ。(笑)」




         シーフはナイフを投げて来た!!
         ダーティフィーバーであろう!!
         カゲトラとミネルバは武器で防ぐ。


カゲトラ   「拙者に飛び道具など、通用せぬでゴザるよ。」
ミネルバ  「マシンアローでも、落としますわよ。。。。。」



         さらに、上空から矢が降ってくる。

         シーフの手首に刺さる。

シーフ    「矢を番えてもいなかったはず・・・・・。」


ミネルバ   「インターバルマジカルアロー・・・・・。」


         インターバルシューター:上空に矢を撃ち、時間差で降らせるスキル。
         それをマジカルアローでやってしまったようだ。


シーフ    「面白い・・・・・。」

         シーフはワナをしかけた・・・・・。
         エクスプロージョンである。


カゲトラ    「そんなみえみえの罠を踏む馬鹿がいるのでゴザるか?」
ミネルバ   「!!ま、、、まさか!!」




         なんと、シーフの1人がそれを踏んだ!!

         爆炎が立ち上る!!


         その爆炎がおさまったときに、シーフの姿はなかった・・・・・。



ミスティ    「(´;ω;`)カゲトラ様〜〜〜〜。」

ミネルバ   「な、、、なんて事。。。。。カゲトラ!!大丈夫なの?」

カゲトラ    「ふ、、、不覚。。。。。拙者まだまだ修行が足りんでゴザるな。。。。。」


ミスティ    「これ、、、爆発と同時に薬品を散らしてる・・・・・。
          なんて悪質な罠なんや・・・・・。」
ミネルバ   「なんですって!?」


ミスティ    「カゲトラ様。このPOTを塗るといいでー。」
カゲトラ    「か、かたじけない・・・・・。」


ミネルバ   「わたくしにも少し分けてくれませんこと?」











ゴチ







ミネルバ   「んまぁ!!び、、ビンを投げるとはなんて乱暴な・・・・・。」
ミスティ    「うるさいなぁ。ほんまなら有料やけど、姉ちゃんには助けてもろたからなぁ。」
ミネルバ   「この、小娘・・・・・。」
ミスティ    「そんなでっかい乳してるからやでー。」
ミネルバ   「その憎らしさ、、、、本当にあの小娘そっくりだわ・・・・・。」


ジェイク    「´ρ`)y─┛~~ なるほど・・・・・。
          おまえ、薬師の称号を持ってるな。。。。。」
ミスティ    「((((;゜Д゜))))!!」

ジェイク    「その大きなスカートも、POTを提げてるからだろう。。。。。
         そのスリングは、POTで攻撃するためだろう?
         となると、、、、あいつらが狙ったのは、、、、その薬か、、、、。
         あるいは、知識そのものか。。。。。」

ミスティ    「(´・ω・`)・・・・・。」



         ミスティは薬師だった。。。。。
         そのあらゆる調合を記したノートを持っていた。
         薬は使い方を誤れば、毒にもなる。

         シーフはそれを狙っていたのだった。。。。。


ミスティ    「(´・ω・`)ま、、、まぁ、ポーションプリンセスとでも呼んで・・・・・。」


ミネルバ    「お断りですわっ!!
ミスティ    「大人げないなー。姉ちゃん・・・・。」


ミネルバ   「本来なら、その辺の蜘蛛のエサにでもしたいくらいだわ。」


カゲトラ    「ミスティ殿、口はちょっと悪いがアレでもいい人なのでゴザる、ココはひとつ・・・・。」
ミネルバ   「カゲトラ!!」

カゲトラ    「む。。。。。」


ミネルバ   「レッドアイは辞めですわっ!! 身体についた薬品を洗い流したいから、
         古都に戻りますわよっ!!」

カゲトラ    「なぜ、素直にこの子を送ると言えないでゴザる・・・・・。」

ミネルバ   「早く行きますわよっ!!」












          と、レッドストーン以外にも何やら強大な組織が狙ってるものがあるのかと、
          前途多難な旅だと、3人は思っていた。。。。。



          はたして、ギルドトーナメントはどうなるのであろう。。。。。










          次回へ。

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