ST:13
「日の当たらない場所」











        皆と別れた後、ウォレンは南下していった。


        古都ブルンネンシュティグ
         冒険の様々な知識を知っている、若葉が最近多い。
         彼らは元・冒険者の生まれ変わりなのだろうか。。。。。

         そして、最近、羽を生やし、火に身を包む遊びがはやってるのであろうか?
         古都西で、「ヘイストおねがい」とか「エンチャおねがい」の声を聞く。。。。。






ウォレン   「とりあえず、武道家としてのスキルアップを計るとするか。
        差し当たり、オーガでもブッ倒すか。。。。。」

         古都西を抜け、バヘル大河交差点へ。
         目指すはオーガの巣窟である。

         横を絨毯がどんどん追い越していく。

ウォレン   「おいおい、そんなモン使ってたら、足腰弱くなるぜ。」


         それでも、「移動速度」のオプション付きのチェーンシューズを履いたのは秘密だ。

         途中絨毯から降り、ヘイストをくれたウィザードに一礼をし、
         オーガの巣窟についた。。。。。


         昔は秘密の洞窟があると有名であったが、
         最近はその捕らわれていたハンナという娘が助け出され、誰もいかなくなったという。

         どこからか、ヌムウェと言う者の叫びが聞こえるとか、聞こえないとか。。。。。


ウォレン   「そういえば、噂は聞くが自分で足を運んだのは初めてだったな。。。。。
        あの頃は、秘密洞窟探しでごった返していたしな。。。。。」

         手始めに、洞窟内のオーガを倒しまくる。
         武道家としての強さを求めにここに来た。
         オーガならそこそこ手ごわくちょうど良いと考えたのであろう。


ウォレン   「おお、帝王のホールじゃねぇか。アリアンの鍛冶屋のオヤジが10万Gで
        買い取るって言っていたな。ま、重くて邪魔だが、我慢するか。」

         オーガから帝王のホール、そして、サソリからは魔力を感じる矢を入手した。
         高めの物だけを集める。

         少してこずったオーガも、何気に技のタイミングとか、
         敵に合わせたスキルの使い方で自分なりの戦闘解析ができてきた。


         と、オーガが何か宝石を落とした。


ウォレン   「ん?希少石か?????違うな。。。。。なんだこりゃ?」


        と、その宝石が、光りだす。

ウォレン   「?????解らねぇ石だな。。。。。ま、高そうだしいいか。」

        その時、後ろに現れたオーガを倒そうと振り向くと、
        宝石の光が弱くなっていくのが解った。


        オーガを倒し、宝石を見てみた。
        やはり弱くなっている。。。。。


        だが、特定の方向に対してだけ光が強くなることを発見した。

        ウォレンはその光の強さに合わせ、洞窟を進んで行く。



        奥の壁の辺りで光は一層強くなる。

ウォレン   「なんだ?何かあるのか?????」


        壁に触れてみた、、、、、なんと、中にすり抜けてしまった!!


ウォレン   「なるほど、、、、、これが隠し洞窟を標す、ポータルクリスタルか」


        とりあえず中に入ってみた。

        どこからともなく、助けてと叫びが聞こえるような気もする。

ウォレン   「チッ、、、、扉や罠も多そうだな。
        だが、ユニークアイテムの欠片があるとも聞くな。。。。。」

        ウォレンは扉の開錠をし、奥へと進む。。。。。


        ここにもオーガがいる。

        だが、8体のオーガを同時に相手にはできない。


        隠れて、様子を見ているウォレン。


ウォレン   (参ったな、しかし、いつまでもここに居ても仕方ないしな。)



        ふと、気配を後ろに感じる。

ウォレン   「!!」


        素早く、短剣を両手に持ち、ダーティフィーバーの構えを取る。
         *ダーティフィーバー短剣を連続で投げるスキル


ウォレン   「なんだ、人間か。。。。。」

アーチャ   「驚かせて、ごめんなさい。」

        1人のアーチャーが居た。
        鳥の羽のようなイヤリングが目を引く少女だ。
        少女の名は「ヒルダ」

ウォレン   「なんだぃ?こんな洞窟に1人で、物騒だな。」

        話を聞くと、その少女は、兄を探しに来たという。
        行方不明なっていて、この洞窟で見たと噂を聞いてやってきたのである。

ウォレン   「なるほど。で、それで捕らわれているのか?」
ヒルダ    「いえ、オーガの手下に紛れていたと聞いたのです。。。。。
        でも、兄に限って魔物に力を貸すような人じゃないんです。」

ウォレン   「あの部屋から、話し声が聞こえるが、、、、、。どうする?」

ヒルダ    「力を貸していただけますか?」

ウォレン   「ああ、いいぜ。」



        そして、オーガが向こうへ行くのを確認して、ウォレンはトラップを扉の前に仕掛けた。

        ヒルダに一応弓矢を構えているように伝え、扉を叩いた。
        中の誰かが扉を開ける。


ウォレン   「!!オーガチーフ!!」


        瞬時にオーガの頭に回し蹴りを見舞う!!

ウォレン   「ヒルダ!!撃て!!」

        と、ヒルダに背を向けさせ、さらに打撃を加える。
        ヒルダも後ろからマシーンアローを撃つ。


        倒れたオーガチーフ。

        その部屋には、数体のオーガがいるだけであった。。。


ウォレン   「ここじゃないってことか・・・・・。」
ヒルダ    「もっと奥でしょうか・・・・。でも、ここは色々なモンスターが牢に居たり、
        徘徊してるモンスターもかなり強力なのです。」

ウォレン   「誰か、指揮をしてるヤツがいるのかもな。。。。。ん?」

        と、ウォレンは机の上のビンに気がついた。

ウォレン   「解毒剤・・・・・。」
ヒルダ    「それがどうかしましたか?」


ウォレン   「解毒剤があるって事は、毒が存在するって事だ。
        たとえば、人に毒を打ち、従わせる。
        または、毒を撒くと脅す。。。。。共に、解毒剤あって始めて成功する技だ。」
ヒルダ    「そういわれてみると・・・・・。」


ウォレン   「となると、この洞窟では毒に気をつけた方がいいな。
        俺の解毒剤セット、少し分けてやる。持っていろ。」

        ウォレンは解毒剤を数種類渡した。


ウォレン   「ん?この部屋は、何もないのか・・・・?」

        と、1つの部屋が気になった。。。。。

ウォレン   「ふん、、、、誰もいない部屋に、なぜかタイマツだけか・・・・・。」

        タイマツを引いてみた。。。。。
        何かのはずれた音がした。

ウォレン   「簡単な仕掛けだな。。。。。」
ヒルダ    「これで、入ってすぐの扉が開くのかしら?」




        2人は、様子を見ながら洞窟を進む。
        ヒルダの言う扉が開いた。。。。。


        中に、水に囲まれた真ん中に牢屋があった。。。。。
        誰かいるのであろうか?

        だが、見渡しのいい場所なだけに、すぐ見つかる可能性があるだろう。



ウォレン   「ん?なんだ、この部屋。。。。。」

        少し進んだ先の部屋に、誰かがいる。
        だが、全員目が虚ろである。。。。。

ウォレン   「なるほどな、、、、、混乱系の毒でこいつらを操ったわけか。」
ヒルダ    「お、、、お兄様!?」

ウォレン   「やはりそうか・・・・。だが、今行くな。今行くと、こっちが攻撃できない分不利だ。」
ヒルダ    「解りました。。。。。」

ウォレン   「こんな事をしている、首謀者を、倒さなければなるまい。。。。。」

        さらに、奥に進んだ。




        1人の女ビショップが戦っている。


BIS     「こいつら、キリが無い・・・・・。」

        すぐに、廻りのオーガを倒すウォレン。

BIS     「ありがと。助かったわ。。。。。」
ウォレン   「何をしてるんだ?こんな所で。。。。。」

BIS     「グレッグを倒しにいく所なのよ。」
ウォレン   「グレッグ?」

        そのビショップ(レイン)から話を聞いた。
        この洞窟で宝を護る男の名はグレッグ。
        さらに、強力なモンスターを集めるのが趣味で、毒で洗脳し操っているとの事。
        そして、乗り込んできた冒険者も、その毒で洗脳し、護衛兵にしてしまってるらしい。


レイン    「あの部屋のあいつらも、イイやつらだったのに・・・・・。」

ヒルダ    「あの中・・・・・・・・・。」

        と、ヒルダがそこまで言いかけた時にウォレンが聞いた。

ウォレン   「グレッグがドコにいるか解るか?」
レイン    「それが、全ての部屋を廻ったと思うんだけど、それらしき部屋が・・・・・。」

ウォレン   「隠し部屋か・・・・・。ま、そういうのは俺の専門だ。」
レイン    「助かるわ。ってまぁ、正直私の目的は、お宝なんだけどね。」
ヒルダ    「ビショップさんがいると、コチラも助かります。」




        3人で、奥へ進む。。。。。


        ウォレンの勘で怪しい壁を調べる。
        簡単に隠し部屋を見つける。。。。。

レイン    「さすがね。さぁ、行きましょう。」
ウォレン   「・・・・・。」


レイン    「どうしたの?」
ウォレン   「中に、、、、何かいる。。。。。獣だ!!」


        というかレインが中に入るが早いか。
        熊が居た、洞窟熊である!!


ウォレン   「ヒルダ、援護を!! レイン、支援はできるだろう?」

        ウォレンは熊の前に対峙し、攻撃をする。
        幸いレインの回復があり、なんなく倒す事ができた。



レイン    「隠し扉の中に、さらにモンスターまで配置するなんて、
        なんて用意のいいのヤツなの。。。。。」
ヒルダ    「全くその通りですね。」

ウォレン   「そんな臆病な親玉の登場だぜ。。。。。」




        その奥に、グレッグは居た。

グレッグ   「ほほぅ。ここまで来たヤツが今まで何人いたかな・・・・・。
        ハンナとかいう小娘の時以来か。。。。。
        まぁ、その時の冒険者は全員捕らえたけどな。」

ウォレン   「想像通りの薄汚いヤツでよかったぜ・・・・・。」



グレッグ   「この私と戦えるのだ、光栄に思うがいい!!」









        現れたグレッグ。


        まて次回。   

inserted by FC2 system