ST:09
「気高き信念」











         神聖都市アウグスタ

         ここは俗に言う富豪や名家が住む町である。

         この街には3つの名家が有名である。
         アウグスタ騎士団・神聖団を持つ、セスタス伯爵。
         アウグスタ騎士団・団長である、ムラサメ。
         アウグスタ神聖団・団長である追放天使族のジェルト。


         ムラサメ率いる騎士団は、剣士・戦士で構成されるが、
         東洋の職業「侍」も一部含んでいるという。

         想像の通り、ミネルバのPTのカゲトラの父がムラサメである。

         ムラサメの屋敷に現れたカゲトラ・ミネルバ・ジェイク。


ムラサメ   「カゲトラ。やっと見つけたぞ。」


         カゲトラを探していたのであろう。
         騎士団員に探させ、ハノブで見つかってしまい連行されたようだ。

カゲトラ   「父上・・・・・。」


         と、1人の男が入って来た。
         騎士団を作った男、セスタス伯爵である。

セスタス  「ミン!!」
ミネルバ  「・・・・・・。」

         セスタスはミネルバの父である。

         セスタスと共にジェルトもやってきた。
         そう、ジェイクの父である。

         3人と、その3人の父が今一同に集まったわけであるが、
         なにやら、様子が変である。

セスタス   「やっと捕まえたぞ。まだギルドを作るなどとバカげた事を言っておるのか?」

         いきなり怒鳴りたてるセスタス。

ミネルバ   「わたくしには、お父様の言う「ギルド」が理解できないの。」
セスタス   「この、統合された騎士団を見よ!!完璧ではないか!!」

ミネルバ   「だから、話しても無駄なんですわ。
         その騎士団の方々は皆さん、楽しいのかしら?」
セスタス   「馬鹿者!!国のために街を守るギルドであるぞ。お遊びじゃないんだぞ!!

ミネルバ   「だから、それはお父様がやればいいことでしょう?
         わたくしはわたくしなりの理想の仲間を作りますわ。」

セスタス   「ほほぅ。。。。。で、その2人が仲間といいたいのか?」

ムラサメ   「カゲトラよ。ワシはオマエに、お嬢様を連れ戻せと命令したはずだが?」
カゲトラ    「父上、お言葉ですが、ミネルバ殿が拙者の話を聞くとは思っておりませぬ。
         故に、拙者は全てをかけてミネルバ様をお守りしているのでゴザる。」


         ジェイクの父、ジェルトも口を開いた。

ジェルト   「ジェイクよ、私はオマエが決めて行動するのなら何も言わん。
        お嬢様とセスタスの問題は別問題だ。。。。。
        だが、あえて我々に楯突くと言うのなら、私もただではすまさんぞ。」
ジェイク   「´ρ`)y─┛~~ 」

         ジェイクは無言のまま、タバコをふかしている。


ミネルバ  「とにかく、わたくしはもうここには戻らないと言いましたわ。
        行きますわよ。2人とも。」


         ミネルバが2人を連れ、外に出る。。。。。

         扉の外にはアウグスタ騎士団が整列していた。
         と、ひとりの戦士が前に出る。戦士長である。

戦士長   「カゲトラ・・・・・・。」
カゲトラ   「道を開けてくれぬでゴザるか?」

戦士長   「3人を通すなとの、騎士団長の命令だ。」
カゲトラ   「・・・・・・。ミネルバ殿の邪魔をするなら、拙者も・・・・・刀を抜くでゴザぞ。」

戦士長   「100人を束ねる私を昔の私と思うなよ。」

         昔ライバルであったのだろうか、戦士長がカゲトラを睨む。

         戦士長が剣を構える。


カゲトラ   「口で言っても解らぬでゴザるか・・・・・。
        ミネルバ殿、下がっていてくだされ。」
ミネルバ  「本気出すんじゃないよ。」



戦士長   「私も見くびられたものだな。。。。。」










         戦士長が剣を振りかざした時、すでにカゲトラの影は先にあった。


















カゲトラ   「奥義・「燕返し」(ツバメがえし)。」



カゲトラ   「また、つまらぬものを斬ってしまった・・・・・・。
        だが、安心めされよ。峰打ちでゴザる。。。。。」

         ベタな決めゼリフ。


戦士長   「ふん。。。。。その程度かわせない私と思ったか?


カゲトラ   「空を舞う燕(つばくろ)、舞うのは一度とは限らぬでゴザる。」







          カゲトラは屋敷を後にした。。。。。

          直後、戦士長はその場に倒れこんだ。。。。。

          高速の袈裟斬りからの切り返しの直後、もう一度切り返しをしたのである。

          戦士長にその軌道は見えていなかったようである。




ミネルバ   「なかなかのお手前ね。フフフ。」
カゲトラ    「拙者がいる限り、たとえ父上とて手出しはさせないでゴザるよ。
         ミネルバ殿、安心して旅を続けられるでゴザる。」
ミネルバ   「時間が惜しいわ。とりあえず、ブリッジヘッドでも行きましょう。
         ジェイク。頼むわ。」

ジェイク    「´ρ`)y─┛~~ 了解。」



          ジェイクのエバキュエイションで街を飛び、コーリングでミネルバ達を呼び寄せる。

ミネルバ   「多分、また追ってくるだろうね。」
カゲトラ    「おそらく。そろそろ父上も本気でくるかも知れぬでゴザるな。」
ミネルバ   「そこまで、名声にこだわるのね。。。。。愚かな。。。。。」



          港町ブリッジヘッド

ミネルバ   「とりあえず、今日はこの街のシーフ倉庫へ行こうと思ってるわけ。」
カゲトラ    「なるほど。盗賊共ならば、、、、、。」



          そして、シーフ倉庫に来たのだが、なぜか人がたくさんいる。
          普段人など見当たらないはずの倉庫前。

カゲトラ    「こ、、、ここは人は寄り付かぬはず。。。。。」
ジェイク    「´ρ`)y─┛~~ どうやら、先回りされてるようだな。。。。。
         あの情報を知ってる可能性のある場所は、塞がれているわけか。。。。。」

ミネルバ   「お父様・・・・・。ここまでして、なぜ隠すの・・・・・。」








セスタス    「ミン!!オマエのやることなど解っておるわ!!」


          なんと、セスタスが現れた。
          神聖団の天使がコーリングして呼んだのであろう。
ミネルバ    「!!お、、、お父様!!」


セスタス    「赤石の謎を求めているのだろう。。。。。この盗賊ギルドに隠されてる噂など
          当然ワシも知っておる。。。。。なぜ、辞めぬ?ミンよ。」
ミネルバ    「その名前で呼ばないで頂きたいわ。私は家を捨てた。
          お母様の行方を捜すために!! 赤石の謎を解くために!!
          なぜ、お父様が、そこまで隠すのか、私には解らない。。。。。」

セスタス    「言っても無駄なら、力ずくで連れて帰るしか無いな。。。。。」


          騎士団が十数名廻りを囲む。


ミネルバ    「お父様、一般兵でわたくしを止められると思ってるのですか?」
セスタス    「すでに用意はしておるわ。。。。。」

          セスタスの後ろにはウィザードがいる。
          空気抵抗を減らし、攻撃速度・移動速度を上げるスキル「ヘイスト」である。


ミネルバ    「厄介ですわね。。。。。」
カゲトラ     「ミネルバ殿、ここも拙者に。」


          先手必勝か、カゲトラは速攻で騎士団へと走った!!


カゲトラ     「奥義!!反動三段斬り!!


          カゲトラの影が、騎士団の中を駆けて、一瞬で全てが終わる。

カゲトラ     「手ごたえ・・・・・在り。」
















天使      「ヒーリング!!」


          後ろに控えていた、神聖団の天使が一斉にヒーリングを騎士団にかけた。


ジェイク    「´ρ`)y─┛~~なるほどな。。。。。」
ミネルバ   「数で勝負・・・・・・。くだらない。。。。。」


セスタス   「くだらなかろうが、卑怯だろうが、結果が全てなのだ。
         やれ!!3人を捕らえよ。」




          と、そこに。


        「ちょっとまったー。



          聞き覚えのある少女の声。



プリッツ   「そこのオッサン!!
          漢じゃないねぇ、、、、、。多勢に無勢。」
セスタス   「なんだ、この小娘は。誰かあっちへ連れていけ。」


ミネルバ   「って、、、、、、なんでアナタがここにいるのよ。」


プリッツ   「(´・ω・`)あれ?その無駄に大きいおっぱいは・・・・・ミネルバちゃん。」
ミネルバ   「(`д´)んま!!」

カゲトラ   「プリッツ殿ではないですか。」



セスタス   「ミン!!そんな小娘が、オマエの仲間か!?グワッハッハッハ。」

ミネルバ   「バカを言わないで!! って、アナタが出てくるから余計におかしくなった・・・・・。」
プリッツ   「(´・ω・`)なんだよぅ。助太刀しようと思ったのに。」
ミネルバ   「なんでこんなとこにいるのよ!!」



プリッツ   「(´・ω・`)だって、この辺しか、露店するとこなかったんだもん。」



カゲトラ   「な、なぜ、この人気の無い・・・・・。」

プリッツ   「だってほら、戦士さんとかいっぱいいるじゃん?」



ミネルバ  「(=_=)ちょっと、アナタどっかいっててもらえるかしら?」
プリッツ   「(; ̄Д ̄)うっわ。ひっでーの。
        あ、でもさ。






































          ブリッジヘッド警備隊。来ちゃったよ?




警備隊    「ここで乱闘をするな!!」


          警備隊が、騎士団を抑える。
          治安が怪しいこの街に警備隊が設置されたのは最近の事だ。
          とくに倉庫前は一応立ち入り禁止になっている。



警備長    「これはこれは、アウグスタのセスタス伯爵。」
セスタス   「ちっ、、、、、、。」

警備長    「申し訳ないですが、この街でアナタの権限は何もないですぞ。」
セスタス   「解っておる。若手のギルド兵を育てに来ただけだ。」

警備長    「そうですか。街の中での戦闘はやめていただきたいですな。」



セスタス   「ミン!!必ず連れ戻してやるからな。」
ミネルバ   「・・・・・。」

          そして、セスタスは騎士団・神聖団を引き連れ帰っていった。


警備長    「通報ありがとう。」
プリッツ    「(-´∀`-)/゛ いえいえ。」

ミネルバ   「なによ、通報しておいて、あんな啖呵きったの?」
プリッツ    「だって、まさかおっぱいお化けがここにいるとは。。。。。」
ミネルバ   「誰が、おっぱいお化けよ!!」


          2人のやりとりで、カゲトラが笑う。

カゲトラ    「しかし、プリッツ殿の機転で助かったでゴザるな。
          拙者も無駄な争いはしたくないでゴザるからな。」
プリッツ    「(`・ω・´)そうでゴザろう!!」
ジェイク    「´ρ`)y─┛~~」



          ここでの露店を諦めて、移動しようとするプリッツ。

プリッツ    「(´・ω・`)初露店だったのに、何も売れなかったかぁ。。。。。

ミネルバ   「・・・・・・。」



         片付けるプリッツをみつめるミネルバ。。。。。


ミネルバ   「ジェイク、エバキュとコールで、CP少なくなったでしょ?」
ジェイク    「´ρ`)y─┛~~ そんなヤワなCP・・・・。」


         と、カゲトラがヒジでジェイクを叩く。

ジェイク    「´ρ`)y─┛~~ ・・・・・。フッ。 そうだな。青POT2〜3本もらっておくか。」

カゲトラ    「プリッツ殿、青POTあるでゴザるか?」



プリッツ    「。゜(>▽<)゜。あ、、、あるでゴザるよ!!
         しっかも、キンキンに冷えてるよぅ!!」



ミネルバ   「(; ̄Д ̄)冷やしてんじゃないわよ。。。。。」

カゲトラ    「まぁ、喉の潤しに拙者たちも1本づつもらおうか。(笑)」
プリッツ    「。゜(>▽<)゜。 わーぃ。ありがとうございますっ!!」




         こうして、プリッツの初露店は「青POT」が売れました。

プリッツ    「(-´∀`-) んじゃ。私、あっちで露店してくる。
         まったね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪」


ミネルバ   「小娘!!」
プリッツ    「(´・ω・`)小娘言うなょぅ。」


ミネルバ   「各街のテレポーターが、転送するのは、街の中心にある魔方陣を目印にするの。」
プリッツ   「(´・ω・`)うん。。。。。」

ミネルバ   「旅人はこの街で、最初に何を見るのかしら?」



         ミネルバからの、露店の場所のアドバイスだった。。。。。
         そんな一等地は他に取られてる可能性はあるが、
         客の見るモノを気づかせれば大丈夫だろうと思っていたのである。



プリッツ   「(^ー^*)なるほどっ。なんだよ。イイ人じゃん。ミネルバちゃん。」
ミネルバ   「バ、、、バカな事いってないで、さっさとお行きなさい!!」


プリッツ   「(´・ω・`)はぁい。。。。。あ、そだそだ。カゲトラさん、
        なんで、あの人、「ミン」って呼ばれてたの?」
カゲトラ   「ああ、、それは・・・・・・。」

ミネルバ   「カゲトラ!!」

カゲトラ   「((((;゜Д゜))))!! い、、、言わないでゴザるよ。」






        と、不思議な謎を残し、次回へ。

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