ST:15
「街を越え、時を越え」












         神聖都市アウグスタ
         神の住む都市とは言われたかどうか、さだかでは無い。
         またワインの葡萄を育てて、全国でも有名なワインを製造しているのだが、
         皆が油虫の出現を喜んでる気がするのはきのせいだろうか?


         ビショップや天使の多き町と言うことで、必然と色々なビショップなどが集まるのである。


         豪快ビショップ「ルドルフ」もここにやってきた。


ルドルフ   「やはり、ビショップとして、この街に来たからには・・・・・。
         まず、ワインか?ガッハッハッハッハッハ。」


         と、ワインを街の隅っこで呑んでいた。

         何やら慌しくしているBISが2人。


BIS1    「やはり、コールがダメだなぁ。」
BIS2    「コールは天使がやればいいんだよ。俺ら人間のBISには向いてないんだよ。」


ルドルフ   「ん?なんだ、我等人間BISにも、コールできるのか?」

         つい、話しかけたルドルフ。
         
         天使族「ジェイン」、そして、人間のBIS「ゾマー」

         元々、時空移動魔法「コーリング」「エバキュエイション」をできるのは、
         追放天使の一族だけ。
         それでも、天使である事を隠し、人間のフリをしてBISになる天使も多い。
         また、逆に人間のBISが、天使の時空移動を使うのは夢の一種であろう。

ジェイン   「私は、アウグスタの公務員です。担当は「郵便配達」です。
         私は天使族なので、エバキュも使用でき、各街への配達担当なのです。
         そして、彼が新人で、人間族でありながら、エバキュ・コールを覚えたいと修行中でして。」
ゾマー    「やっぱ、無理な話だったのかもなぁ。。。」


ルドルフ   「しかし、どうやって覚えるんだ?」

ジェイン   「まずは、時空空間に中に身を置く事を理解するために、コーリングを何度もかけます。」
ルドルフ   「アレって、慣れてない人間は、コール後、マヒしてしうだろ?」
ジェイン   「ええ、そうです。」

ルドルフ   「で、郵便配達のついでに修行か。。。。。ワシも連れていってくれんか?」


ジェイン   「うーん。うちで仕事を臨時にするのなら構いません。
        許可なく人間を運ぶのは許されておりません。称号「テレポーター」が必要ですので、
        それに、アナタの場合、「飲酒コール」になるので罰せられます。」

ルドルフ   「罰せられる!?」

ゾマー    「俺もBISなんだけど、古都でディヴァインアーチしたら、
         突然、「業務上過失アーチ」とかで逮捕寸前だったぜ。」

ルドルフ   「め、、めんどいな。」

ジェイン   「使うスキルも時と場所を考えないと、時には大きな被害になります。
        特に我々公務員は、罰が重いので気をつけないといけません。」
ルドルフ   「そういえば、街中でメテオ落としたWIZが、「過失致死スキル」で逮捕だったな。」

ジェイン   「そういう事です。単に自分勝手にスキルを使うのはよくありません。
        我々もこの職に就くのに、試験とかもありますし。」

ルドルフ   「解った。期間限定として、明日から使ってくれ。
         ワシもできるだけ、時空スキルを使ってみたい。」
ジェイン   「本来は簡単に教えていけないんですが。。。。。
         まぁ、コールで連れていくだけですし、この時期人手が足りないので、、、、、。」
ルドルフ   「ちょっと、酒抜きに走ってくるわぃ。」





        で、次の日。

        ルドルフは指定された場所に居た。

        ジェインと、ゾマーが居た。

ジェイン   「さて、今日は鉱山町ハノブで、この手紙を配ってもらいます。
        ルドルフさんは、とりあえずコールをひたすらに体験し、時空の中に身を置くことです。」


        そして、エバキュエイションでハノブに飛ぶジェイン。
        コーリング!!





        鉱山町ハノブ
        木造の家が多いからでしょうか?最近、「ボンド」がかなり売れてるようです。
        「ハジンはどこでしょう?」って叫びが多いわけですが、
        ハジンさん、鍛冶屋の看板出してみてはどうでしょう?

        ああ、そろそろ町の説明がカブりそうだ。


ジェイン   「さ、この地図を持って、手紙を配ってきてください。」
ゾマー    「なんか、今日は多いな。。。。。」
ルドルフ   「こ、、、これは大変だな。。。。。」


        と、手紙の宛先をみる。

















ルドルフ    「 <鉱山>って住所じゃねぇよ。。。。。」

ジェイン    <あ。辻ヒールはほどほどにしてください。称号「救命士」が無いとダメなので。>
ルドルフ    「細かいこというなよ。」
ジェイン    <医師でなければしてはいけない事があると同じです。
          ですから、大きな事は言えませんがほどほどに。>
ルドルフ    「了解だ。」


         鉱山をガシガシ登るルドルフ。

ルドルフ    「ああ、郵便屋って体力なんだな・・・・。
          こら迂闊に手紙出せないな。。。。。」


         そして鉱員に手紙を渡す。
鉱員1     「おお。ご苦労さん。こんなとこまで、ありがとよ!!
         ブリッジの女房からの手紙でな。。。。。よし、飯でも食いながら・・・・。」
鉱員2     「そうだな。おーーーーーい!!皆、飯にするぞ!!」
鉱員3     「手を洗うやつ〜、俺がウォーターキャノン出すぞ!!」
鉱員4     「おいおい、手をフッ飛ばすのだけはカンベンだぞ!?」
鉱員5     「だな、ハッハッハッハッハ。」


         少し、郵便屋の「楽しみ」が理解できたルドルフだった。

鉱員6     「また返事でも書くかな。また取りにきてもらうのも悪いなぁ。」
ルドルフ    「おっと、ワシ、急に眠気が・・・・。ちょっと眠らせてもらいまっさ。」


         鉱山の仕事はキツイ分、給与がいいため、遠くの町からも稼ぎにくる人が多い。
         長期間家に戻らない人も多いので、こういった手紙のやり取りが多いわけである。


ルドルフ    「ふー。よく寝たぜ。」

鉱員2     「おお、郵便屋さんよ。ありがとな。これ全員の手紙だ。
          俺たちの家は皆ブリッジヘッドだから、配るのもラクだろ?(笑)」
ルドルフ    (なるほど。。。。。手紙の大切さをワシは知らなかったな・・・・。)

         全員の手紙を受け取り、下山する。


         ハノブで集合したとき、ゾマーしかいなかった。


ルドルフ    「早いな。」
ゾマー     「ああ、俺の担当は温泉宿の予約の手紙とかが多いからな。」
ルドルフ    「ジェインは?」
ゾマー     「あの人は、ミスリル鉱山の方へ行きました。」

ルドルフ    「LVいくつなんだよ・・・。(笑)」


ルドルフ    「ゾマー、お主はなぜエバキュとコールを?」
ゾマー     「まぁ、あって損のない能力だからなぁ。。。。。」
ルドルフ    「ワシが見るに、お主、一見その辺の若者と変わりないような印象だが、
         好奇心のような事だけで、わざわざこんな道を選ぶとは思えんのだがな。」

ゾマー     「買いかぶりすぎだよ。おっさん。。。。。」

ルドルフ    「((((;゜Д゜))))おっさん!?
ゾマー     「ん? うぉ!!手紙まだ1通残ってた。やべぇ、行って来る。」
ルドルフ    「あ、ああ。」



         と、そこへジェインが帰って来た。

ジェイン    「ふー。やはりミスリル鉱山はキツイですねぇ。」
ルドルフ    「ゾマーは、1通渡し忘れがあって、今行ったぞ。」

ジェイン    「見た目よりマジメなヤツなんですよ。」
ルドルフ    「だな。」

ジェイン    「彼は何か目的があるのでしょう。それだけは解ります。」
ルドルフ    「そうだな。ワシにも解る。」


         そして、戻ってきたゾマーを連れ、次の町へと飛んだ。



         古都ブルンネンシュティグ
         もはや、露店街ブルンネンシュティグと名を変えてもいいだろう。
         それでも、皆「さすがにここは誰もこないだろう。」って事は解ってるようだ。






         また大量の手紙であった。

         アリアン以上の数である。
         むしろ逆を言えば、古都の郵便屋はどういう事になってるのだろう?

         そして、「なんとかって事」って変換しようとして「なんとかって古都」
         になるのは、私だけではないはずだ。

         そんな大変な配達も終えたら、すぐ次である。


         
        砂漠村リンケン
         少し前に「カキ氷POT」を売ってた露店があったのだが、
         最近見なくなり、他の者が新しく店を店を出すとか出さないとか。

         それでも相変わらず人気は無い。
         テレポーターの設置は無いのだろうか。



         と、リンケンに着いて一同は驚愕した。



ルドルフ   「家が燃えている!!」
ジェイン   「!!なんということだ、2階に人がいる!!」

         轟々と燃える炎の中、窓際で助けを呼ぶ人の姿が。


ゾマー    「ジェインさん、合図したらコーリング頼みます!!」

         なんと、ゾマーはその家に飛び込んで行った!!
ジェイン   「ゾマー、いけません!!」

ルドルフ   「ジェインよ、アンタの言いたい事は解るけど、
         何よりも重視すべき事はあるだろう? ワシは人手を集める!!
         お主はゾマーを待つんじゃぃ!!」
ジェイン   「あ、、ああ、そうですね。」


         中の人を救助し、コールで外へ。
         その考えは誰にも解った。





         中へ飛び込んだゾマーは見た。


         火炎を吹き散らす、イフリィトの姿を!!












         救助を待ちつつ次回へ。

         

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