ST:06
「古都のそんなある日」









           心地よい朝。

           プリッツ以外は露店廻りに出かけて行った。
           やはり冒険者の朝はそこから始まる。

           ルドルフだけが先に帰って来た。

ルドルフ     「起きろ〜〜〜〜〜〜!!」
プリッツ     「(−_ゞ んー。まだ眠い。。。。。」

           どこかへ

ルドルフ     「いい朝飯買ってきた。ぴく焼きだ。」
プリッツ     「゙;`;:゙;` ゙;`;:゙;`(;゚;ж;゚; )ブッ  ルドルフ1人で全部食べてよ。」

ルドルフ     「違う、これは材料にはぴくっこは入ってない。
           タイ焼きと同じだよ。中はアンコだけだ。」
プリッツ     「(´・ω・`)なんで、ぴくっこなカタチにするかなー。」
ルドルフ     「うむ。ウマイぞ。食うか?」

プリッツ     「(´・ω・`)食欲は風の様に消えたよ。。。。。」


           ウォレンとアシャンが戻って来た。

ウォレン     「アヴァロのヤツ、どこへ行ったんだ?耳打ちしても返事ないし。」
アシャン     「どっかで寝てるのかもね。プリッツ、おはよう。」

プリッツ     「(`・ω・´)ノ おはようです。」
アシャン     「古都のギルドが多すぎて、新規作成させてもらえないらしいね。」
プリッツ     「ぇ━━(*´・д・)━━!!!」

アシャン     「でも、まぁ、アタシらもっと先になるんじゃない?
          ギルド戦に出てないギルドは登録消されるみたいだけど。」
プリッツ     「(´・ω・`)そんな処置あるんだ。。。。。」

ウォレン     「まぁ、ギルド作ったがメンバーが集まらず、そのまま。
          なんてギルドもたくさんあるしな。」
アシャン     「さて、今日はドコ行こうかね?あ、プリッツお土産。」


           アシャンは紙袋をプリッツに渡した。




プリッツ     「あ、ありがとう。 ( щ(゜Д゜щ)きゃーぴく焼き!!)」

ウォレン     「しかし、ギルド「seven see」すげぇな。100連勝行くんじゃねぇのか?」
プリッツ     「100ですと!?」

アシャン     「なんでも、30年くらい昔に「龍の髭」ってギルドが100連勝したのが、
          記録にあるだけらしいけどね。」
プリッツ     「((((;゜Д゜))))すっご。」
ウォレン     「まぁ、ギル戦は能力だけじゃないからな。戦略も戦闘解析も必要だしな。
          おまえもやるんだったら、それくらいできるようになれよ。」
プリッツ     「(`・ω・´)ゞ がんばります。」






          その頃、アヴァロは古都を出た東になぜかいた。
          人ごみを少し避けたい気分だったのだろう。

アヴァロ    「ん?こんなとこに教会??」

          と、森の奥に全然目立たない教会があった。。。

          中に入っていくと、白い服の牧師が居た。。。。。
          なぜ、白い服なのか不思議に思ったが、そんなことはどうでもよかった。


神父      「何か、お悩みか?」

          まだ、若い牧師だった。。。。。
          どことなく、冷めた目をしていた。。。。。

アヴァロ    「いえ、道を間違えただけです。」
神父      「それすら、神の意志。」

アヴァロ    「え?」
神父      「全ては逃れられない運命。。。。。アナタが背負っているのも、
         アナタがここに来た事も、、、神は全て知っておられます。」


          と、やたら信仰の深い牧師だなとは思いつつ、アヴァロは何かを見透かされた気がした。


牧師      「呪われし赤き石の運命・・・・・。苦しむのはもうたくさんじゃないか?」



          その、牧師の声を聞き、どうやら意識を失ったらしい、、、、。


          正確に言えばそのまま宿に戻ったらしいが、アヴァロ自身は覚えていない。。。。。







          と、同時刻にイェロンはギルド登録所の辺りを歩いていた。

          プリッツのギルド作成の情報でもといったところであろう。




          クリスタルを通して、「叫び」が聞こえる。
          冒険者同士の募集やら、武器などの販売。

イェロン     「何年立っても変わらぬな。。。。。この街も。」

          イェロンは数十年、この街で育って来たのである。
          多少の時代は変わったとはいえ、根本的に「冒険者の集う街」なのは
          今も変わらないのである。



戦士      「おいおい、聞いたか?ギルド作成可能数がもう少ないらしいぞ?」
ビショップ   「早いもん勝ちって事か?」
戦士      「仮ギルドによる戦闘でトーナメントって話も出てるぜ?」
ビショップ   「ギルドもできてねぇのに、勧誘なんてできるわけねぇじゃねぇか。」
戦士      「それだけ、信頼できる仲間なら認めるって事か?」


          街の人の会話、これとてシーフの情報集めの基本である。
          やはり実際の声が一番の情報である。

          ごく自然に歩きながら、周囲の話しに耳を澄ます。
          興味深い話だけをピックアップして意識を集中させるのである。


剣士      「オーガ洞窟行くやついねぇか!!」
サマナー    「オナカすいたなぁ。」
アーチャー   「まだ、私たちじゃアルパス監獄(通称アルカン)は、まだ無理だったわ。」
ウィザード   「なんで、回復してくれねぇんだよ!!オマエ!!」
ビショップ   「バカ野郎!!てめぇこそ、紙なんだよ!!」
ランサー    「抹茶アイス、半額なの明後日までなの〜〜〜?」
テイマー    「キャロルアーーーン、どこいったの?」
戦士      「レッドアイ研究所、ビショップ募集!!」
ランサー    「へぇ、ガーディアンポスト覚えたんだ〜。すごいなぁ。」
ウィザード   「あれ?姉御、どこ行ったんだろ?」
ビショップ   「そのホール、少し負けてくれないか?」
ランサー    「いいですよ。200万くらいで?」


          数万の人が行きかう中で、情報を収集するイェロン。



イェロン    「なるほど・・・・・・。」

          そして、その情報を集めてはメモをしていく。









































イェロン    「明後日まで、抹茶アイスは半額か・・・・・。」






         そして、情報をそろえたイェロンは宿に戻った。

         ギルド登録可能数の上限を伝えたのである。


プリッツ    「(´・ω・`)うん、アシャンたちに聞いたんだけど、
         トーナメントやるのかぁ。。。。。」
ウォレン    「キツイな、実質ウチは、アシャンしか火力(戦闘力)無いしな。」
アシャン    「だからと言って、他に仲間を探すのも難しいだろうね。」

ルドルフ    「まぁ、気長に行こうぜ?中途半端な実力で出ても、
         晒しものに、なるだけ恥だぜ?」
アシャン    「だろうね。。。。。」

プリッツ    「(`・ω・´)よーし。ドカドカクエストこなして、
         歯でビンのフタ開けれるまで強くなるぞ!!」
アシャン   「それは女としてどうなの?(汗)」


         と、アヴァロが帰ってきた。


ウォレン    「アヴァロ、どこいってたんだ?」
アヴァロ    「いや、、、それがよくわからなくて・・・・・。露店でも見てたけど。」
ウォレン    「寝ぼけたまま行くからだろ?(笑)
         で、なんかいい杖でも見つけたか?」

アヴァロ    「さすがに、あっても手がでませんよ。まぁ、これくらいですかね。」



アシャン    「これは、、、、プリッツ用だね。」
プリッツ    「(`・ω・´)え?ほんと?????何?弓?槍?指輪?ペンダント?」

         火属性でも持っているのだろうか?
        そのほとばしる熱を確かに手に感じる。。。。。

ルドルフ    「ま、、、まさか、、、、こいつは!!」


         包みを開けるプリッツ。









































プリッツ   「(´・ω・`)ぴく焼きじゃん。」

ルドルフ   「とことん、切り離せない関係か。。。。。」

イェロン   「あ、そうじゃ、思い出した。ワシもお土産があるぞ!!」
プリッツ   「(´・ω・`)いらないよぅ。」


       と、すねてしまうプリッツ。


ルドルフ   「んで、それはスゴイ指輪とかだったりするわけか?」
イェロン   「はっはっはっは。」


       と、ルドルフに耳打ちする。






ルドルフ   「((((;゜Д゜))))!!
















       そして、古都の一日は過ぎていくのであった。








       続く。

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