ST:16
「炎に向かう男達」












        燃えさかる家屋の中に飛び込んだゾマー。
        火を吹き放つイフリィトの姿を見た!!

        神獣とも言えるイフリィト。
        並みの冒険者なら、一瞬にしてその火炎にまかれるであろう。


ゾマー   「バ、、、バカな。。。俺の魔法抵抗じゃヤバイな。。。。。」


        だが、2階にいる人と合流さえすれば、ジェインのコーリングで救出できる。


        イフリィトは通路を塞いでいる。

ゾマー   「俺じゃ倒せねぇよな。。。。。しかし、なんだってココに!?」



        とりあえず、イフリィトのタゲを取り、1階を廻る。

        火抵抗が少しあるとはいえ、長くは居られない。
        タゲを取ったイフリィトは、ゾマーへと向かう。
        その轟炎は辺りをさらに、焼き尽くす。


        ふと、イフリィトの隙をついて、2階へ上がる。


        そして、窓際の人の所へ行く。
        少女が1人、うずくまっていた。

ゾマー   「おい、大丈夫か!?」


        少女を抱えて、窓からジェインに合図を送った!!



        その頃、ルドルフは、
ルドルフ  「おお、そこの御仁。みたところ、ウィザードとお見受けいたす。」

WIZ1   「ん?」
ルドルフ  「水の魔法を持ってるなら、あっちの方の家の火事を消してもらいたい。」

WIZ1   「え、、ああ、水魔法なら使えるが。。。。。」

        と、ルドルフの言う方角を見た。

WIZ2   「お、、おい!!煙が上がってるぞ!!アクァス。」
WIZ1   「急ぐぞ!!ワートル!!」」

ルドルフ  「かたじけない!!」

        と、WIZ2人が走った。

アクァス   「こ、、ここか。」
ワートル   「おいおい、やるぜ!!」

        その家の中を見ると、異変に気づく。

アクァス   「な、、、、なんだありゃ!!イフリィトじゃないか!!」
ワートル   「ば、、、、馬鹿な!!」

        中に見えるイフリィトを見つけてしまった。


        と、ゾマーがイフリィトに向かった。

ゾマー   「俺がおびき出すぜ!!」
アクァス  「おい!待て!! 援護するぞ、ワートル!!」
ワートル  「クッ!! ウォーターキャノン!!」

        WIZ2人のウォーターキャノンとチリングがイフリィトに炸裂する。
ルドルフ  「回復は任せろおおおお!!」

        その間、ルドルフとジェインで回復を続ける。

アクァス  「硬いな!!」
        チリングタッチを連続で浴びせる。

        ようやくイフリィトが倒れた。

アクァス   「よし!!1匹だけだろうな?」
ゾマー    「ああ、1匹だけだった。」
アクァス   「ワートル、消化するぜ!!」

ワートル   「OK!」

アクァス   「チリと違って、青POTガブ飲みだな。(笑)」


        数十発のウォーターキャノンにより、鎮火する事ができた。


アクァス  「おいおい、こんなに忙しいのって、ギル戦でもなかったよな。」
ワートル  「ああ、疲れたぜ。。。。。ハァハァ。」


ジェイン   「危なかったなぁ、、、、、しかしゾマー、あまりムチャをするんじゃない。」

ゾマー    「てか、これ、俺の家なんだよ。。。。。」


ルドルフ   「なにぃ!?」


        救出したのは、妹らしい。
        相当怖かったらしく泣いている。。。。。

ゾマー    「しかし、なんだって、この村にこんなモンスターが。。。。。」

妹      「(´;ω;`)あの、ブタさん捨てられてたの。。。。。
        ぐったりしてて、ゴハン食べさせたら・・・・・・。」












ルドルフ   「((((;゜Д゜)))) ブ、、ブタさん!?
ジェイン   「(;^_^A いや、確かに似てなくもないが。。。。。」

ソマー    「助かったよ。ウィザードのお2人。礼を言うぜ。」
妹      「(´;ω;`)ありがとう。。。。。」

アクァス    「ま、無事で何よりだ。」
ワートル   「久々になんか達成感あったしな。はっはっは。」


ゾマー    「ま、俺がなりたいのは、こういうレスキューみたいな事なんだよ。。。。。」
ジェイン   「それで、エバキュエイションと、コーリングか。」

ゾマー    「自分で魔法抵抗を上げて自分で突入して、自分で助けられる。」
ジェイン   「なるほど。。。。。」


アクァス   「ん?レスキューの人たちなのか?」


ジェイン   「いや、まぁ、正確には私は郵便屋ですが。。。。。」

ワートル   「なんだ、そうか。。。。。」
ジェイン   「どうかしました?」


アクァス    「いや、俺ら、もうギル戦とか引退して、のんびりこの村で過ごしてたんだけど、
        なんか、レスキューに「消防隊」あったよなぁって。」
ワートル    「ああ、なんか無駄に過ごすより、いいかなって。」

ルドルフ   「おお・・・・。なんとすばらしい。」

アクァス   「ギル戦とかの名声より、なんかこういう裏の仕事の方が向いてるかもな。」
ワートル   「違ぃないね。(笑) 人から感謝されるのも悪くないな。」

ジェイン   「そういう心がけの人たちが、そういう職業に付くから、
         街の人々が生活できるんですよ。ぜひ、レスキューに推薦しますので。
         あとで、一緒にアウグスタへ行ってもらえますか?」
アクァス    「お、それは嬉しいね。」
ワートル    「このまま、腐ってても仕方ないしな。」


ルドルフ   「なるほどなぁ。。。。。ワシも、なんでもやるより、ゾマーのように、
         何かに特化したほうがいいのか・・・・・。」
ジェイン   「え?何か言いました?」

ルドルフ   「いや、、、ワシもまだやる事があったな。と。
         やっぱエバキュやコールは、専門に任せた方がいいのかもな。」

ジェイン   「?????なんかよく解りませんが、ゾマーもルドルフさんも、
         そちらのお2人も、自分の進むべき道を見つけたって事ですね。」
ルドルフ   「ま、そういう事だ。(笑)」


         皆を見ていて、裏方には裏方の活き方があると。
         前衛で敵を斬るだけが、戦いではないという単純な事を思い出したのであった。





         その後、アリアンの配達を終え、再びアウグスタへとやってきた。


ジェイン   「では、お二方、こちらへ。ゾマーも、レスキューの方が向いてるようですね。」
ゾマー    「ま、でも、とりあえず、エバキュとコールは覚えさせてもらうぜ。」
アクァス    「俺たちも覚えられないかな?」
ワートル    「いやいや、免許おりないしな。(笑)」

ジェイン   「お2人とも、称号「ウィザードリィ」をお持ちで?」
アクァス    「ああ、一応持ってるぜ。」
ワートル    「俺もだ。」
ジェイン   「それは心強い。」


         と、ルドルフはジェインを呼び止めた。


ルドルフ   「ジェイン殿。ワシはココでお別れじゃ。」

ジェイン   「・・・・・・。解りました。今日はご苦労様でした、助かりました。」

        ジェインもルドルフがそう言い出すのは解っていたようである。

ルドルフ   「いやいや、ワシも何か見つけた気がするわぃ。」
ジェイン   「それはよかったです。」

ルドルフ   「じゃあ、皆の衆。頑張ってくれぃ!!
        また、ワインでも呑み交わそう。」
アクァス    「ああ、そうだな。(笑)」
ワートル    「もちろん、オゴリだろ?(笑)」

ルドルフ   「おいおい、レスキューは給料いいんだぞ?」
ジェイン   「そうでもない・・・・・。(汗)」

ゾマー    「ま、、、マジかよ!?」

ルドルフ   「給料目的なのか!?(笑)」



         冗談を交えながらも、ルドルフは、そこで皆と別れた。


ルドルフ   「ワシのやるべき事は、やはり、支援じゃな。
         よーし!!ビショップマスターやったるか!!」


         アウグスタのビショップマスターを受けようとするルドルフ。



























ルドルフ   「その前に、ワインだろ?やっぱり。」

         呑みながら、数少ない露店を見て廻る。

ルドルフ   「うお!!帝王のホールDX ゴールデンヴァージョン!!
         これで殴ったら、どんなんだろうな。。。。。」


         支援は?????


























         今後のルドルフに微妙な期待を抱きつつ、次回へ。

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